
兒玉3位入賞! 4年生が意地を見せる/全日本学生体重別選手権
「技が良く出た」(兒玉雄一・政経4=修徳)とこの日の兒玉は違っていた。初戦は開始すぐに内股から大内刈りの連携で追っていき一本。その後も積極的に技を出し強敵を次々と下す。ついには準決勝までこぎ着けた。準決勝も開始から積極的に技を出すが、組手がケンカ四つのこともありなかなか掛けられない。2分を過ぎたころからだった。「体力不足」(兒玉)と足が止まってしまう。続けざまに指導を受けてしまい、時間切れ。優勢負けという結果で、3位入賞となった。
明暗が分かれた。東京学生体重別選手権で2位に入り、今大会も期待された菅原健志主将(政経4=愛知県私立大成)はベスト8には入ったものの「単純な実力不足」(菅原)と準々決勝で払い腰を食らい一本負けを喫した。菅原と同じ階級の高橋昴太(商4=田村)は鋭い動きで一本背負い投げが多く決まり、ベスト8に進出する。しかし、「ベスト8に入って少し安心してしまった」(高橋昴)とポイントを取りきれず、その上に行くことはできなかった。兒玉と同じ100㎏超級で活躍が期待された渡辺智斗(法4=埼玉栄)は格下に虚を突かれた。一瞬のスキに足払いを食らい一本負け。1回戦で姿を消すこととなった。
「心の強化が大切」(猿渡琢海監督)。10月の下旬に行われる体重別の団体戦に向けて、精神的な課題がまだまだあるようだ。一方で、ベスト8以上となった3人は皆4年生だ。大学最後の個人戦、意地を見せた。「満足はしていない」(兒玉)とこの試合を糧にさらなる飛躍が期待される。
試合後のコメント
猿渡監督
「渡辺は油断で負けた。心構えがなく、スタートラインにすら立てていない。1回戦であんな負け方しなければ、上位に行けていたはず。菅原、高橋昂は、実力通り。強い選手に当たったが、その強い選手に勝てなければ優勝はない。本来持っている力を出し切る心構えがなかった。兒玉は、今日は東京大会より良かった。積極的だった。準決勝まで、4試合中3試合が一本勝ち。今まで一本がなかなか取れない選手だから、成長を感じた。準決勝も、負けてしまったが気持ちは出ていた。最初の1分間は積極的だった。それが5分間持続できていれば勝てていた。準決勝までは2、3分その力を出して勝てる相手だったが、決勝は5分フルで行けなければ。相手への対応ができず、さらに上に行けなかった。相手が一枚上だった。兒玉はここ一週間積極的に練習していたし、言われたことへの反応も良かった。勝つための練習をやってきた。(次に向けて)心の強化が大切。1カ月間きついことをやっていく。密度の濃い練習をさせる」
「(自分が)弱かった。相手が強かった。単純な実力不足。(今日の調子は)まあまあだった。(全日本団体に向けては)今日できた課題を克服し、自分が勝って優勝につなげたい。(課題とは)大きい相手に対して釣り手が不十分なこと。後はまだ確認し切れてないので、ビデオを見て確認する。(兒玉がこれから準決勝だが)勝ってほしい。1人でも優勝すれば、チームに勢いがつく」
兒玉
「今日の結果は満足ではない。明大は優勝して当たり前という伝統のある大学なので、3位はうれしくないし優勝したかったという気持ちが強かった。今日の敗因は、体力不足と研究不足で組み手が良くなかったところ。良かったところは、技が良く出たところ。いつもは、技をかけるのが遅くなってしまのだが今日は早めに技をかけることができた。(どのような気持ちで試合に臨んだのか)やっぱり最後の4年生なので優勝していい成績を残そうと思った。少しでも明大に貢献しようと思って頑張った。調子は良かった。体がよく動いていた。技も良かったけれど、相手を投げ切ることができなかった。これから投げる練習をする。(講道館杯を決めたのが全員4年生だが)みんなあまり結果が良くなくてふがいないが、4年生が最後に意地を見せてくれたと思う。講道館杯は入賞や優勝ができるように練習していきたい。尼崎の団体戦でも優勝する」
高橋昂
「1、2回戦では今まで練習でやってきたことをある程度出せた。しかし、ベスト8に入ってからは少し安心してしまってすぐ負けてしまったことは悔しかった。2週間ぐらい前から相手に合わせた組み手の練習をしていて、試合でもしっかりとやることができた。(講道館杯にむけて)初めて出場する大会なので、特に何も考えていない」
庄司
「練習不足だった。指導でのポイントしかなかった。投げて勝てなかった。これからはもっと考えながら練習をしていきたい。自分をもっと知っていかなければならないと思う。尼崎には出場しないので、来年頑張りたい」
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