序盤からつまずいた。「立ち上がりからミスをし過ぎた」（横田健嗣主将・商４＝藤代紫水）と試合開始からパス・キャッチミスが目立ち日大にペースを握られる。まったく点が取れない時間帯が続くとディフェンスも日大のポストを使った多彩な攻撃の前に失点が止まらず15分で４－14と大量リードを許してしまう。その後は荻原良太（営３＝駿台甲府）の好セーブなどで食らい付き、終盤の４連打などで何とか５点差で前半を終えた。

　後半も流れはつかめなかった。オフェンスで日大の「高い位置からプレスをかけてくる特徴的なプレー」（横田主将）に苦しみ得点を伸ばすことができず、差を縮められない。中盤からはディフェンスで粘りを見せる。しかし得点がセットオフェンスで池辺大貴（政経３＝藤代紫水）や堤由貴（営２＝洛北）を中心に攻めるも日大の堅いディフェンスを最後まで崩すことができず28－34で試合終了となった。

　これでリーグ戦を４勝５敗の６位で終えた明大。３季連続の３位入賞を決めた春から大きく順位を下げることとなった。今季の出来はシード権を逃したことはもちろん、インカレに向けて大きな不安を残す内容となった。チームの目標はインカレ優勝だが「今のままではとても優勝することはできない」（松本監督）と厳しい表情で語る。選手も「今のチームは個人個人が思い思いのことをやっているだけでチームワークとか基礎的なことが全くできていない」（池辺）とこの結果と内容に不満を残している。

　横田主将はインカレに向けて「もう一度自分たちを見つめ直して基礎からしっかりとやって仕上げていきたい」と気を引き締める。松本監督も「上位チームとの技術的な差はほとんどない」と語るように上位進出できる力は十分チームにある。インカレでの明大の巻き返しに期待したい。

試合後のコメント
松本監督
「駄目。ミスが多過ぎて話にならない。今日の試合はミスが多かったの一言に尽きる。今日に限らず今季はミスが多く勝てる相手にも勝てなかった。チームとして優勝を掲げてやっているが今のままではとても優勝することはできない。本人たちの練習する態度は優勝という高い目標に一致していない。今日みたいなミスが出るのは練習から甘さがあるから。練習からきついところで動けていないと試合のプレッシャーがかかった場面で正確なプレーをすることはできない。監督が毎日見れるチームではないのでその辺を上級生中心にもう一回心を入れ替えてやり直さなくてはならない。（インカレに向けて）課題はいくらでもあるが、チーム力としては上位チームとの技術的な差はほとんどない。上に行くにはそういう強いチームを倒していけない。そのためにはもう一度自分たちを見つめ直して基礎からしっかりとやって仕上げていきたい」

横田主将
「試合立ち上がりからミスをし過ぎた。10～15分のものが特徴的。途中修正できはしたけど流れをつくれなかった。速攻の息も合わなかった。日大のプレーは他の大学と違って高い位置からプレスをかけてくる特徴的なプレーをしてくる。その対策を控えメンバーで練習してきたけどもオリジナルはクオリティーが違った。リーグ戦を通して力が出せた試合は勝てたけど、出せなかった試合は負けたしまった。最終戦は力を出し切ろうとしたけど、出せなかったことには悔いが残る。インカレまでに自分に難しい課題を出して行きたい。また、練習中にもっと会話していきたい。インカレのシード権は逃したけども、このメンバーで１試合でも多くできることはうれしく思う」

池辺
「ミスが目立った試合になってしまった。リーグ戦最後の試合でインカレにつなげる試合だったのに棒に振ってしまったチームにも自分にも腹がたつ。前から言ってるように練習から意識が低い。優勝を目標にしてるチームとはとても思えない。そのことをチームが全試合が終わってから気付くのはおかしい。今のチームは個人個人が思い思いのことをやっているだけでチームワークとか基礎的なことが全くできていない。このままではインカレで勝つことはできないし、変えていかなくてはいけない。もう自分も３年生だし、自分が引っ張っていくつもりでインカレを迎えたい」

荻原
「（今日の試合について）言うことがありません。ひど過ぎました。（今季全体を振り返って）チームの波が激しかったです。良い時と悪い時の差が激しく、チームが不安定でした。（インカレに向けて）走り込んだりして精神力を鍛えたいと思います。後はチームの信頼関係をつくり直したいと思います。今の明治はチームプレイができていない。インカレはリーグ戦と違って負けたら終わり。一戦一戦を大事に戦っていきたい。明治はミスをなくしていけば上位に食い込むことができると思っています」

インカレはチーム全員で優勝を狙う