早大に勝利 秋季リーグ戦は3位/関東学生秋季1部リーグ戦
立ち上がりから有利な展開に持ち込んだ。まずは前半2分、小櫻光暁主将(商4=横田)が左サイドからのドリブルで相手DFを引き付け、フリーになった安部雄貴(商2=横田)が強烈なシュートを決めた。10分にはPC(ペナルティコーナー)から。岩井宏将(営1=岐阜総合学園)がフェイントを入れ、安部のシュートで決めるイメージ通りの形だった。DF陣も動き出しが良く堅い守りを見せ、前半は2―0で終えた。
しかし、後半は一転して早大の展開に。5分に1点を返されると、15分にもフィールドゴールを許し同点。17分には吉川(早大)の個人技でサークル内に持ち込まれ、2―3と逆転された。明大の反撃は20分、岩井が右サイドの角度のないところからゴールをこじ開け、再び同点に。最後は28分、PS(ペナルティーストローク)のチャンスを得ると、小櫻が冷静に決めて4―3と再逆転し、3位を決定付けた。
一度逆転を許すとそのまま敗れるケースが多かったが、逆転し返した。小池文彦コーチも「後半早大のペースだったのを返したのは大きい。来季にもつなげられる」と話した。近年は春先に結果を出しても、秋は流れに乗れず、振るわないことが多かった。今季は最後に春優勝の早大に勝ち、3位という結果にまとめた。レギュラーには下級生も多い。このチームが残したものは、きっと来年以降にもつながっていくはずだ。
[松隈遼平]
試合後のコメント
宮田知監督
「4年生の最後のゲームだから、勝って良かった。前半を2―0と、1点も点をやらずに折り返せた。本当は3点目を先に取れた方が良いんだろうけど、GKの飯塚久志(文4=利根商)がケガをしてしまった。それで1年生の松崎(歩・商1=横田)を出したんだけど、最初の失点は足が動いてなかったね。点を取られて静かになる。DFもずるずる向こうのペースになって。フィジカル的にも精神的にもまだまだ。今日は岩井がフル出場で、中盤の2列目、なかなか動きも良かった。今日くらいの動きを常にやってくれれば、ゲームも楽になるんだな。来シーズンも楽しみができたよ。4年生が引退してしまうのは指導者として悲しいけど、3月までは一緒にいるから馬鹿騒ぎしようかな。個性的には小櫻以外はプレーヤーとしてずば抜けていたり、気持ちが強いわけでもない。でも僕とか小池の指示を聞いて下級生に伝えていたし、うまくまとめてくれた。そういう意味では感謝しています。来年度のキャプテンには毛利(康平・法3=飯能南)、バイスキャプテンに松尾(賢治・政経3=岐阜総合学園)と市橋(大輝・営3=岐阜各務野)。毛利自身が選手としてフルに出れるか分からないけど、キャプテンとしてまとめてくれると信頼している。彼に託して、新チームで優勝を狙いたい」
小池コーチ
「締めくくりとして最低3位に入ろうというのがあった。これまでは春から秋にかけてだんだんモチベーションが下がってしまうケースが多かったけど、ここで春優勝の高いレベルのチームに勝ち切れた。後半早大のペースだったのを返したのは大きい。来季にもつなげられる。徐々に考え方というのも上がってきているかな。4年生は本当によく引っ張ってくれた。小櫻も強い気持ちで。このチームを引き継いで、優勝を狙うチームにしていかないと。今の2年生も良いので、もっと上に行ける可能性を秘めていると思う」
小櫻
「先週、全日本学生選手権という全国の舞台で負けて。今回、関東の3位決定戦でチームの士気が下がらなかったのは本当に良かったと思います。主将というのは自分的には本当にいい経験になった。今までやったことがなかったので不安はありました。チームまとめるのってすごい難しいなって。僕だけの力じゃないですけど、監督やコーチをはじめ同級生の支えがあったから、やり通せたのかなって思いますね。本当に感謝しています。1人ではできなかったですね。最初はどういったようにまとめていけばいいのか、負けたら僕のせいになりますし。だから最後の最後、4年生のみんなが学生生活最後の試合で、監督やコーチに勝って恩返しできたかなって。最後に決勝点を挙げる勝負強いキャプテンになりました。理想の主将になれたかというと、それはどうかな。主将がだらければチームも下がるし、良い面を見せればしっかりついてきてくれる。主将になる前に吉仲さん(恒二・平24法卒)が『弱くなるのは簡単だけど、強くなるのは難しい』と言ってくれた。昨年は2部との入替戦もあっての言葉だから、余計にしっかりしなくちゃと思った。だからこそ、1人ではここまでできなかったですね。4年間は楽しくもありつらくもあった。高校の頃は横田で負けを知らなかったので、他大に行った同期が優勝したりするとうらやましさがあった。そういう悔しい、つらい面もあったから、頑張れた4年間でした。後輩には練習の質や考えを持って、ホッケーはばかじゃできないということを分かってほしい。下るのは一瞬だけど、頑張ってもらって、ずっと強くて良いチームになってもらいたい。そして何より、ホッケーの楽しさを忘れずにいてほしい」
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