王者・日体大に大敗/全日本学生選手権

2012.11.18



 順当の勝ち上がりを見せ準々決勝に進み、昨年のインカレ王者・日体大に挑んだ。前半開始からノーマークシュートのチャンスをつくるが、点を決め切れない。流れは日体大のものとなり、前半に大差を付けられる。後半に入ると5連続得点を挙げ、王者に食らい付いていくが、終盤に引き離され大敗を喫した。

 王者の実力を見せつけられた。立ち上がりから大倉有勲(営3=北陸)、堤由貴(営2=洛北)を中心にノーマークシュートを放つも、日体大の守護神・木村に防がれる。そこから日体大の驚異的な速攻を受け、得点を重ねられてしまい、開始5分で0-6とされた。「前半のノーマークシュートのミスで自分達の流れにできなかった」(堤)と流れが日体大に傾く。このままいい場面をつくれず前半を終える。後半に入ると横田健嗣主将(商4=藤代紫水)らが奮起し5連続得点を奪う。しかし、日体大がタイムアウトを取り明大のいい流れを断ち切る。試合中盤は点の取り合いとなるが、終盤にダメ押しのゴールを8連続で決められ、大敗を喫した。
 
 想定の上を行かれた。インカレの組み合わせが発表されてから、3回戦で日体大と対戦することが分かった。日体大の特徴は年代別強化指定選手の木村が守るゴールと速攻。ビデオで研究し、対策を練ってインカレでの日体大戦に万全の準備で挑んだ。しかし、「(日体大の)速攻が予想以上に速かった。それで、修正できなかったのが敗因」(横田)と言うように、シュートを次々に防がれ、速攻というパターンで得点される場面が目立った。

 エースの穴を埋めた。今大会の直前にエース池辺大貴(政経3=藤代紫水)が負傷。エース抜きの戦いを強いられた。池辺のポジションには堤が入った。今大会を通してチームの得点源となり、今試合でも10点を挙げ奮闘した。堤の特徴は突破力と得点力にある。「得点力は池辺に劣らないものを持つ」と実力は松本監督の折り紙付。
 
 今シーズンの結果は決していいものではなかった。しかし、「悪いところは反面教師にしてほしい」(横田)と4年生の反省を生すことができる。さらに、下級生も実力を付け台頭してくる。来年は池辺世代が最上級生ということもあり黄金世代になることに期待が懸かる。

[谷口剣太]

試合後コメント
松本勇監督
「全然駄目。立ち上がりからあんなに外すのはいけない。そこから、(点が)全く取れなくなってしまった。事前にこんな試合にしては駄目と話していた。点の取り合いになったら負けてしまう。ノーガードボクシングで挑んで、次々に決められた感じだった。(池辺の変わりとして出場した)堤は良くやったと思う。2年生でここまでできたのはすごいと思う。得点力も池辺に劣らないものを持っている。(4年生について)4年生が3人しかいない中でよく頑張ったと思う。春は2人が就活で、横田は1人でよくやったと思う。来年のメンバーはいいのがそろっている。今日の試合に出場した残る選手には猛省してもらう。今日のようなていたらくではいけない。1週間休みを取るが、休み明けにはもっと厳しく指導していく。来年は今まで以上の結果を取りに行く」

横田主将
「立ち上がりノーマークシュートの形をつくったが、キーパーに止められてからの速攻で点を取られていった。それで流れを持って行かれた。速攻の守りが予想以上に速くて、修正できなかった。結果的に走り負けた。対策はしてきたけど、日体大がそれを上回ったということ。小学校からハンドボールをやってきた。日体大には小学、高校と同じチームでやったキーパーの木村とポストの相田がいる。大学では敵になってライバルとしてやってきた。昔からのライバルに負けてしまったが、これからは応援していきたい。ハンドボールをやってきたことに悔いはない。もっとできたかもしれないけど、やらなかった自分が悪い。これから社会に出たときに13年やってきたことを生かせればと思う。(今年1年間主将を務めたことについて)選手それぞれ考え方が違ったし、1人でやってきたわけではない。チームのみんなに感謝している。今年は良くなかったけど、悪いところは反面教師にして後輩たちには頑張っていってほしい」

布施駿(法4=法政二)
「(今日の試合)は出し切れていない感じがある。もっとできたことはあると思う。人生でハンドボールをやってきたことは良かった。とりあえず親に感謝したい。ここまでの人生はハンドボールで来れた。4月には就活で抜けてしまいチームに迷惑を掛けてしまった。これで、体育館に行って部活をすることがなくなると思うと、さみしい思いもある。だけど、ハンドボール人生にあ満足している。本当に親に感謝したい」

荻原
「今日は日体大のパターンにはまってしまった。自分が速攻を防げなかったし、勝負どころのサイドシュートも防げなかった。(今日のオフェンスは)ボールを取ることに必死になっていた。それでノーマークシュートを決めきれなかったと思う。ノーマークシュートは、キーパーをちゃんと見れば入るもの。ボールの確保に意識が行き過ぎていた。今日の試合に4年生は悔いはあると思う。その分も自分たちの代で結果を残したいと思う。来年は個々の力が高いチーム。今日みたいなミスが多い試合をしないようにすれば、上は狙える」

 
「立ち上がりが悪く、開始早々の6-0とされてしまった。ノーマークシュートのミスで自分たちの流れにできなかった。今年1年間の課題であった、ノーマークシュートのミスと立ち上がりの悪さを克服できなかった。こういうミスをなくさないと勝てない。(池辺のポジションに代役として出場したことについて)それなりに準備はしてきたが、準備不足だったなと思った。連携や自分のミスなど。4年生が引退して、自分も上級生になるので、先輩に甘えずにやっていきたい」