決めた! ルーキー大津がハットトリック 攻撃陣が魅せ慶大に快勝/関東大学リーグ戦

 期待のルーキーがハットトリックを決めるなど、攻撃陣が見せた。日体大相手に14点の大量得点で大勝し、そのままの勢いで臨んだ今試合。序盤から慶大の激しい攻撃を受けるも、しっかり応戦。終始リードを守り、慶大相手に7―1で快勝した。13日に控える東洋大戦に向け弾みをつける戦いとなった。

 両者とも序盤から激しい攻撃を見せた第1ピリオド。パスをつなぎシュートへ結び付けたいところであったが、慶大の激しいプレスに阻まれた。また開始早々2選手が反則を受けたために、3対5のキルプレイを強いられる。苦しい場面の中、慶大FW陣の勢いを前に、自陣でのプレイを余儀なくされた。しかし、ここから確実に攻撃のリズムをつくっていきたい明大は、スピードを生かしたプレイで流れをつくり始める。6分37秒、7分53秒と慶大の反則が続き、今度は反対に攻撃のチャンスが巡ってくる。そして迎えた8分33秒。ゴール前のわずかに空いたスペースから大津晃介(法1=日光明峰)がフリーでゴール。幸先良く先制点を決めた。流れをそのままに、直後の8分59秒。赤坂卓哉(営3=釧路工)から小原卓郎(政経4=白樺学園)へ鋭いパスが通る。最後は小原がキープ力を生かし、力強くシュートを打ち切り2点目を奪った。このゴール直後パックを奪われたスキに相手にシュートを放たれるも、守護神・伊藤優人(商3=白樺学園)が好セーブを見せ、慶大にゴールを割らせない。第1ピリオドも終わりに近づいた14分4秒。最後は永井遼(営1=白樺学園)からパスを受けた金裕司(文4=苫小牧東)がゴール前に走り込みシュート。3点目を決め、選手たちにも笑みがこぼれた。主導権を奪い第1ピリオドを終えた。

 3点リードで迎えた第2ピリオドは、序盤から攻撃陣が爆発。開始早々27秒、まずは北海高コンビが見せた。上野滉太(政経3=北海)が右サイドを突破し慶大DF陣を引き付ける。その時ちょうど逆サイドからDFの裏に回り込んでいた牛来拓都主将(営4=北海)が反転し、スキを突く技ありのシュート。ゴールネットを勢い良く揺らした。待ちに待った、主将のリーグ戦初ゴールが生まれた。

そして53秒、立て続けにゴールを奪い一気に慶大を突き放す。11分44秒、このピリオドも中盤に差し掛かったところで慶大の反則によりパワープレイを迎え、積極的にゴールへと立ち向かう。そして18分38秒、ゴール正面から大津が慶大DF陣に阻まれながらも、突破力で振り切りシュート。流れを完全に引き寄せ、6―0で第2ピリオドを終えた。

 完封勝利が見えかけた最終ピリオドだったが、1点を奪いに慶大も果敢な攻めを見せる。パックの奪い合いが続き展開になかなか動きが見えない中、この日の立役者が見せた。6分49秒、上野のゴール前へ切り込むパスに、大津が素早く反応。タイミング良く走り込み、シュートを押し込んだ。慶大も9分36秒、最後の粘りを見せ何とか1点を奪うも、試合はここで終了。反撃とはならなかった。

 大一番の戦いを前に、確実に勝利を手中に収めた。次戦の相手は、現在リーグ戦首位に立つ東洋大だ。「負ければ一層苦しくなる。でも負ければ厳しいのは明治も東洋も同じこと。いい調整をして東洋だからと気負わずに明治のベストゲームをしたい」と、牛来は意気込みを語った。明大らしいプレイをすれば必ず光は見えるはず。東洋大を迎え撃つ準備は整った。勢いそのままに白星を奪いたい。

[長堀笙乃]

試合後のコメント
堅物大吉コーチ

「前日に練習をしないことは初めてで慣れない調整でしたが、コンディションをうまく保つことができました。(今日も大量得点でしたが)日体大戦であれだけ得点を決め、そのままの勢いでプレイできたと思います。ですが、開始50秒でペナルティーをもらってしまいキルプレイで危ない時間もありました。その点はベンチ内でも、ペナルティーは避けようと話し合えていたので良かったです。次の東洋大戦が折り返し地点。負ければ(東洋大との勝ち点が)6差になってしまうので、崖っぷちの戦いです。勝てれば首位ターンの可能性もあります。優勝を左右する試合ですので、必ず勝ちます」

リーグ戦初ゴールを決めた牛来
「立ち上がりに反則が続いてしまいましたが、いいスタートが切れました。点を取られた時も反則がありましたし、いらない反則をなくさないと東洋には勝てません。(FWの点数も増えてきましたが)もっと上位の試合で決めてこそです。ただ、最近はいいイメージで点が取れていると思います。(今季リーグ戦初ゴールについて)東洋戦への弾みにもなったので、次の試合でも得点したいです。(東洋戦について)秋始まって初戦を落としてしまったが次取れば首位ターン。負ければ一層苦しくなります。でも負ければ厳しいのは明治も東洋も同じことです。いい調整をして東洋だからと気負わずに明治のベストゲームをしたいです」

ハットトリックを決めこの試合の立役者となった大津
「(試合を振り返って)決めの良さを生かして得点が決められて良かったです。ただ1、3点目はもらったゴール。先輩方のパスワークのおかげで決められたようなものでした。(試合を通して感じたことは)序盤から流れが悪かったり、いい流れが続かなかったりするのは今後の課題だと思います。(東洋大戦に向けて)反則で流れを逃さないように、全員がチームのために戦うことが必要だと思います。東洋大戦でもしっかり得点を決めて、自分らしいスピードを生かしたプレーがしたいです」