(7)母校対談~敦見・大皿・吉川~
敦見 自分が3年の時の1年で、7人くらいいて、結構個人の能力高くて、全国でも活躍できそうな選手がそろってるなという。吉川に対しては…うーん。細いなあっていう。大皿は最初から結構がたい良かったから「こいつやるわ!」と…思っただけでした。
大皿 (笑)。
吉川 敦見先輩は…面白い先輩です。大皿は、幼稚園からずっと一緒なんですよ。だから特に印象は覚えてないです。
大皿 敦見先輩は…面白かったです。入部してちょっとした時に、自分の新しい自転車をラッカーで塗装され…。前日に部活終わって「ラッカー戦争や」って言ってて、自分たちはどうせうそだろうと。次の日に部活終了後に「俺先行くで」と先輩が言ったと思ったら自転車を塗装されてました。
敦見 ふうん。そうなん。…いや、意識はないです。いやあ…やってない! うんうん。たぶん。
――高校での練習内容はどんなものでしたか。
敦見 基本的に顧問の先生が決めとって、それをびくびくしながら。
吉川・大皿 (笑)。
敦見 逆鱗(げきりん)に触れないように、まあ、びくびくしながらやってた。
吉川 確かに…。
――敦見選手がいなくなってから練習は変わったりしましたか。
吉川 練習の面白さがなくなりました。寂しい感じに。
大皿 ああ、そうね。
吉川 厳しくなりました。他に…いじめられる側からいじめる側になりました。
大皿 後輩ができたので。
――高校時代に影響を受けた人はいますか。
敦見 自分は…1年の時の3年の先輩かな。その人めっちゃ細くて細いのに自分より挙げとったから。
吉川 まあ、顧問ですかね。鬼のような人です。
大皿 (笑)。自分も顧問です。
敦見 厳しいながらもやっぱり筋は通ってるんで、尊敬に値する人だと今になって、大人になって分かるっていう。その当時はアウトローだったから理解できなかったけど、21という大人になって言ってることが分かってきた。
吉川 まだその境地まで…。
大皿 たどり着いてない。
――高校時代に印象に残っている試合を教えてください。
敦見 インターハイかな。あとは全国選抜。全国選抜は失格してその鬼コーチにぼろくそ怒られたから結構印象深いです。インハイは6位。全国で初めて入賞できたし、最後の大会やったから。
吉川 2、3年のインハイと、2年の時の近畿大会ですかね。2年のインハイは、思ってたよりいい順位で、3年生は団体優勝したから。2年の近畿大会は、自分の同期で1、2、3位の段上に上れたので。
大皿 自分も2、3年のインハイです。2年は初めての全国で、出られん感じやったんですけど出られたので。3年生は、出られなかったんですけどチームが全国優勝してくれたんで。
吉川 出た方としては、楽しかったです。
大皿 見ていた方としては…あいつらやったなという感じ。
吉川 なんや部外者みたいやな。
大皿 一応応援しとるん…。
――大学に進学を決めた一番の理由は何ですか。
敦見 明治を選んだのは、兵庫県の先輩が結構上におって、国体とかでも活躍していて、その人が明治やったから、明治行ったら強くなれるんちゃうかなと思って。
吉川 表向きの理由は、敦見先輩が明治にいたからです。
敦見 表向き?表向きの理由なん?
吉川 はい(笑)。
大皿 ウエイトの高校での終わり方が納得いかなかったんで。最後のインハイ出られなかったんで、そんなんで終わりたくなくて。やっぱり、敦見先輩がいたから明治に決めました。
――同じ高校の後輩が入ってくると決まった時の印象はどうでしたか。
敦見 もーう。最悪やー。っていう。
吉川・大皿 (笑)。
敦見 え?ほんまに。やっぱり高校単位で馬鹿にされることって結構多いわけですよ。で、こいつらの粗相が「おい明南どうなっとんねん」ってなるやん。めんどくさいやん。来ないのが一番楽やったけど…。
吉川 そんなこと思ってないと思います、本当は。
大皿 うん。
敦見 本当は?思ってへんと思っとん?甘っ! 甘いわ。割と本心やで。7割くらい。3割は…うーん。パシリが増えたな、みたいな。使えるやつおるやん。そんなええやつじゃないから。
――同じ高校の先輩がいると知った時の印象はどうでしたか。
吉川 高校の時みたいに仲良くできんなと…少し自重しながら来ました。
大皿 うん。せやな。
吉川 今の話を聞いて…ショックです!
敦見 逆にな、高校の時みたいに仲良くできないってことを分からないまま来てほしかってん、こっちはな。高校の時みたいに寄ってきたら、バツーン!いったろうかと思って。そしたら、シュンとしとうから…おもろなかってん。
吉川・大皿 (笑)。
敦見 期待外れ。
吉川 来た時に「明南のクソ2人が来たぞ」言うて。「うそとちゃうやんけ」ってことを言われたんですよ。
敦見 もうシューンとしとうから。でもそろそろ化けの皮が剥がれてくるころやと思うで。
吉川 半年たって。
大皿 もう剥がれまくってるんで。これが普通です。
――高校と大学でのお互いの印象の変化はありましたか。
敦見 ない。まだ高校生やな。俺が大人過ぎるってのもあんねんけど。
吉川・大皿 (笑)。
敦見 俺が大人の考え持ち過ぎとうからやけど、こいつらまだガキやなって。具体性を求められたら厳しいなあ。立ち居振る舞い。大皿で言ったらフォームとか力とか。吉川も力やけど。競技的にも力がまだ大学生じゃないし。まだ抜け切ってない感じあるやろ?
