リーグ戦1週目は1勝2敗とし次週へ/秋季関東大学男子1部リーグ戦

2012.09.19
リーグ戦1週目は1勝2敗とし次週へ/秋季関東大学男子1部リーグ戦
学芸大戦
 「もう負けません」。前日の日体大戦後、澤田潤主将(商4=浜松日体)はこう言い残した。そして迎えた学芸大戦。その言葉通り、有言実行の勝利を見事収めた。

 昨日とは打って変わり、1セット目から明大らしい「全員バレー」が光った。大塚陸(政経3=日本航空)や飯塚渉太(政経3=相馬)などのスパイクが決まり、一気に5連続ポイントを重ねる。ここでやむなく学芸大がタイムアウトを要求。完全に流れを明大に引き寄せた。「もう1本だよ、1本」。ベンチに控える選手も含め、体育館には多くの声が響き渡った。選手同士が積極的にコミュニケーションを取り合う姿が印象的だった。試合はジュースにまでもつれ込むのもの、大塚の安定したサーブから最後は飯塚がしっかりスパイクを決め、26―24。このセットをものにした。
 2セット目。勝ちへの思いがプレーにも表れた。コートの外までボールを追いかけ、懸命につないでいく。昨日には見られなかった一面だった。サーブで崩し、スパイクで得点に結び付ける。得点パターンを見つけた選手たちの勢いは止まらなかった。25―15で力の差を見せつけ、勝利へと前進した。
 そして迎えた3セット目。互いにミスが続き、序盤からシーソーゲームが続いた。3連続ポイントを決められ14-12。2点差まで迫られるものの、この日の明大には落ち着きがあった。澤田、新貴裕(営3=石川県工)、有田賢史(政経2=福岡大大濠)の3枚ブロックが決まり、東学大を徐々に引き離していく。そして、このセットで輝きを見せたのが有田だ。今季飯塚に代えてスタメンから外れた有田。しかし持ち前の思い切りのいいプレーは健在だった。「有田強気!」と応援席からも熱い声援が飛んだ。迎えたマッチポイント。最後は有田が相手のブロックからうまくアウトを取り、25―20。ストレートでの勝利を手にした。

 前日の日体大戦とは一変、ようやく明大らしさが戻ってきた。「もう負けません」という澤田主将の言葉通り、選手全員の気持ちが一つとなって、今回の勝利を導いた。この勝利は必ず今後の戦いにつながると信じたい。

慶大戦

サービスエースを決める杉本
サービスエースを決める杉本

 開幕3日目の対戦校はここまで全勝でまだ1セットも落としていない慶大。その慶大にセットを交互に取り合う展開になった。しかしながら最終セットを落とし、フルセットの末、惜しくも敗れた。

 1セット目は杉本のスパイク、サービスエース、飯塚のスパイクと3連続ポイントを連取し、幸先のいいスタートを切った明大。新の2本連続のブロックなどで一時は突き放す。しかし、この流れをものにすることができず、序盤で追い付かれ1点を争う攻防に。20点以降は交互に1点ずつ取る緊迫した展開となるが、24-24から2連続ポイントを奪われ、わずかに手が届かずにこのセットを落とす。

飯塚の力強いスパイク
飯塚の力強いスパイク

 第2セットも第1セットと同じくジュースになるが、前のセットの悔しさを晴らすようにリードされても食らい付く。そして、この粘りが29点目からの3連続ポイントにつながった。最後の得点は鎌田のエンドラインぎりぎりのサービスエースで見事に31-29とし、この激戦のセットを制した。
 序盤から相手のペースにのまれた第3セットは13-25で落としてしまう。続く第4セットも相手の流れでいくと思われた。しかし、このセットでは明大の選手のスパイクが序盤からどんどん決まる。またブロックも4本決め、終わってみれば慶大に1度もリードを与えずに逃げ切った。
 そして迎えた最終セット。最初から慶大の怒とうの攻撃が始まる。序盤につけられた得点差を最後まで詰めることができず、セットカウント2-3で大接戦の末、惜敗した。澤田は「相手のミスも多かったが、自分たちのミスがそれ以上に多かった」と悔しそうな表情であった。

ブロックをする鎌田
ブロックをする鎌田

 これで、最初の3連戦が終わり、明大は1勝2敗。しかし、目標としている優勝の可能性がなくなったわけではない。英大監督は「技術うんぬんではなく、精神面を強くして、ゲームに入ったら俺がやってやるぞという気持ちを選手たち一人一人に持ってほしい」と試合を振り返った。戦いはまだまだ中盤戦、明大バレーボール部の戦いはこれから始まる。