
主将菅原、2位と健闘も…/東京学生体重別選手権
大会は序盤から主力が次々負けるという波乱の様相を呈す。6月の団体戦で大活躍し今大会も優勝が期待された六郷雄平(政経3=愛知県私立大成)、団体戦ではすべての試合に出場し監督からの期待も大きかった高橋良介(政経3=愛知県私立大成)、インターハイ3位の実力を引っさげジュニア強化選手にも指定された期待のルーキー上田轄麻(政経1=愛知県私立大成)ら主力が次々と初戦で姿を消した。去年のこの大会で3位入賞を果たした藤本英謙(政経4=青森山田)も2回戦で敗れる。
優勝まであとわずかだった。暗雲立ち込める中で主将の菅原健志は淡々と勝ち上がっていった。2回戦、3回戦と得意の寝技で優位に立ち、縦四方固で一本勝ちを収める。準決勝では苦戦するも払腰が決まり技有のポイントで勝利。決勝へと駒を進める。決勝では終始自分のペースで進み、ゴールデンスコアまでもつれる。判定まであと数秒というところだった。「油断があった」(菅原)。相手に背中を取られ、そのまま隅返しを食らい宙に舞った。
勝てない中でも意地を見せた。軽量の60㎏級では、大竹祐矢(政経4=愛知県私立大成)と宮澤大希(営3=足立学園)がベスト8入りし全日本大会出場を決めた。全日本大会への出場枠をかけた敗者復活代表決定戦では、100超級で兒玉雄一(政経4=修徳)と渡辺智斗(法4=埼玉栄)が開始数秒で相手を投げ、それぞれ全日本大会の出場権を手にするなど、上級生を中心に意地を見せ、去年の大会よりも多くの出場者を生んだ。
「全日本に出る奴は今回の悔しさをばねに練習してほしい。」(猿渡琢海監督)。全日本大会は9月の最後の土日だ。課題も見つかった。「持たせてくれない柔道に対して明大の柔道を進化させていかなくてはいけない」(猿渡琢海監督)。あと1カ月も無い。全日本大会ではどのような試合を見せてくれるのか、出場する選手には期待したい。
試合後のコメント
猿渡監督
「今日は悪かった。全体的に誰一人優勝することができなかった。技術とかより精神的な面で弱い部分がこの試合で出てしまった。あと明大の柔道のスタイルとしてはしっかり組んで技を掛けて一本を取るというものを目指しているが、指導とかポイントを取っていく柔道に対応できてないところがあって、それに勝つためにこれからもっと対策をしていきたい。課題も今回の試合で見つかったので今度までには修正する。全日本に出る奴は今回の悔しさをばねに練習してほしい。相手と競ったときに相手はどうしても明大の柔道は持ったら投げられるというイメージから組手を持たせないようにしてくるけど、持たせてもらえないときに自分の組手ができないから妥協してしまうのも敗因の一つ。持たせてくれない相手、特に国士大とかの持たせてくれない柔道に対して明大の柔道を進化させていかなくてはいけない段階に来ている。今大会では全階級優勝できる力を持った選手がそろっていたと思う。そろっていなければ秋の体重別団体戦の優勝は狙えないので。この大会で自信をつけて体重別団体戦に挑むシナリオだった。一番期待していた六郷が早々と敗退してしまった。原因は階級を昨年より落としたのもあるし、重量級とばかり戦っていたことで同じ階級のスピードの速い相手の対応が勉強不足になっていたからだろう。あとは最近強くなってきたなと思っていた高橋良。初戦で同じ高校の同級生とあたって、負けたくないという気持ちがあったと思うが、高橋良の進歩しているところ本当に勝負に必要な部分が試合でまったくできなかったので敗れてしまった。菅原も決勝で負けるということは何か足りないということ。決勝の試合前に絶対右手からいけと言っていたが最後投げられたときは左手からいってしまい隅返しでやられてしまった。流れ的にはずっと菅原のペース、あの1回だけでやられた。そこに弱気な部分が出てしまった。それで足元をすくわれた。自分の柔道スタイルを貫くというところが欠けている。これから持たせない柔道、ちょこちょこ攻めてポイントを取ってくる柔道に対してどうやったら勝てるか、どうやったら投げられるかを課題に取り組んでいきたい。」
菅原主将
「(今日の試合を振り返って)悔しい。決勝戦での敗戦は油断が原因。試合中にかなり自分が押してるなという気持ちがあった。次の大会に向けて力に頼っていくのではなく技術面をもっと研究していく。(主将として明大の今大会の結果は)全然ダメ。ほかの強豪は多くの階級で表彰式に上がっているが明大は自分以外負けている。次は必ず優勝する。」
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