吉川 そうなんですかね。敦見先輩は、チャラける頻度が少なくなりました。
敦見 そうなん?
吉川 高校の時はずっと…。大人になりました。
敦見 俺、お前らの前で大人を見せた覚えはないけどな。
吉川 じゃれる時はじゃれるんですけど、締まる時は締まる。分けるのがしっかりできるようになったなと。
敦見 (笑)。だいぶ上からやな。
吉川 大皿に対しては何もないですね。幼稚園から一緒だから、多少の変化は気付かないです。
大皿 敦見先輩は、高校の時とだいぶ変わりました。もう雰囲気が。大人の…。
敦見 (笑)。まあ、事実やけどな。
大皿 やっぱり、ちゃんとするときはちゃんと。まあ、吉川と一緒ですね、結局は。
敦見 思考とかな。容姿とか。立ち居振る舞い!
大皿 吉川は…ない。
――高校で競技以外に力を入れていたことは何ですか。
敦見 競技以外…競技以外! 通学。自転車で往復7㎞ぐらいあったから、力入れないと。いやーないなー。今考えたら部活しかしてへんかったなあ。思考が部活中心だったなあ。
吉川 自分もそうです。
敦見 結構がんじがらめやったからなあ。週1しか休みなかったし。まあ、普通か。断然に高校の方が忙しかったなあ。勉強は…高1でやめた! 高1の定期試験で学年270人くらいおって、30何番取ってん。「なんやこの高校」思って。こんなところで勉強しても意味ないわ! と。勉強やめたら最終的に200番までいった(笑)。こっちはウエイトで大学行くの決めてるから勉強なんか。高1の時からウエイトで大学行くの決めてん。自分の頭で行けるところなんかたかが知れてるけど、ウエイトで結果出して行った方が絶対いいとこ行けると思ったから。そういう野心を持ってた。
吉川 とにかく時間を縫って遊ぶことしか考えてなかったです。
大皿 あー。確かに。
吉川 公園でしゃべるか、カラオケ、ボーリング…。部活のメンバーとは一緒に行かなかったですね。特に大皿とは行かなかったです。
敦見 え?そうなん?
大皿 でも部活でしゃべる率高ない?
吉川 いや、しゃべるのは多かったけど、一緒にどっか行こうってことはなかったやろ。ほとんど一緒にいないですよ、地元では。学校から2時間くらいしゃべって帰る…くらいで。仲悪くないですよ?むしろ良いです。
大皿 自分もいっしょですね。でもボーリングもカラオケも行かないです。
敦見 ただの数合わせやん(笑)。
吉川 それ言い方悪いっすよ(笑)。
大皿 いやいやいや。
敦見 あーインドア。インドアやねん。
――お互いにいいなと思うところや尊敬するところは何ですか。
敦見 えー。黙秘したい。吉川のいいところは細い。
吉川 それ、いいところなんですか?
敦見 俺、細くなりたいから。より一般人に近づきたい。まあ、願望はな。競技やっとったら無理やけど。大皿は、恥ずかしさを感じることなく、自分を表現できる。たとえばSNSとかに、こういう写真は絶対貼らへんってものを貼ったりとか。うーん。オープン。
大皿 ただただ恥ずかしい…。
吉川 敦見先輩は、行動力がすごいですね。知り合いが、ごっつう多いです。
敦見 全然多くないわ。
吉川 顔が広いですねー。
敦見 秘訣(ひけつ)は…行動力やな。暇やと焦んねんな。俺。休みの日に寝るとか嫌やねん。
吉川 大皿も、誰とでも絡めるタイプやから人見知りがないところかな。
大皿 そうっすねえ。
吉川 人の気持ちを考えずにどかどか来ますから。
大皿 それは言い方悪いで!
吉川 自分は気持ちに左右されますね。
大皿 やっぱり敦見先輩は行動力ですね。
敦見 なんやねん!
大皿 自分が寝てる時とか、どこどこ行くぞ! って来るんで。そういう行動力ほしいです。誘われたら一緒に行きます。
敦見 誘うじゃないから。連れて行く。やから、連行。
吉川 拒否はしたことないです。恐らく。
大皿 吉川は東京に来て女の子いっぱいつかまえてるところですかね。連絡先…。
吉川 つかまえてないて。
大皿 他には…前腕筋。
――高校でのお互いの立ち位置はどうでしたか。
敦見 この2人は、あんまりなかったな。存在が。
吉川・大皿 (笑)。
敦見 だってこいつら団体優勝してんねん。吉川は真ん中くらい。大皿は…応援の。トップに3人くらいおんねん。そっちに目がいくやろ!まあ、遊び相手やったな。
吉川 軽っ!
