(3)RB・OL編

(3)RB・OL編
 第3回の今回はRB・OLについて特集する。「ランの明治」と称されるグリフィンズにとって、RBが果たす役割はどのチームよりも大きい。そしてラン攻撃を陰で支えるOLの役割も重要だ。今シーズンはエースランナーのRB#33高松俊幸(政経4=駒場学園)、そしてオフェンスリーダーのOL#67細野耀平(政経4=日大三)に注目だ。
RB(ランニングバック)
…QB(クォーターバック)から手渡されたボールを持って相手ディフェンスをかいくぐり、相手陣地めがけて1cmでも前へとゲインすることが役割。主にブロックを担当するフルバック(FB)、ボールを持って走ることを担当するテールバック(TB)から構成される。脚力と小回り、そして何より相手守備につぶされないようなパワーが必要とされる。
OL(オフェンスライン)…オフェンスの最前線に位置し、ランプレー時にはディフェンス選手をブロックしてRBの走路を切り開き、パスプレー時にはプロテクションでQBを守ることが主な役割。OLを大別するとセンター(C)、ガード(G)タックル(T)およびエンド(E)から構成される。「5人いるのでOL同士信用し合ってやらないといけない」(細野)とそれぞれの連携と意思疎通が勝負を大きく左右するポジションである。

高松のラッシュがチームの勝利につながる
高松のラッシュがチームの勝利につながる

エースの系譜・高松俊幸
 フィールドを切り裂くスピード、鋭いカットバック、そして粘り強いセカンドエフォート。今シーズンのグリフィンズの明暗を分けるのはこの男だ。

 「ランの明治」と称されるほど、ラン攻撃には自信を持ってきたグリフィンズ。高松が1年の時にはパワー派RB喜代吉壮太氏(平22理工卒)、2年の時にはQBとは思えぬ脅威のスピードを持っていた田中蔵馬選手(平23政経卒・現オール三菱ライオンズ)が、そして3年の時には、ラン獲得ヤードでブロック5位に入った川上裕輔氏(平24商卒)がいた。チームにはいつも頼れる絶対的エースの存在があったが「どこかエース頼りの気持ちを抱えたままプレーしてた」。

 印象的に残る試合は「2年前の早大ビッグベアーズとの優勝決定戦」。エースQB・田中が負傷退場すると、チームの流れが急降下。ミスの連発で大敗を喫した。大砲に頼るプレーが尾を引いた一戦。フィールドには号泣する高松がいた。

 そこから2年。悔しさを胸に成長し、迎えた今シーズン。最上級生になった高松に意気込みを問うと「今は自分がやらなければいけない。勝つために走りたい」と頼もしい一言が返ってきた。自分がチームを引っ張るという強い気持ちが芽生えた。チームメイトからも「高松はオフェンスを引っ張っていく存在」(杉浦祐治・文4=駒場学園)と一目置かれる存在となった。高松の前進がチームの前進につながる。昨シーズンから、かつて喜代吉氏がつけていた背番号「33」を継承。「目標はやっぱり日本一」と本人の士気も高まってきた。まだまだフィールドを駆け抜ける背番号「33」から目が離せない。

「OL同士の信頼が大切」と細野
「 OL同士の信頼が大切」と細野

最前線を支えるオフェンスリーダー 細野耀平
 彼らの名前がフィールドにコールされることはない。ボールを扱うポジションの影に隠れて、見落とされがちなポジションであるOL。しかし細野は「OLはチームの顔になれると思う」と、このポジションに強い誇りを持つ。OLの存在なくして全ての攻撃は成り立たない。「OLが強ければチームも強い。ほとんどのチームはOLから出来上がっていると自分は思っている」。そんな細野が今シーズン、オフェンスリーダーとして攻撃の最前線をまとめ上げる。

 フットボールを始めたのは高校時代。中学生の頃、先生からアメフトを勧められ、言われるがままに日大三高のセレクションを受けたことがきっかけだった。しかし、その当時は「全く興味がなかった」と自らを振り返る。それでも、1年次からDLとしてスターター出場の機会を得ると、2年次には現在のOLへと転向。そのままフットボールの魅力に取りつかれていった。

 「自分は本当にランブロックが好きなので」という理由から、ラン攻撃を基調とする明大グリフィンズの門をたたくことを決意。1年次からスターターとして出場のチャンスをものにしてきた。自身が最も印象強く残る試合もルーキーイヤーの法大戦。「あの時は喜代吉さんがいて、少しブロックするだけであっという間に抜けていってしまった。それが本当に楽しくて」(細野)と勝利こそ逃したものの、OLとしてのやりがいを存分に実感した。

 しかし、昨シーズンの天王山となる日大戦では、守備陣の奮闘がありながらあえなく敗戦。「何をしても出なかった。第4クォーターまでずっと苦痛だった」(細野)。その雪辱は今シーズンの最終戦へ持ち越された。重量化に成功したユニットが、持ち前のラン攻撃を生み出す原動力となり得るか。「重要なことは(OL同士の)信頼。みんな同じ気持ちでいないといけない」。影の立役者として、ラストイヤーこそは有終の美で締めくくる。