(1)アメリカンフットボールとは・今季のグリフィンズ編

 第1回目の今回はアメリカンフットボールの解説と、今季のグリフィンズの攻撃・守備面を紹介する

アメフトのルール
 アメリカンフットボール、略してアメフトは、その名前の通りアメリカ発祥のスポーツである。元々はラグビーに限りなく近いものであったらしく、今でもラグビーと同じイメージを持つ人が多くいるが、実際には攻守交代がはっきりしている点、ワンプレーごとにパスは一度だけ可能である点など大きく異なるところがある。

アメフトは完全分業制
 試合は、オフェンスとディフェンスで攻守交代しながら進行し、フィールドではオフェンスとディフェンスともに11人ずつの選手で戦う。基本的に攻守の選手というのは別々であり、攻撃には攻撃専門の、守備には守備専門の選手、そしてキック・リターンなどを担うスペシャルチームがおり、選手それぞれの能力や特性に合わせてほぼ完全に分業化されている。

アメフトは野球に似ている!?
 オフェンスは1プレイごとにプレイコールと呼ばれるサインをさまざまな状況に応じながら出してプレーする。攻撃はボールを持って走るランプレーや、レシーバーなどにボールを投げるパスプレーなどがあり、これらをうまく使い分けながらボールを前に進めていく。
 試合の進行は、野球と似ていて、攻撃側には4回プレーを行う権利が与えられる。4回の攻撃の間に10ヤード以上進んだ場合、ファーストダウン獲得となり、再び4回の攻撃権を得る。攻撃側のチームが4回の攻撃の間に10ヤード前進できなければ攻守交替となる。

アメフトの得点と時間
 得点は、ボールを抱えて相手のエンドゾーンに持ち込むタッチダウンが6点、ゴールポストにボールを蹴り込むフィールドゴールが3点である。また、タッチダウンの後には、トライ・フォー・ポイントといい、もう一度攻撃権が与えられ、このときはさらにタッチダウンを奪えば2点、フィールドゴールなら1点を与えられる。
 試合は48分を4つに分割して行い、分けられた12分をクォーターと呼ぶ。(カレッジ・Xリーグの場合。通常は15×4=60分)第1・第2クォーターが前半、ハーフタイムを挟んで第3・第4クォーターが後半となるが、プレー中以外の時間は時計が停止しているため、実際の試合時間は、2~3時間程度になるのが普通である。

今季のグリフィンズ
オフェンス
 昨シーズンは川上祐輔氏(平24商卒)を中心とするラン攻撃が光り、ラン獲得ヤードは両ブロックで見ても断トツの1位。まさに「ランの明治」を体現した。しかし試合後半ランプレーに対応されランを思うように出せずに終わった日大戦は苦戦を強いられ、痛い逆転負けを喫した。今季はこの苦い経験を元に、「プレー数を増やし、相手に読まれない多彩な攻撃」(DL長谷川周平主将・商4=桐蔭学園)を目指す。高松敏幸(政経4=駒場学園)・小形亮介(政経3=日大三)の二枚RB。スターターQB杉浦祐治(文4=駒場学園)と長身で俊敏さも兼ね備えるWR鈴木謙人(法4=明大中野)やRBの経験もあるパワー派WR小谷田雅哉(政経3=日大三)のホットラインには大きな期待ができる。またTE松本巧(商4=明大明治)や今季になってRBにコンバートした宮野へのショートパスは、織り交ぜることができればいいアクセントとなることは確実だ。そしてU-20日本代表ではRB・WR・TEもこなすユーティリティープレイヤー・赤津裕之(文2=日大三)にも注目だ。

ディフェンス
 ディフェンスは4年生の卒業による戦力ダウンが少なく、昨年のリーグ戦での1試合平均失点が約7点という強力なディフェンスは今年も健在だ。長谷川主将やスターター4年目の石渡玲雄(商4=法政二)、また成長が著しい北薗一磨(法2=明治学院)擁するDL陣と佐々木壮人(政経2=駒場学園)、柳龍太郎(営2=日大三)という昨年から結果を残す若手コンビがけん引するLB陣が敵のロングゲインを許すことはない。ケガに泣いたLB小林輝明(営4=明大中野)もラストシーズンに間に合った。昨年主将の高橋輝(平24法卒)らが抜けたDB陣はディフェンスチームにあっては全体的に戦力ダウンが大きいが、それでも諏訪部大地(法4=法政二)・三春恵介(文3=日大三)を中心に敵のパスをシャットアウトする。松崎隆朔(政経2=日大三)、桑名亮介(政経1=日大三)、野口大二郎(法1=県立鎌倉)、渡邊健太郎(営1=法政二)といった下級生の台頭にも期待が持てるのがディフェンス陣だ。

日付 対戦校 開始 場所
◆2012年度関東学生1部Aブロック秋季リーグ戦日程◆
9・2 上智大ゴールデンイーグルス 14:00~ アミノバイタルフィールド
9・9 神大アトムズ 10:30~ アミノバイタルフィールド
9・23 立大ラッシャーズ 16:45~ アミノバイタルフィールド
10・6 一橋大クリムゾン 16:30~ 大井第二球技場
10・13 東大ウォーリアーズ 13:45~ アミノバイタルフィールド
10・27 日体大トライアンファントライオン 16:30~ アミノバイタルフィールド
11・11 日大フェニックス 13:45~ 横浜スタジアム(予定)