4年生の引退に華を添える大勝で3位に/東京六大学女子対抗戦

4年生の引退に華を添える大勝で3位に/東京六大学女子対抗戦
 2勝2敗で迎えた東大戦。明大は序盤から東大を突き放す猛攻で、100点差をつけて大勝した。この結果、明大は六大学対抗戦で3位に入賞した。

 スターティングメンバーは内田美緒主将(理工4=明星学園)、野路麻衣(理工3=金沢西)、佐藤安澄(理工4=カリタス女)、徳永早紀(理工4=湘南工科大附)、工藤安沙子(国際4=東京成徳大)。

 明大の猛攻が止まらなかった。序盤から速攻で得点を重ね、一気に点差を離していく。東大もインサイドを固めて得点を防ごうとするも、内田と徳永が押し切り着々と加点し、ベンチは大盛り上がり。終始攻撃の手を休めなかった明大は、100点差をつけ最終戦を大勝で飾った。

来年4年となる野路
来年4年となる野路

 インカレへの出場権を得られなかった明大にとってこの試合が4年生の引退試合となった。今の4年生には初めてのスポーツ推薦で入部した内田と工藤がいる。

 内田は主将としてチームを引っ張り、今季のリーグ戦で過去最高の3部7位の成績を収めた。高身長を生かしたゴール下のプレーを得意とし、安定感がある。工藤は内田と共に明大のインサイドを支えた。また、アウトサイドでのプレーもできるオールラウンダーとしてチームの中核を担った。

 一般入部の徳永と佐藤もチームに大きく貢献した。2人はチームを盛り上げるムードメーカー。徳永は力強いプレーでチームに流れを持ってきた。佐藤はケガに悩まされる時間が長かったが、ベンチで一番に声を出し、メンバーを鼓舞した。

 4年生の4年間は決して平たんな道のりではなかった。入部当初、5対5すらできない環境に内田は驚いたという。現在の部員は11人。いまの環境に4年生は感謝の言葉を口にする。バスケットボール部として苦しいこともうれしいことも経験してきた4年生。初のスポーツ推薦としてチームを引っ張ってきた内田と工藤の涙には、思わず目頭が熱くなった。
 
 4年生が抜けると平均身長は大きく下がってしまう。来年のチームをPG(ポイントガード)として、4年生としてまとめる野路は「4年生がいなくなるとプレースタイルが大きく変わる。それに合った練習や対策をしなければならない」と既に目指す形は見えている。次の大会は来年の春。明日から新生明大女子バスケ部が始動する。

内田が4年連続の得点王を獲得
 内田が今大会で見事得点王に輝いた。1年次から4年連続となる受賞に「今年は狙っていたのでうれしい。他大の選手よりも、長く試合に出られたから取れたと思う。すごい楽しかった」と笑顔を浮かべた。

[野田樹]

#13内田
#13内田

 <4年生のコメント>
内田

「(この4年間は)3年間練習で5対5ができなかった。4年生になって11人になって、5対5ができるありがたさを知った。5対5ができるときとできないときでは、やっぱり試合の感覚が違ってくる。(今日の試合については)セナ(佐藤)はケガでなかなか試合に出られなくて、今日やっと初めてスタートで出て、3Pなど決めてくれたのはうれしかった。(後輩を見ていて)言うことはできるけど、自分たちでやってほしいという気持ちもあるのであまり多くは言わないことにした。(リーダーシップは)前はなかったと思う。3年でゲームキャプテンを務めてから徐々に意識が出てきた。(主将としての1年は)勝ちたいという気持ちはあって、常にどうすればいいかを考えてきた。今年はコーチがいなくなって練習も自分が中心で考えた。やりたい練習があってもケガがあったりしてやりにくいこともあった。それからは一人一人の体のことまで考えるようになれた」

#12工藤
#12工藤

工藤
「試合はいつも通りできた。後輩中心だった場面もスキルがあり、人数が少ないながらもコミュニケーションが取れて今後もやっていけると思った。来年は大きい子も入るからバランスが取れる。(今年1年間は)自分らにとって最後の年。だから後悔せず何か残せるように一日一日やっていけた。自分が入った時よりも断然良くなった。特に今年は10人超えて本当にうれしかった。(4年間は)スタッフや先輩、後輩などみんながいたからできた。(チームメイトには)4年間ありがとうと伝えたい」

#24佐藤
#24佐藤

佐藤
「(試合は)全員で点を決めていけた。(個人としては)みんなボールを集めてくれた。外したこともあったけど、決められたのもあって良かった。下級生はこれからに生かせる試合になったと思う。(4年間は)ケガしてプレーで貢献できなかったけど、外で貢献しようとした。(下級生は)引退して人数が少なくなるけど、お互い支えあってほしい。今年で足りないところが分かったはずなので、みんな切磋琢磨(せっさたくま)してやっていけたらと思う。(チームメイトには)支えていただいた。けんかもしたけど、一緒にバスケをやれて幸せ。感謝しかない、ありがとうと言いたい」

#18徳永
#18徳永

徳永
「(今年を振り返って)入部して初めて部員が10人以上になって、5対5ができるようになった。やっとバスケの練習らしくなった。とにかく人数が増えて、毎日が楽しかった。(1年目、2年目は)入った時は7人で、ケガもあって2対2、3対3で精一杯だった。練習もあまりできなかった。(個人としては)高校は弱かったので、みんながうまく刺激にもなった。自分が成長できる場で、毎日が本当に楽しかった」

[本文写真提供:小川智弘]

☆集合写真☆

後輩からのプレゼントに笑顔の4年生
後輩からのプレゼントに笑顔の4年生
今季の全日程を終えた
今季の全日程を終えた