4年生、笑顔で締めた集大成/しもつき杯
[男子団体]
明大の最初の種目は体操6種目のうちで最も難しいといわれるあん馬。1種目目ということもあり緊張感が漂う中での演技となった。演技途中で落下する選手もいたが、どの選手も諦めずに自分たちの演技を最後まで貫き通した。2種目目のつり輪では、トップバッターの小田洋輔(商4=駒場)が安定した演技を見せる。懸垂、倒立ともに足先までそろう美しさを披露。フィニッシュの着地もしっかりと成功させ、後続の選手に良い流れを引き寄せる演技となった。3種目目は跳馬。第3演技者の古本春基(商3=市川学園)が難度の高い技を見事に成功させた。4種目目の平行棒を終え、続く5種目目は男子体操の花形種目である鉄棒。2番手で登場した田中大貴(理工4=明大中野)が序盤で飛び越しをしっかり決めた時には、明大のチームメイトの応援団の拍手と歓声が一気に飛び交った。最後までミスなく鉄棒の演技をまとめた田中が応援団の声援に応え、満面な笑みでガッツポーズを見せたのが印象的であった。そして、最終種目となった床。最後の種目ということもあり応援団は、今まで以上に熱い声援となった。選手たちもその声援に応えるように、粘り強く、最後まで必死に演技に集中する姿が見受けられた。1人ずつの演技が終了すると各選手同士でハイタッチを交わし、喜びを分かち合っていた。
この大会を最後に現役を引退する4年生。「終わり良ければ全てよし」(藤井千洸・農4=駒場)というように最後の大会を笑顔で締めくくることができた。これからは、4年生が抜け新体制となるが、明大体操部の象徴でもある「団結力」を3年生以下の後輩達が受け継ぎ、次なる目標への道は既に始まっている。
[和久井駿]
試合後のコメント
小田
「もともとは主務先任で入部したので、選手として試合に出るつもりはなかった。高校2年間体操をやっていたが、途中でリタイアをしてしまった。しかし、高校の先輩が明大の体操部に入っていたのと、体操の思いは消えていなかったので、気付いていたら入部していた。そして、3年の時の10月に人数の関係で大学では初めての試合に出場することになった。そこで試合に出る意味、喜びを学んだ。それで、現役最後の試合、このしもつき杯に出て引退したいという気持ちになった。だが、4年になって特に8月、9月と就活などで思うように練習と調整ができなかったものの時間がある限り、この大会のために必死に練習をした。そして、有終の美を飾れるように最後の試合に出場することができて本当に良かった。今回の試合を通じて練習が足りないことを痛感した。しかし、この4年間、スポーツ推薦の人たちに教えてもらいながらやってきたので、大学に入学してから体操の技術は伸びたと思う。一般入部で入り、大変なこともあったが、いろいろ学ぶことができた。今までの人生で一番充実した学生生活を送れた」
田中
「この大会に向けての練習がもともとできていなかったので、チームに迷惑を掛けるかなと思っていたが、団体のために頑張った。不安な気持ちもあったが。その中でも、鉄棒の飛び越しを決められて良かった。今回で最後ということは意識せずに楽しくできた。(4年間振り返って)あっという間という人も多いと思うが、自分は長かった。つらいことの方が多かった。理工学部ということで、両立が大変であったが辞めないで最後まで続けて良かった」
藤井
「終わり良ければ全てよし。本当は大会で優勝して終わりたかった。自分たちの最善を尽くそうと言っていたが、練習量が少なかった。正直もっと練習をやってほしかった。しかし、大きなミスなくやり通してくれたので、結果がどうであれ良かったと思う。生田校舎、関係なくこの部活に入って良かった。高校の先輩が入部していて気付いたら自分も入っていたという感じであったが、一緒にいても苦しみを感じないメンバーに恵まれた。いろいろな意味で経験できた。(後輩にメッセージ)しっかり練習して自分がOBで来た時に、すごいと言わせるくらいになっていてほしい。また、自分たちの代がいなくなると一般入部の部員がとても少なくなってしまうので、このような舞台で活躍できるように頑張ってほしい」
関連記事
RELATED ENTRIES