首位専大相手に逆転Ⅴ/関東大学1部リーグ戦
立ち上がりは苦戦した。パスはつながるが、ゴールにあと一歩届かないというもどかしい試合運び。前半14分、和泉竜司(政経1=市立船橋)がシュートを放つも決まらない。流れをリードできないまま迎えた前半16分、セットプレーで1点を先制されてしまう。ここで気持ちを切り替えたい明大。前半30分、岩渕良太(文4=FC東京U-18)が放ったシュートが相手キーパーに阻まれると、そのこぼれ球に反応した西澤厚志(政経3=前橋育英)がボールを追うも、専大の守備に阻まれてしまう。チャンスをなかなかものにできないまま、前半を折り返した。
後半では、前半の不調を吹き飛ばすような快進撃に出た。守備の堅さが光った。後半24分、専大がゴール前に切り込むと、高橋諒(文1=国見)を中心に果敢にボールを奪いに行き、攻撃を封じ込める。シュートを打たれれば三浦龍輝(商2=FC東京U-18)がゴールを死守。すると調子を取り戻した明大は後半36分、サイドからの八塚利朗(政経3=東京ヴェルディユース)のパスに阪野が反応、放ったシュートがゴールに突き刺さった。1点を返し同点に追い付く展開に、スタンドは歓喜に包まれた。逆転勝利の期待が高まる中、迎えた後半40分、山越康平(法1=矢坂中央)が果敢にゴールを狙うもキーパーに阻まれ、得点とはならない。しかし、すぐにこぼれ球に反応した山村がシュートを放つと、ボールはネットに吸い込まれた。ゴール前の混乱に乗じてキーパーのスキを突いたプレーに、観客は歓喜に沸いた。その後も専大の猛攻を受けるも守備を固め、専大の追加点を許すことなく見事逆転を決めた。
専大は14節終了現在、リーグ1位に付けている。今回の勝利は明大の実力を決定付けたといっても過言ではない。前期の不調を修正すべく、夏の間に図った守備の強化が成果を結んだ。さらに今回印象的だったのは、1年生4人、4年生5人という出場メンバーだ。1年生も活躍し、確実に実力を付けている。来年以降にも期待が持てる結果となった。神川明彦監督も「今回は勝つことで自信を得られたということが大きい。あと2勝を挙げて上位に食い込んでいく」と3連勝から手応えをつかんだようだ。次は慶大戦。前回は敗北を喫した慶大に、リベンジを挑む。
試合後のコメント
神川監督
「専大には強いし、ここ3回負けていたから、今回の勝利は素晴らしい。お互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながらこういうプレーができることに感謝したい。今回の試合から得た一番の成果は勝つことによって得た自信。勝ち点よりもむしろ価値があったんじゃないかと思っている。後期は3戦全て勝っているが、薄氷を踏むような勝利は明大らしい。あと2勝して、上位に食い込んでいく。次回の慶大戦では前回の雪辱を晴らしたい」
阪野
「ケガでまだ万全ではないのでサブだったのですが、いいところで決められて良かった。後半から出るのは言われてはなかったが、たぶん失点してしまったからだと思う。ケガもしてるし、試合勘もないのであまり調子は良くない。ボールタッチとかの感覚もあまり良くなかったが一番大事なところで決められて良かった。次までにケガを治してスタメンで出られるのが一番ですが、途中からだったら試合の流れを変えられるようにしたい」
山村
「あのゴールは自分のポジションにボールがこぼれてきたという感じ。あそこで決められて良かった。前半は体が重くて調子が出なかった。もう少し気持ちの切り替えをうまくやっていけたらいいと思う。最近の明大で変わってきたと思うのは、1対1の練習が増えたこと、守備を強化する練習が増えたことだと思う。今回も失点が抑えられたし、変わってきたのを感じる。自分からゴールを取れるように、ゴールを意識した練習をしていきたい」
明大メンバー | ||||
位置 | 背番 | 名前 | 前所属 | 学部学年 |
GK | 21 | 三浦龍輝 | FC東京U-18 | 商2 |
DF | 3 | 小川大貴 | ジュビロ磐田ユース | 営3 |
→後半26分 | 八塚利郎 | 東京ヴェルディユース | 政経3 | |
2 | 阿渡真也 | 鹿島学園 | 法4 | |
14 | 山越康平 | 八板中央 | 法1 | |
31 | 高橋諒 | 国見 | 文1 | |
MF | 6 | 水野輝 | 市立船橋 | 文3 |
10 | 三田啓貴 | FC東京U-18 | 政経4 | |
→後半13分 | 小谷光毅 | ガンバ大阪ユース | 商1 | |
8 | 岩渕良太 | FC東京U-18 | 文4 | |
19 | 和泉竜司 | 市立船橋 | 政経1 | |
FW | 9 | 山村佑樹 | FC東京U-18 | 政経4 |
22 | 西澤厚志 | 前橋育英 | 政経3 | |
→前半45分 | 阪野豊史 | 浦和レッズユース | 商4 | |
※監督は神川明彦監督 |
順位表 | ||||||||
順 | チーム | 勝点 | 勝数 | 分数 | 負数 | 得点 | 失点 | 得失 |
1 | 専大 | 30 | 9 | 3 | 2 | 43 | 19 | 24 |
2 | 早大 | 28 | 9 | 1 | 4 | 34 | 21 | 13 |
3 | 中大 | 28 | 8 | 4 | 2 | 24 | 20 | 4 |
4 | 日体大 | 26 | 7 | 5 | 2 | 20 | 15 | 5 |
5 | 明大 | 20 | 6 | 2 | 6 | 28 | 27 | 1 |
6 | 筑波大 | 19 | 6 | 1 | 7 | 33 | 28 | 5 |
7 | 流経大 | 17 | 5 | 2 | 7 | 24 | 26 | -2 |
8 | 国士大 | 17 | 5 | 2 | 7 | 24 | 30 | -6 |
9 | 慶大 | 17 | 5 | 2 | 7 | 23 | 35 | -12 |
10 | 順大 | 16 | 5 | 1 | 8 | 17 | 30 | -13 |
11 | 神大 | 14 | 4 | 2 | 8 | 25 | 31 | -6 |
12 | 東学大 | 6 | 1 | 3 | 10 | 17 | 30 | -13 |
※第14節終了時 後期終了後、上位4チームが全日本大学選手権出場 下位2チームは2部リーグへ降格 |
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