大津がハットトリック 法大との激闘制し、準決勝進出/日本学生氷上競技選手権

 激闘を制し、ヤマ場を乗り越えた。リーグ戦でも苦戦を強いられた法大に大津晃介(法1=日光明峰)の3ゴールなど計6得点を挙げ、6―3で勝利。両チームペナルティーが多く、荒れた試合となったが、難敵を倒し、準決勝へ駒を進めた。

 ルーキーの活躍が光った。地元・日光開催に燃える大津が大事な試合でハットトリックを達成した。1点目は1点を追う第1ピリオド終盤。「押し込むだけでした」と、上野滉太(政経3=北海)のシュートのこぼれ球に反応し、同点ゴールを決めた。その後、第2ピリオドにもゴール。第3ピリオド終盤には相手がGKを外し、6人攻撃に出てきた。だが自陣で大椋舞人(法1=白樺学園)がパックを奪い、それを左サイドで受けた大津がそのまま無人のゴールへ流し込み、ダメ押しのエンプティーゴールでこの試合3点目。ダブルヘッダーの2試合目でコンディションが優れない中でも「しっかり役割を果たせた」と、満足げに笑顔を見せた。

 予定外の出来事にも動じなかった。第1ピリオド終了後、リンクの整備不良により、試合再開が20分遅れた。思わぬ中断で気持ちを維持することが難しかった。だが牛来拓都部門主将(営4=北海)を中心に、控室で何度も声出し合い、闘志を奮い立たせた。「逆に気を引き締めていけた」(本野亮介・商4=北海道清水)と、逆境をプラスに変え、厳しい試合を乗り越えた。

[桑原幹久]

試合後のコメント
牛来
「法政も負けたら終わりという気持ちでやってきたので、1ピリは苦しい立ち上がりでした。ですが2、3ピリとほとんど攻めていたし、シュートも多く打てていたので、いつか逆転できるだとうと思ってやっていました。みんな気持ちが入っていいプレーをしていたと思います。これを続ければ絶対優勝できると思います。中断はこれまであまり経験したことはなく、自分自身ここまで試合時間が長かったことも初めてでした。それでも集中力を切らさないように、と声を掛けていきました。中断後もみんな集中してできていました。チームとしては今日は大津がいい働きをしてくれたし、3年生もすごく頑張ってくれました。4年生の負けたら終わりという気持ちが徐々にチームに伝わり、下級生も良い働きをしてくれていると思います。残り2試合も4年生を中心に引っ張っていきたいと思います。法政戦が第一関門でしたが、今日は今日のことと切り替えて、次の中央戦も早いプレッシャーや落ち着いたプレーで明治のホッケーができれば絶対に勝てると思います。中央には長年負けていないので、次も頑張っていきます」

本野
「内容は悪くなかったと思います。大津も小原(卓郎・政経4=白樺学園)も良く頑張ってくれました。試合に臨む上でかなり気持ちは入れていきました。中断もありましたが、ベンチでみんな声を掛け合っていたので、逆に気を引き締めていけました。自分のエンプティーゴールはうまくボードに当たって入ってくれたので良かったです。これからは厳しい試合が続きますが、負けたチームのためにも自分たちが優勝しなければいけないと思います。一試合一試合に気持ちを入れて戦っていきたいです」

大津
「4年生に恩返しのプレーをしたい、という気持ちで臨みました。2点は決めるというのを目標にしていたので、目標を達成できたのとブラスアルファまでできました。1点目は上野さんのシュートのリバウンドを押し込みました。シュートもいいコースに行き、入れるだけでした。2点目も上野さんからいいパスが来たので決めるだけでした。3点目は同期の大椋からパスが来たので、冷静に入れました。中断もありましたが、体を冷やさないことを考えて、体を温めていました。またイメージトレーニングで次どういったプレーをした方がいいかを頭に入れていました。連戦が続きますが、小さい頃から体力とスピードと気持ちの面では負けたくないと思ってやってきたので大丈夫です。日光は地元なので見に来てくれている人はほとんど知り合いばかりです。プレッシャーはありませんが、期待は感じています。その期待に応えていきたいです。中大戦では自分の見せられる最大限のプレーをして、今日と同じく3点を目標にしていきたいです」