激戦を制し法大に勝利! 優勝へ望みをつなぐ/関東大学リーグ戦
足元をすくわれ暗雲漂う立ち上がりとなった。「足が動いてなかった」(牛来拓都主将・営4=北海)と、課題の第1ピリオド。開始3分16秒、金悠司(文4=苫小牧東)がクロスチェッキングにより反則を受けてしまう。直後の3分45秒、4対5のキルプレーの場面。右サイドから岩槻(法大)の放ったシュートをGK伊藤優人(商3=白樺学園)が1度はセーブするものの、弾いたパックを押し込まれてしまう。同点に追い付きたいところであったが6分45秒。法大の反則により5対4のパワープレーとなり、明大ゴールでのフェイスオフとなった場面。パックを先取したものの、一瞬のスキを突かれ、法大の素早い攻撃への切り替えから山田(法大)にフリーでシュートを決められ2点目を失う。ピンチは続けて明大を襲った。8分45秒、小原卓朗(政経4=白樺学園)、永井遼(営1=白樺学園)の2選手が同時に反則を受け、3対5のキルプレー。しかしここは、GK伊藤が好セーブを見せ、堅い守りでゴールを割らせない。そしてついに明大にチャンスが巡ってきた。5対4のパワープレーの中、ブルーライン手前で佐藤光(文3=白樺学園)が上野滉太(政経3=北海)にパス。そのまま上野が左サイドからスティックを思い切り良く振り切り、鋭いシュートでゴールネットを揺らした。1点差まで詰め寄り第1ピリオドを終えた。
続く第2ピリオドから明大の反撃は始まった。序盤から果敢に前線に走り出し、攻撃のリズムをつくり出す。開始10分こそ得点にはつながらなかったが、10分47秒、法大ゴール左サイドでパスを受けた大椋舞人(法1=白樺学園)がゴール前に走り込んだ金へパス。最後は金がGKの動きを見て冷静に同点ゴールを決めた。立て続けに好機はやってきた。15分43秒、大津晃介(法1=日光明峰)から上野、そして最後は牛来へ。華麗なパス回しから生まれたゴールで、明大が逆転に成功した。その後17分12秒、法大の反則により、5対3のパワープレーとなるものの、このチャンスを生かすことはできず。1点リードのまま第2ピリオドを終えた。
一気に法大を引き離して白星を飾りたかったが、法大攻撃陣の粘りに最後まで苦しめられた。開始早々2分21秒、牛来がゴール前へと駆け上がり、構えていた赤坂卓哉(営3=釧路工)にラストパス。赤坂が打ち込み4点目を挙げた。このままいい形で終わりたい明大だったが、勝負はそう簡単には決まらなかった。法大の衰えることのない攻撃に17分25秒、4対5のキルプレーの場面で法大エース山田にフリーでシュートを決められ1点差にまで迫られた。残り1分43秒、1点差まで追い付いた法大がタイムアウトを要求するが反撃はここまで。激戦を制した明大は、優勝争いに踏みとどまった。
優勝争い生き残りを懸けた一戦をものにしたが、後味の良い勝ちとはならなかった。「勝つことは大事だけど、勝てばいいということじゃない。本当に追い込まれているからやるのでは駄目」。藤井匡智監督はこう試合を振り返った。結果としては白星を得られたが、「もっともっと力を出せるチーム」(牛来)であることは確かだ。今後東洋大や早大などの強豪校と戦っていく上では、中身も伴った勝ち方をしていかなければならない。牛来は「負けても終わり。引き分けても終わり。1戦1戦120%の力で戦っていきたい」と力強く話した。今日の試合の結果により、優勝争いは明大、東洋大、早大の3校に絞られた。選手たちが持ち得る力を発揮すればおのずと結果は付いてくるに違いない。優勝へ向け、今後も負けられない試合が続く。
[長堀笙乃]
試合後のコメント
藤井匡智監督
「(今日の試合を振り返って)まだまだやろうとしていたことができていません。相手がどうこうではなく、1ピリは足が動いていませんでしたし、運動量も少なかったです。そこでペナルティーをしてパワープレーで失点してしまいました。2ピリではFWが点数を決めて勢いがつきました。運動量も出てきてアタッキングゾーンでの動きも良かったと思います。だけど3ピリに掛けてもう1、2点取れなかったから最後に粘られてしまいました。何とか勝つことはできましたが、引き分けでもおかしくない試合だったと思います。(金、牛来と4年生がゴールを決めましたが)まだ1年生の勢いに引っ張られている感じがします。やっぱり優勝するには4年生がやらないといけないし、チームを4年が引っ張らないといけません。(DFについて)まだまだ守り切れていません。FWの運動量が少ないからDFも悪くなる。練習ではできているのに試合でできないのは力が足りないということです。試合前から優勝したいなら運動量を増やしていかないと、と毎回言っているが改善されていなかったです。(収穫はありましたか)ほとんどありません。何が課題かがはっきりしたぐらいです。(今後に向けて)勝つことは大事だけど、勝てばいいということじゃない。勝たなきゃ優勝はないという気持ちでやらないといけません。本当に追い込まれているからやるのでは駄目。優勝したいのならもっと意識を高く持って戦ってもらいたいです」
牛来
「(今日の試合を振り返って)立ち上がりから足が動いてなく、2失点をしてしまいました。とにかく反則が多く、パワープレーからカウンター攻撃で失点してしまいました。パックチェックにも課題が見つかりました。FWは良い選手がたくさんいるにも関わらず、運動量が足りず、力が出し切れていませんでした。ただ先制されても逆転できたという意味では、今後の試合にもつながると思います。(今日の試合に向けて)ミーティングで負けても終わり、引き分けても終わりだということを確認し、何が何でも勝つんだという気持ちで臨みました。(今後に向けて)もっと力を出せるチームだし、まだまだ足りていない部分があります。全員が優勝という同じ方向に向かって、一戦一戦120%の力を出して戦っていけば結果は付いてくると信じています」
本野亮介(商4=北海道清水)
「(今日の試合を振り返って)2点ビハインドから逆転できて良かったです。立ち上がりが悪いのは明治の悪いところなどで修正しなければなりません。また試合ごとに波があるのが課題であると思います。(FW、DFについて)特にFWは気を抜いてしまっているところがあったと思います。ただ気持ちの問題だと思うので、改善はできると思います。(今後に向けて)1試合も落とせません。勝ちに対して貪欲に一生懸命戦っていくのみです」
関連記事
RELATED ENTRIES