小野が単複4強入り/全日本学生選手権

2012.08.27
小野が単複4強入り/全日本学生選手権
 小野陽平(営2=関西)が、インカレで単複4強入りを果たした。準決勝まで順調に勝ち上がる小野は、シングルスで田川(早大)に、古橋弘章(商3=湘南工科大付)と組んだダブルスでは廣田・古田組(早大)に敗れ、決勝進出にはあと一歩届かなかった。しかし、2回戦敗退だった昨年に比べ、確実な成長を見せた。

 学生王者に食らいついた。小野の準決勝の相手は昨年度インカレ覇者の田川。昨年のニッケ全日本選手権でプロも出場する中4強入りするなど、学生レベルを超えた結果を残してきたつわものだ。今季は国際大会へ積極的に出場し、今大会が学生大会への初の出場。準々決勝まで全てストレート勝ちと、余裕で駒を進めてきた。その田川相手に、小野はいきなり1セット目を先取。1ゲーム目はブレークされたが、その後2ゲーム連取とブレークし返し、波に乗った。しっかりとキープを続け、デュースとなった10セット目を制して6-4で1セット目を取った。しかし、ここから王者の反撃が始まる。2セット目はまず1ゲームをキープされると、2ゲーム目を取った2度ブレークされ、4-1に。その後も取り返せず、6-2で取られて勝敗は最終セットにもつれこんだ。最終セット、小野は必死の粘りを見せる。1ゲーム取られた後2ゲーム連取し、ゲームカウントで先行。しかし7ゲーム目をブレークされ、4-3にされると、田川の意地に振り切られて敗れた。試合後小野は「チャンスがあっただけに悔しい。特にファイナルセットでもっとやれていれば」と振り返ったが、学生王者相手にここまで粘れたことは、今後に向けての収穫になった。

ダブルスも後1歩及ばなかった
ダブルスも後1歩及ばなかった

 小野・古橋のダブルスペアの相手は廣田・古田組、廣田はペアこそ違えど昨年度のインカレダブルスの覇者だ。関東学生トーナメント準決勝で敗れた強敵相手にも小野・古橋ペアは固くなることなく、終始リラックスした様子でゲームを展開。しかし、相手の気持ちが上だった。流れに乗り切れずに1セット目を先取された後も落ち着いたプレーで、6-1で2セット目を取った小野・古橋組。そのまま流れに乗るかと思われた3セット目に、前回覇者は意地を見せた。早大の廣田は1ポイントごとにペアの古田に声をかけ、気合いを入れる。古橋・小野組の落ち着いた表情とは対照的に、廣田・古田の表情には勝利への執念がにじみ出ていた。1ゲーム目にポイントを連取され落すと、5ゲーム目にブレークされ、そこからは完全に相手の流れに。6-2で最終セットを落とし、念願の決勝出場はならなかった。2年生・3年生ペアの2人は「4年生の相手(廣田)に気持ちで負けた」。しかし、「前回対戦した時(学生トーナメント)よりも、チャンスもつくれたし、いけると思った。確実に成長している」と手応えも感じた。

 小野のシングルス、小野・古橋のダブルスが4強入りしたことは、リーグ戦に向けて大きな収穫となった。しかし、シングルスでは小野以外は1、2回戦敗退、ダブルスではインカレ出場は小野・古橋組のみと、1部リーグのトップでしのぎを削る他大と比べると、個人戦での実績不足は否めない。1年の大一番であるリーグ戦で、各選手がどれだけ力を出し切れるか。王座出場のためには、総合力での勝負が必要だ。