奮闘するも、ベスト8に届かず/全日本学生体重別選手権

2012.09.30
 全国の学生日本一を決める戦いが始まった。初日は、60 ㎏級、66 ㎏級、73 ㎏級、81 ㎏級と軽量級の試合が行われた。ベスト8に入れば、講道館杯への出場権を得ることができる今大会。明大からは、3人の選手が出場するも入賞することはできなかった。

 「勝つための柔道ができていなかった」(猿渡琢海監督)という言葉が今日の結果を物語っていた。最初に登場したのは宮澤大希(営3=足立学園)。先に指導を奪い自分のペースで試合を進めた。しかし、残り1分頃に有効を取られてしまう。「有効を取られて焦ってしまった」とペースを戻すことができないまま試合が終了。1回戦で姿を消した。同じ60kg級の大竹祐矢(政経4=愛知県私立大成)はシードで2回戦から登場し、逆転勝ちで3回戦に駒を進める。しかし、3回戦ではすくい投げで一本を取られ敗退。ベスト8まであと一歩届かなかった。上位入賞が期待された宮下稜平(政経2=国学院栃木)も、本来の力を出せないまま3回戦で姿を消した。3人に共通して出た「組んでからかけるまでが遅い」(猿渡監督)という課題。この課題を練習で修正し、次の体重別の団体戦ではリベンジを果たす。

 2日目には、明大のレギュラーとして活躍している重量級の選手たちが登場。特に主将の菅原健志(政経4=愛知県私立大成)は東京学生体重別選手権でも2位となり、優勝する可能性も十分だ。これからの明大の巻き返しが期待される。

試合後のコメント
猿渡監督

「宮澤は力が出せなかった。いいところを全く出せずに終わってしまった。大竹は強い相手に、前半リードした。そのまま行けずに最後に一本取られたのは、実力だな。実力があればそのままいけた。宮下は、当たりが良くて、順調にいけば準決勝あたりまでいけるはずだった。技ありは審判によって取るか取らないか微妙なところだったが、その後巻き返せなかった。指導でも何でも追い込んでいって、投げてやろうという気持ちになるのが遅過ぎた。ポイント取られた後の対応が良くなかった。3人とも、組んでから技をかけるまでが遅い。一流と呼ばれる選手は、持ったらすぐに技をかける。そこはまだ身に付いていない。攻めが遅いし、相手の攻めに対する防御が遅い。まだ自分の柔道が固まっていない。勝つための柔道ができていない。尼崎(全日本体重別団体戦)では団体戦は接戦になるし、個人戦とは雰囲気も違う。チームのことを考えて相手と戦う必要がある。今日出せなかったところを尼崎では出せるように、1カ月間稽古を積んでいく。(明日期待している選手は)主将の菅原。部内では今まで渡辺が最強だったが、最近の練習では組んでも五分五分くらい。追い付いてきている。東京で2位なら、全国で1位でも全然おかしくない。菅原の気持ち次第かな」

大竹
「組み手を取ってから自分の柔道ができなくて受けに回ってしまった。監督からは、組み手を取ってから相手をさばいて最後は自分のペースに変えないといけないと言われた。自分が先にポイントを取ったのに負けてしまったのは、心の弱さだと思う。次の団体戦は最後の試合なので、1カ月間自分のやってきたことを出すために一生懸命練習する」

宮澤
「(今日の敗因は)先に指導を取ってから、自分の技を出すのが遅かったこと。もう一つ指導を取っていれば、もう少し気持ちが変わっていたが相手に有効を取られてしまったので焦ってしまった。最初にポイントを取ることが大事なのに、それができなかった。監督からは組み手が遅い、相手に合わせるなということを言われた。次は尼崎で団体戦があるので、そこで全力を出して優勝できるように頑張る」

宮下
「自分の攻めのスタートの遅さが負けた原因。相手には先に持たれて攻められてしまった。監督にも同じことを指摘された。調子は別に悪くなかった。次の尼崎の団体戦は、このチームでできる最後の団体戦なので活躍してチーム貢献できるように頑張る」