吉川 敦見先輩は…ジャイアンみたいな。
敦見 ジャイアン…?
吉川 ボス的存在。
敦見 でも部長ちゃうからな。副部長やから。たぶんいい加減すぎて部長の座を任せてもらえなかった…。
吉川 大皿はギャグ担当。
敦見 ギャグ?やるか?あっためとけよ。
大皿 ちょ…待ってください。
吉川 (笑)。
大皿 敦見先輩は…もう、やんちゃな存在です。いじり担当ですね。吉川はふり担当。
敦見 割と簡単にコントできる。2、3分いただけたら。即席で…なあ?
吉川・大皿 …待ってください!
――大学でのお互いの立ち位置はどうですか。
敦見 2人とも飯作るの下手。あー、でも後輩の中ではノリのいい方。やっぱまあ、洗脳してきたから。
大皿 洗脳教育の結果が出てきた。
吉川 大皿は支え合う存在。なんやめっちゃ恥ずかしい!
敦見 ラブ寄りのライクやろ?
吉川 もうそれでいいです(笑)。敦美先輩は…上の方です。発言したら、大体決定権はあるかな、と。
大皿 えー?やっぱり幼稚園から一緒なんで、吉川は支え合う存在ですね。
敦見 一緒の道を選んだということは2人の間には何かあんねん。
吉川 家も近いんです。田んぼ挟んで。肉眼で見えます。高校、大学は一切何もなしで選んだらいたんです。
大皿 腐れ縁です。敦見先輩の印象は…上の方で。
敦美 あ、こいつ適当!
大皿 やっぱり3年生なんで。
――高校時代のことが今に生きていると感じるときは何かありますか。
敦見 あれやな…。通学が7㎞あったから、それで足強くなったんやろな。あとは、厳しい顧問の元でやってきたから、少々のことでへこたれないように育てていただいた顧問の先生に感謝の意を表します(笑)。成人してから良さが分かったな。
吉川 自分も根性だけは鍛えられたなと。根性しかないです。根性の塊です。
大皿 高校の時つらいこと多かったんで。怒ってもらってたぶん強くなりました。
敦見 やっぱり明南の売りとしてはな、負けず嫌いとか。これだけは負けんと思うし、負けたらあかんとも思うし。うん、明南の売り。
――大学に来て、高校一緒の人がいるということで安心感はありましたか。
吉川 初めの方だけは、安心感が。
大皿 あ、そうです。
吉川 一緒にできるじゃないですか。
大皿 2人おるから安心感。
吉川 間違うのも2人一緒に。
大皿 今は安心感とか関係ないけどな。
――大学に来て、自分の力が通用すると感じる部分はありますか。
敦見 うーん。中途半端やなあ。真ん中ぐらいやねんな。競技で誇れるとしたら負けん気やな。気持ちやな。負けたくないという気持ち。
吉川 自分はスナッチですね。大学出てる1年の中でいい勝負できる。
大皿 ないっす。
敦見 発展途上であります。
大皿 あえて言うなら、がたいの見た目?
――逆に、まだ足りないと思うところはありますか。
大皿 全部!
敦見 早い! まだ質問聞いてない。自分はやる気やな。今調子上がらんのはやる気が上がらんせいかな。
吉川 筋肉量。もっと太く、がしっとしたい。
――お互いを一言で表してください。
大皿 敦見先輩は「男前」。
敦見 分かってんなー。
大皿 シーパラダイス行って、飛び込むところで何もビビらず飛んだ。
敦見 男気の塊やんか!
吉川 一言かー。「イケメン」。男らしく、羽振りがいいですし。いろいろ連れて行ってくれるんですよ。
敦見 吉川は「期待」で。明南のトップが大学で続けてるから、それにどれだけ近づけるか。もしくは抜けるか。大皿は…思いつかんなあ…これは厳しいわ…。
大皿 吉川は…「スナッチャー」。
敦見 大皿は…「期待」。
大皿 めっちゃ適当やな!
敦見 どこまで頑張れるか。強くなれば評価されるし。ある意味、一番面白い位置。一番むちゃくちゃできる。吉川よりも面白味があるし注目しといてください! 「大皿特集」毎週1回掲載とかで。
大皿 やばい、めっちゃ焦る!
吉川 大皿は「期待」で。
敦見 かぶせてきた!
――ありがとうございました。
◆敦見康平 あつみこうへい 営3 明石南高出 175cm・86kg
◆大皿健太 おおさらけんた 法1 明石南高出 165cm・65kg
◆吉川琢磨 よしかわたくま 政経1 明石南高出 175cm・70kg
次回は部内アンケートによる選手の意外な一面をお届けします。アップは10月28日(日)の予定です。お楽しみに!
◆第58回 全日本大学対抗選手権◆
日程:11月9~11日
会場:羽曳野コロセアム(大阪府羽曳野市)
◆会場へのアクセス◆
近鉄南大阪線「恵我ノ荘」駅から徒歩10分
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