近大との試合制し2年ぶりの3位入賞/全日本大学選手権

近大との試合制し2年ぶりの3位入賞/全日本大学選手権
 青学大に敗れ、近大との3位決定戦を迎えた明大。第1クォーターは我慢の時間が続いたが、西川貴之(情コミ3=東海大附四)の果敢なドライブと目(さっか)健人(政経3=京北)の3Pシュートが勢いをもたらす。後半はそのまま逃げ切り、61―48で3位入賞を決めた。

目の3Pシュート成功率は45%を記録
目の3Pシュート成功率は45%を記録

 スターターは、安藤誓哉(情コミ2=明成)、清水隆平(法3=光泉)、中東泰斗(文2=光泉)、目、皆川徹(営2=京北)。

 3年生の活躍が光った。試合開始から7分もの間シュートが入らなかった明大。しかし、残り3分15秒、西川のドライブから最後は清水が決め、やっとのことで得点が入る。さらに、残り3分で西川がドライブから連続得点を挙げ、6―9で第1クォーターを終える。第2クォーターも西川の勢いは止まらない。2mのC(センター)・ソウ(近大)に物おじすることなくドライブから得点し、チームを盛り上げる。目の3Pシュートも決まり出し、一気に勢いに乗る明大。最終クォーターには安藤と中東も得点を挙げ、終わってみれば13点差をつける快勝で3位入賞を決めた。
 
 目が2年ぶりの3位入賞に花を添えた。目は今大会の優秀選手賞と3ポイント王を獲得。一気に大学有数のシューターに名乗りを上げる形となった。今季のリーグ戦からスタメンに定着した目。「前半は自信がなかったが、自分のプレーが通用するようになってきて自信がついた」とプレーヤーには欠かせない自信がついた。

 西川は暗いトンネルからやっとのことで抜け出した。リーグ戦から思うような結果が残せていなかった西川。塚本ヘッドコーチに怒鳴られる場面も多く見られた。うまくプレーができない自分に「納得がいかずフラストレーションがたまっていた」という西川。今日の試合ではソウに果敢に立ち向かい、チームの雰囲気を一気に盛り上げた。「ディフェンスから入ることで冷静になれた」と久しぶりの笑顔を見せた。

[野田樹]

<選手のコメント>
塚本清彦ヘッドコーチ

「(今日の試合は)3位になれたのもそうだが、一番うれしいのは選手の成長。場は与えていたが、自分たちで勝ち取ってくれた。こちらもシュートが入らなかったが我慢できた。(ソウは)清水がよくプレッシャーをかけてくれた。(来年に向けては)12月1日からもう始動し、技術やフィジカルを上げていく」

佐藤文哉(情コミ4=東海大附四)
「(4年間を振り返って)つらいことの方がずっと多かったけど、あっという間だった。(後輩たちについて)今の後輩たちは頼りになる。明治は若いチームだし、ここまでの成績を残せたのなら来年はもっといい成績を残せると思う。(4年間で感じたことは)いろいろあったけれど、後輩や同期といった仲間というのを感じられた」

安藤
「(キャプテンを務めて)1年間キャプテンとしてやってきて、負け続けからどのようにモチベーションを上げていくかには苦労した。仲間への声の掛け方なども。青学大にああいう形で負けたのは現実として受け止めなければいけない。来季へつなげたい」


「(今日の試合について)昨日の青学大戦に負けて、正直負けた実感も沸かないくらいだった。今日は明治らしく戦おうと臨んだので、実践できて良かった。自分は入学時から塚本さんにディフェンス、ディフェンスと言われ続けてきた。今シーズンに入ってようやく動けるようになってきたという感じ」

清水
「(今日の試合について)昨日青学に差をつけられて負けて、また今日からスタートという気持ちで臨んだ。(リーグ後半からプレータイムが与えられるようになりましたが)リーグ戦の最終週から出るようになって時間も与えられている。それは自分が求められているということなのでうれしい。(清水さんが入ったことでコートがずいぶんまとまったように感じますが)要因というと分からないですけど、誓哉の負担が多かった分、どれだけ助けられるかというのが自分には求められていた」

西川
「(今日の試合について)インカレ最後の試合だったので、来シーズンにつなげたいと思って臨んだ。青学大との力の差はあったが、来年は決勝に行きたいという気持ちで今日の試合に入れた。(今日は西川さんにとっても大きな試合になったと思いますが)リーグ戦からなかなか結果が残せていなかった。ドライブでいってもオフェンスファールを取られたりして、自分のプレーに納得がいかなかった。それでフラストレーションもたまってしまったけど、やっといいプレーができた。(来年は4年生ですが)プレーだけでなく言葉などでも引っ張っていかないといけない」

皆川
「(今日の試合について)今年最後の学生の大会ということで、いい形で終われたらと思っていた。自分は経験が少ないからチャレンジ精神で臨んだ。勝てた要因としては、前半はゴール下にも切り込めず流れが悪かったが、後半から修正して自分たちのリズムがつくれた点が良かった。3位という結果はうれしいが、昨日の青学大戦は大差で負け、まだまだレベルが足りないと感じた。来シーズンのトーナメントからは上位進出は当たり前、ここからは優勝を目指してやっていかないといけない」

これが引退試合となった佐藤(左)
これが引退試合となった佐藤(左)
優秀選手賞を受賞した目(左から2番目)
優秀選手賞を受賞した目(左から2番目)