敗戦から切り替え、学芸大に快勝/関東大学1部リーグ戦

2012.11.06
 前節で完敗を喫し、連勝ストップの状況から迎えた19節の対学芸大。前節の筑波大戦とは打って変ったように相手エリア内に攻め込む明大はゴールを量産。結果3-1で快勝を飾り、次節へ弾みをつけた。

 対学芸大戦当日は明大の集中応援日ということもあり、多くのサポーターが会場に足を運んだ。前半の立ち上がりは快調なスタートを切った明大。早い時間からラインの高い位置でボールを奪い、果敢に攻め込むもゴールにはならない。しかし前半23分、絶好の位置でファールをもらい明大にビックチャンスが巡ってくる。チャンスの場面でキッカー三田啓貴(政経4=FC東京U-18)の鋭いシュートがそのままゴールに刺さり先制点を決めた。その後も明大の勢いは途切れず、ルーキーの和泉竜司(政経1=市立船橋)も積極的にシュートを放っていく。そして前半31分、岩渕良太(文4=FC東京U-18)のコーナーキックから山村佑樹(政経4=FC東京U-18)が頭で合わせゴール。2点差で学芸大を引き離した明大であったが、直後に学芸大にPKのチャンスを与えてしまい2-1の1点差に詰め寄られた。その後も両校譲らぬ試合を展開し、前半終了の笛を迎える。

 後半は早い時間から接戦を強いられた。明大のペースをつかまれたのか学芸大の攻撃シーンが多く見られるようになり、危ない場面が続く。しかしGK三浦龍輝(商2=FC東京U-18)の好セーブもあり、失点は与えない。途中から明大も攻撃の調子を取り戻し始め、「三田のあのミドルレンジからのシュートが効いた」(神川明彦監督)と積極的なシュートも多く見られるようになった。そして後半38分に和泉からの絶妙なパスに反応した岩渕がしっかりと決め、ダメ押しの3点目を奪取。2点のリードを奪った明大は徹底したディフェンスで最後までリードを守り切り、そして試合終了の笛が鳴った。

 試合を終えて神川監督は「負けた後にどんな相手であってもこのように勝てるのが成果」と敗戦から早く切り替えを行うことができたことが快勝につながったと言っても過言ではないであろう。次節の順大戦に向けて神川監督は「順大とはあまり相性も良くないが、相手の中心的な選手を抑えて最終的には明治のサッカーができればいい」と次節の試合の厳しさを語った。しかし調子を取り戻した明大にはこのまま勝ち進んでもらいたい。インカレへの切符を手にするためにこれからもしのぎを削る戦いが続く。

[沼田亮]

試合後のコメント
神川監督

「取るべき人が取った。負けた後の試合ということで、真価が問われるが、振り返りもそこそこにして前向きに取り組んできた。(立ち上がりと後半に相手に主導権が移った時間帯がありましたが)2-1の状態で1点差の時には相手が勢いに乗ってくる。それをどう跳ね返すかというところ。中盤とトップが開いてしまっていたが、三田のあのミドルレンジからのシュートが効いた。負けた後にどんな相手であってもこのように勝てるのが成果。課題は、2-0からの1点差を失ったあの時間帯。(1年生がたくさん出ているが)7試合も連続で出るとちょっと疲れてしまっている。練習でも少しさえがなかったりとかしている。でも1年生は良くやってくれている。まだ体力とか精神的なところで疲れ気味かな、と。どこのチームも混戦状況のなかで戦うという点では、順大はその渦中のチーム。あまり相性も良くないが、相手の中心的な選手を抑えて最終的には明治のサッカーをできればいい」

岩渕
「負けた後の試合だったので、負けを引きないように仕切り直しをした。今日は明大らしい試合ができたと思う。残り4試合で先の保障がないので、死に物狂いで戦う。インカレに向かっては、もう1回チームが一つになればおのずと結果は付いてくると思う。試合前には必ずみんなでビデオを見て課題と成果を確認する」

三田
「今日のゴールはアップからイメージした通りにできた。1失点はいらなかったが、持ち味を出せた試合だったと思う。(1年生が台頭してきているが)もともと1年生は実力がある。明大にも慣れてきて実力が発揮できてきたと感じる。紅白戦にも出るようになってきたので。特に山越康平(法1=八坂中央)は実力を付けてきたと思う。チーム内での競争も激しいですね。(後期の強さの秘訣は)夏に悔しさをバネに練習してきたことが大きいと思う。みんなでビデオミーティングをするようにもなった。前期はひどかったですけど、それがあったからこそ今は好調なのだと思う。守備が良くなった。(インカレ出場するためには)これから一つも落とせないですね」
   

明大メンバー
位置 背番 名前 前所属 学部学年
GK 21 三浦龍輝 FC東京U-18 商2
DF 小川大貴 ジュビロ磐田ユース 営3
阿渡真也 鹿島学園 法4
松藤正伸 FC東京U-18 文2
32 八塚利郎 東京ヴェルディユース 政経3
MF
10 三田啓貴 FC東京U-18 政経4
水野輝 市立船橋 文3
岩渕良太 FC東京U-18 文4
19 和泉竜司 市立船橋 政経1
→後半40分 石原幸治 市立船橋 政経2
FW 山村佑樹 FC東京U-18 政経4
11 阪野豊史 浦和レッズユース 商4
→後半34分 藤本佳希 済美 文1
※監督は神川明彦監督
順位表
チーム 勝点 勝数 分数 負数 得点 失点 得失
専大 38 11 56 30 26
早大 37 12 39 25 14
日体大 36 10 29 19 10
明大 32 10 43 34
中大 32 28 27
国士大 29 35 37 -2
筑波大 28 43 36
流経大 23 10 31 37 -6
慶大 23 10 31 43 -12
10 順大 22 11 21 38 -17
11 神大 16 11 31 44 -13
12 学芸大 14 22 39 -17
※第19節終了時
後期終了後、上位4チームが全日本大学選手権出場
下位2チームは2部リーグへ降格