高橋、19年ぶりにスプリント優勝の快挙 明大は総合3位/東京六大学対抗競技大会

男子スプリント優勝を果たした高橋
試合中荒川和宏監督も「高橋は調子がいいね」と笑みを浮かべたように、この日の高橋の走りには光るものがあった。1/2決勝、決勝では早大エース佐々木龍との一騎打ち。本人も「かなり意識した」と話したものの、結果的には「両方とも捲りで勝った」。明大として19年ぶりの優勝を果たす快挙。勝因としては「ギアを軽くしたのが良かった」。課題とした「ダッシュ力」を磨けば、結果もついてくるに違いない。新星として今後の成長に期待が懸かる。

力強い走りを見せた市山
「昨年2位で悔しい思いをしたので、今年は意気込みが強かった」(市山)。男子スクラッチでは市山が昨年の雪辱を果たした。「主力の人があまり逃げなかったのでうまく他の選手を使って逃げられるかなと思って、いろいろ動いてみた」結果がプラスにつながり、見事レースを制した。
各種目で選手がそれぞれに結果を残した。優勝さえ逃したが総合3位とチーム力を証明した。西沢主将の下、新体制が発足してから早3カ月。「自分も相当の覚悟を持って臨んでいきたい」と話す西沢新主将は気合い十分だ。実りあるシーズンを迎えるためには充実したオフシーズンが欠かせない。主将の手腕が試されると共に、これからチームはどんなカラーを帯びていくのか。チームの今後の成長が楽しみだ。
[長堀笙乃]
試合後のコメント
西沢
「(ポイントレース)走ってみて調子も良かったが、ただ仕掛けどころで自分のいる位置が悪かった。なかなか軌道修正できなかったことが敗因。(団抜き)最初に金井がパンクしてしまって、3人になってしまった。そして後の2人も苦しそうにしていたので、自分が長めに引いていってという感じだった。しかしペースが上がらなかった。(今回団抜きに帖地を起用した意図は)ただ単に出澤先輩の穴を埋めるのに人がいなくて。メンバーはまだ固まっていない。候補としては本来なら鈴木雄や加賀谷と言いたいところだが、なかなかそこまでの力がなくて使えないというのが現状。安定したメンバーは今のところいない。(出澤が抜けて実際にやってみて)あとはタイムが上がっていく一方だと思うので、夏に向けてしっかり上げられるように。新しく1年生も入ってくるので練習も増やしながら頑張りたい。(主将になって)やはり自覚とか責任感がより一層強くなった。今が一番充実していると思う。ただ14人ですらまとめるのが大変というのが現実。でも目標は皆一緒だと思うので、インカレで勝てるように頑張っていきたい。(主将になって変えたことは)例年今の時期は乗っていなかったが、今年は朝でも時間ずらしてロード練習入れて、陸トレとロード練習を合わせてやっている。あとは土日のロードの距離を伸ばしたりしている。(和田主将を見ていて)苦労されているのも見ていたので、自分も相当の覚悟を持って臨んでいきたい。和田先輩がやってきたことをしっかり引き継げるように、今年は結果を出したい。(今季目標は)チームはインカレ優勝。個人的にはインカレ個人優勝。(年間ロード現在1位)今のところかろうじて1位だが、明日もシリーズ戦があるので気を抜かずに一戦一戦残り少ないので大事にして、神宮で優勝できるように頑張りたい。(2位と差があるが)まだ全然安心できない。神宮の得点が2倍ということもあるので、そこはしっかり突き放せるように頑張りたい」
市山
「(スクラッチ優勝)昨年2位で悔しい思いをしたので、今年は意気込みが強かった。主力の人があまり逃げなかったのでうまく他の選手を使って逃げられるかなと思って、いろいろ動いてみた。しかし逃げられなかったがそれが良い動きにつながったのかなとも思う。(マークしていたのは)早大と法大。他はあまり見ていなかった。(今の練習は)そこまで乗っていない。陸トレがメインで、土日にロードに乗りに行く感じ。乗る機会は減ったが、土日に走る距離が増えた。(西沢に主将変わって)そこまで練習は変わっていないが、チームはかなり良い感じになってきていると思う。(高橋も優勝)夏場から短距離で結構走れるかなと見ていたが、さすがという感じ。(インカレの時期は不調だったが)インカレ後は大会にちょこちょこ出ているが、そっちの方が出ているのもあるので、もうちょっと頑張っておけばインカレでもいけたのかな、と思うこともある。神宮はクラス1では出られないのでクラス2で優勝したい」
高橋
「(明大として19年ぶりのスプリント優勝は)びっくりですが、うれしいです。(レースを振り返って)臨機応変に対応していこうと思って臨んだ。先行したかったが、両方とも捲りで勝った。ギアを軽くしたのが良かったと思う。優勝できたのは良かったですが、内容には課題が残った。(具体的には)ダッシュ力です。(監督からは)試合前に「大丈夫だ」と言われた。(早大・佐々木龍との勝負は)かなり意識した。まさか勝てると思ってなかったので、2本とも勝てて良かったですがびっくりした。(調子は)風邪気味だったので、そこまでは良くなかった。(今後の練習は)これからオフシーズンになるので、筋力アップに力を入れていきたい。(目標は)トラックではインカレを目標に頑張っていきたい。長距離ではまず長距離班についていくことが目標」

明大は総合3位に輝いた (左から)中野、西沢
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