加藤が3位入賞 ルーキーが健闘見せる/日本学生選手権競技

2012.08.26
 ルーキーたちが堂々たるプレーを見せた。4日間72ホールのストロークプレーで行われた今大会。明大からは関東学生上位42位に残った4人の1年生が初出場。今春のリーグ戦でMVPを獲得した加藤龍太郎(営1=作陽)は最終日にコースレコードとなる64をマークし、10アンダーで3位に入賞した。さらに、須崎友貴(商1=佐野日大)は惜しくも決勝に進めなかったが、正野有道(法1=杉並学院)は4アンダーで11位タイ、初日に67をたたき出した森坂塁(政経1=明大中野)は8オーバーで38位タイと、全国の強豪が集まる舞台でそれぞれが力を出し切った。
 苦しみながらも結果を残した。加藤は目標としていた日本学生制覇へ向け、いいスタートを切りたいところだったが「ショットが曲がってしまった」と、パープレーが続く。それでも「調子の良くない中、回りながら修正していくことができた」と、日を重ねるごとにショットは安定。改造に取り組んでいたスイングにも手応えをつかみ、粘りのゴルフで2アンダーの18位タイと、逆転優勝へ最終日に望みをつないだ。
 驚異の猛チャージを見せた。4日目最終日、スタートの1番でバーディーを決めると、リズムをつかんだ加藤は日本アマチュアランキング8位の実力をいかんなく発揮する。前半で4バーディーを奪うと、後半も「チャンスを逃さず、冷静にプレーできました」と4バーディー。最終18番でこの日8つ目のバーディーを奪うと、強く右拳を握りしめた。この日加藤は1イーグル、7バーディー、1ボギーの64でホールアウト。「3位という結果にも満足していますし、最後にいい形で終われて良かった」と、コースレコードを更新する圧巻のプレーで4日間の最後を締めくくった。

 成長につながる4日間だった。正野は初日1オーバーと出遅れたが「焦らずにプレーした」と我慢のゴルフに徹した。そして、2日目を70で回ると、4日目には69をマーク。安定したゴルフで徐々に順位を上げ、4オーバーの11位タイで4日間を終えた。「パットがよく決まった」と小技に自信をつけた。だが「やはり上位の選手とはドライバーの飛距離が違う」と力の差を痛感。今後の成長へ大きな課題も見つかった。

 大舞台で貴重な経験を得た。初日、67をマークし、優勝した松山英樹(東北福祉大)に1打差の2位タイまで迫る大健闘を見せた森坂。しかし「初日が良過ぎて燃え尽きた」と、2日目以降、思い通りにプレーができず、結局8オーバーの38位タイという結果に。「自分で自分を追い込んでしまった」と、大舞台の雰囲気にプレッシャーを感じてしまった。だが高いレベルで経験したものは大きい。「今まではこういう舞台に出ることが目標だったが、これで自信がついたし、来年からは出場してどうするかということを考えていきたい」と、新たな目標を見据えた。

 秋にはチームとして3年ぶりとなるAブロックでのリーグ戦が控える。「リーグ戦でもいい結果を残してAブロックに残りたいです」(正野)。個々が得た貴重な経験を糧に、団体戦でも上位を狙う。

[桑原幹久]

選手コメント
加藤

「上位を狙って今大会に臨みましたが1、2日目はショットも曲がってしまい、調子が悪かったです。でも徐々に回っていくうちに修正することができました。最終日はショットが安定し、チャンスを逃さなかったことが良かったです。流れに乗って、冷静にプレーできました。スイングを変えていったのですが、最後の方は手応えもつかめました。これからは秋のリーグ戦、そして個人としても大きな大会でいい結果を残せるように少しずつ成長していきたいです」

正野
「初日1オーバーと出遅れたのですが、焦らずにプレーできたことがいい結果につながったと思います。悪い流れの中、パットがさえていたと思います。パーでしのいだ部分も大きいと思います。逆にロングアイアンが思ったところにいかず苦しみました。小技でカバーできましたが、課題にもなりました。また上位選手はドライバーの飛距離が違うなと思いました。パー5で自分は3打目勝負のところを、2オンしてくるので、力の差を感じました。今後、ドライバーの精度は通用したので、飛距離を伸ばしていきたいです。今後、秋のリーグ戦もあるので、いい結果を残してAブロックに残りたいです」

森坂
「初日は、この舞台に出られただけでうれしい気持ちだったので、謙虚にプレーできたことがいい結果につながりました。ですが良過ぎた分、燃え尽きてしまいました。2日目以降、周囲からのプレッシャーを感じ、自分で自分を追い込んでしまいました。今まではこういった舞台に出ることが目標でしたが、この大会で自信がついたので、来年以降は出場した後、どうしていくのかということを考えていきたいです。リーグ戦ではまずレギュラーに残って、いいスコアを残していきたいです」