どうしても勝てない 春季王者東海大に一歩及ばず惜敗/秋季関東大学男子1部リーグ戦

2012.09.30
どうしても勝てない 春季王者東海大に一歩及ばず惜敗/秋季関東大学男子1部リーグ戦
 勝てる。見ているものは誰もが明大の勝利を確信していた。春季王者東海大相手にフルセットまで持ち込む熱戦を繰り広げるも、あと一歩及ばず。試合後の選手たちに笑みはなかった。

 リーグ第5戦、相手は春季王者東海大。しかし「らしくないぞ」と応援席からも声が上がるように、ここまでリーグ戦を終え2勝3敗と苦しんでいる。互いに何としてでも1勝が欲しい戦いであった。

 第1セット序盤、大塚陸(政経3=日本航空)のスパイクと新貴裕(営3=石川県工)のラインぎりぎりのサーブにより3連続ポイントを奪い、一気に波に乗る。その後は取ったり取られたりのシーソーゲームであったが、東海大の度重なるミスのおかげもあり、危なげなく第1セットを奪う。

 続く第2セットも終始、明大がリードする展開となる。7―6と1点差まで追い詰められた場面。ここで光ったのが、中大戦で足を負傷した鎌田将人(法3=城山)に代わり先発出場となった水野貴文(政経4=深谷)のプレーだった。東海大のスパイクをうまくブロックアウト。そして大塚と2枚ブロックを決め、東海大に点数を与えない。だがピンチはまたもや明大を襲う。14―14とついに同点に追い付かれ、ここから東海大の反撃が始まった。攻めを全面に出した好サーブ、高さを生かしたスパイクが決まり始める。明大は乱されたリズムを立て直すことができず、21―25。このセットを失ってしまう。

 第3セット。明大がリードを奪い、中盤までに13―7と大きなリードを築いた。しかし、ここから東海大が反撃を見せる。放つスパイクも相手のブロックにことごとく阻まれ、東海大の流れをなかなか切ることができない。9連続ポイントを許したところでセッターの新に代えて、大学公式戦初出場となる原潤一(文1=習志野)を投入。「誰でもいいから(流れを)切ってくれと神にも祈る気持ちだった」(英大監督)が、それでも流れは変わらず13―19。怒とうの12連続ポイントを許し、逆に大きくリードを奪われてしまう。結局21―25で続けてこのセットも失ってしまった。

 明大にとって後がなくなった第4セット。何としてでもこのセットを奪い、フルセットへと持ち込みたいところだ。気迫溢れるプレーで圧倒し、第3セットとは打って変わって大塚、飯塚渉太(政経3=相馬)、有田賢史(政経2=福岡大大濠)のスパイクが決まる。徐々に点差を広げていき、25―18。明大の意地を見せつけ第5セットへと望みをつないだ。

 応援にも熱が入る中、第5セットは互いに一歩も譲らぬ展開に。7―8でコートチェンジ。ここから春の王者が底力を発揮し始める。1点を奪い合う戦いの中、明大にミスが出始めたチャンスを東海大は逃さなかった。崩れ始めた明大に対し、力強さを増す東海大。最後は強烈なスパイクを前に動けず、11―15で試合終了。勝利は手中から滑り落ちた。

 また1勝が遠退いてしまった。勝てる試合を勝ち切れない。このパターンが今の明大に定着しつつある。この状況からいかに脱出するのか。このままでは終われない。残りの一戦一戦を大切に、何としてでも1勝を奪いにいきたいところだ。