東海大のブザービーターで悔しい敗退/関東大学1部リーグ戦

 第2クール初戦となった東海大戦。第1クォーターに13点差をつけられるが、第3クォーターで追い付く。しかし、最終クォーター、同点から田中(東海大)のブザービーターで敗れ、戦績を4勝6敗とした。

 スターターは、安藤誓哉(情コミ2=明成)、中東泰斗(文2=光泉)、西川貴之(情コミ3=東海大附四)、目健人(政経3=京北)、皆川徹(営2=京北)。

 昨年のインカレが脳裏をよぎった。2回戦で東海大と対戦した明大はオーバータイムでブザービーターを食らい敗退している。不思議な因縁のある相手との一戦は、またもや劇的な終末を迎えた。

 チームを支えたのはやはり安藤だった。第1クォーターで13点差をつけられ出鼻をくじかれた明大は、ザック(東海大)と晴山(東海大)の屈強なインサイドにリバウンドが押さえられず、第2クォーターも点差を縮められない。しかし、残り4分から安藤が奮起。3連続でシュートを決め、東海大に何とか食らい付く。

 すると第3クォーター、皆川が明大に流れを持ってくる。皆川がゴール下で先制点を挙げると、オフェンスリバウンドを連続で抑える。ディフェンスでもザックを抑え、得点を許さない。東海大のインサイドの中心であるザックが皆川に抑えられ、東海大はリズムが崩れる。この機を逃さず、スティールから安藤が決め30―35。徐々に明大ベンチの熱も上がると、残り1分48秒、安藤の3Pシュートで35―38とし、ついに東海大を射程距離に捉える。

 残り1分、スクリーンプレーから安藤がフリーになると、右45度からの3Pシュートがリングを捉える。ついに試合を振り出しに戻し、明大サイドのムードは最高潮。続く東海大は、田中のドライブから得点を狙うが、これを伊澤実孝(政経1=愛知産大工)がブロック。ルーズボールを押さえ中東が速攻で40―38とする。最後にフリースローを決められるが、40―40で最終クォーターへ。

 第4クォーターでは1年生の伊澤が主役となった。序盤は得点の取り合いとなる。残り6分15秒に伊澤がドライブから得点する。負けずとザックもゴール下で押し込み、伊澤も得意のフェイダウェイシュートで応戦。しかし、残り1分を切ってから、ザックに連続で得点を決められ53―56。残り26秒、明大がファウルゲームに持ち込むと藤永(東海大)がフリースローを2本外してしまう。

 逆にチャンスを得た明大。「(安藤に)いってこいと言った」(塚本清彦ヘッドコーチ)。時間をいっぱいに使い、残り2秒、安藤が左45度から強引に放った3Pシュートはリングを捉え56―56。土壇場で再び同点に追い付く。東海大は最後のチャンスに向けてタイムアウトを取り、残り2秒からのスローイン。スクリーンからマークマンが離れた田中にボールが渡る。振り向きざまに放った3Pシュートは試合終了のブザーと共にリングに吸い込まれ、激戦の終止符が落とされた。

 今年の明大は点差をつけられても必ず追い付く。「我慢、我慢の試合ができるようになってきた」(塚本ヘッドコーチ)と着実に成長の歩みが見て取れる。しかし「これからは今日のような試合で勝たないといけない」(伊澤)こともまた事実だ。これからの試合も接戦が続くだろう。勝利への道はあと一歩のところまで迫っている。