馬の貴公子たち、精彩を欠き入賞逃す/全日本ジュニア障害大会2012

2013.09.18
 “馬術の甲子園”とも言われる全日本ジュニア障害馬術大会が今年も開催された。27日に標準競技が、28日にスピード&ハンディネスが行われ、上位60%が最終日29日のヤングライダー選手権に出場できる。明大からは古賀大生(商4=東洋大付牛久)、田中頌平(政経4=関西)、西脇友彦主将(政経4=山辺)の3選手が、最終日へと駒を進めた。「障害は1年の中で行われる大会では最も難しい」(西脇)というほどの難易度を誇るコースを攻略できず、入賞には手が届かなかった。

 難易度の高いコースに苦しみ、失権する選手も多く見られた。しかしそれでも「(障害の)高さが上がって難しくなった時の対応ができなかった」(古賀)と悔しさをあらわにした。と同時に「標準競技で出遅れたためにスピード&ハンディネスで苦しくなって、最終日に馬に負担をかけてしまった」と、調整ミスについて反省の弁を述べた。また4年生しか最終日に進めなかったことに関して「経験不足に関係していると思う」と西脇は話す。4年生の引退が近づいてきた今、いつまでも4年生に頼ってばかりではいけない。先輩からレギュラーを奪いに行けるような強さを持った新星が必要だ。チーム全体の課題として、下級生の成長が急務として挙げられる今大会となった。

 全日本インカレまで約3カ月。勝負の秋に向けて動き出す。「せめてもの恩返しが勝つこと」(古賀)と全日本インカレ優勝へと気持ちを切り替えた。夏場は馬場馬術の強化に力を注ぐ。実力差の出る競技だけに大きくリード奪うことが勝利に近づく。「勝てる馬に乗せてもらっているので、どれか勝てるようにではなく、全ての試合で勝ちにいきたい」(古賀)。勝利への飢えが実りある秋をもたらす。眠りから覚めた貴公子たちが、再び常勝軍団へと復活する日はそう遠くはないはずだ。