近大に善戦も初出場ベスト8に終わる/王座決定戦

2012.06.26
 明大の女子チームにとって悲願の史上初出場となる王座決定戦が行われた。この試合では、男子部員をはじめとしてOB・OGも大勢で駆け付け、にぎやかな応援が繰り広げられた。これには小野理沙子(商4=晃華学園)も「こんなに素晴らしい仲間がたくさんいることを誇りに思った」と笑顔をのぞかせた。

 1日目の予選ラウンドにて6位と順当な滑り出しをした明大は、2日目の決勝ラウンドの1回戦で東北学大と対戦。43点の大幅なリードを保って危なげなく勝利すると、2回戦に進出した。すると、明大の前に立ちふさがったのは今大会で準優勝した近大。昨年まで3連覇していた王者相手に善戦するも、わずか14点差で敗退が決まった。その瞬間、選手の目からは涙が溢れた。「相手も調子が悪かったから、ベストを出せば勝ち目はあった」(深澤菜見・文3=高崎商科大附)だけに悔しい結果となってしまった。
 「来年も絶対王座に出場する」。中村彩は再びこの地で頂点を目指すことを誓った。

試合後のコメント
・加藤

「楽しかったの一言です。団体戦は学連の他の大会でもあるのですが、その楽しさとは違う楽しさでした。学連だと関東の大学だけですが、王座は地方の大学もいるので楽しめました。他の大学と競技をして楽しかったというのもありましたし、みんなが一つになっているなというのをすごく実感しました。(悔しいという気持ちは)ありますね、正直。2回戦は2射目がほとんど6点のところに飛んでいったので。あれは今の私の実力だなという感じです。結構悔しいですね、やっぱり。いつまでも後輩に引っ張ってもらうのはちょっとな、と思っていましたが、最後はやっぱり後輩に支えられましたね。(そのようなことも全部含めて、先日おっしゃられたチームの良さでは)そうですね。誰かがミスをしても誰かがそれをカバーできるというのがこのチームの良さです。チームメートを信頼しているので、別に外しても大丈夫かなと思っていました。(これで今年の団体戦の大会は終わりましたが個人戦の目標は)私はまだゴールドバッジを持っていないので、とりあえず最後の年だしきれいに終わりたい。もうフィールドは終わっちゃったのであとはターゲットとインドアで何とかゴールドバッジを取りたいです。(チームのみんなに言いたいことは)ここまで一緒に来てくれてありがとうということですね。みんなと一緒に過ごす時間が私は好きなので。他の大学よりも、男子よりも少し長く射てることに感謝です」

・小野
「今日は男子も女子もOBの方々も校歌などを歌って応援してくれて楽しかったです。私自身は4番手としてみんなと一体になってできたので本当に楽しかった。こんなに素晴らしい仲間がたくさんいることを誇りに思いました。初めての王座出場の上に相手は日本一の近大なのでどうしても緊張したと思いますが、接戦に持ち込めたことは今後の女子チームにとって良かったことだと思います。来年も王座に出場すると女子は今の時点から言っているので、来年は(OGとして)後ろから大声で応援できるようにこれからも強いチームに育ってほしいと思います。(今年の団体戦は)点数的にも気持ち的にも、誰かが良くなくても誰かがフォローしてくれます。みんなが一体となって目標に向かって前を向いている。どうやったらみんなを盛り立てられるか、ポンポンを作ってくれたり応援歌も紙を見ながら一生懸命歌ってくれるなど、勝利と、楽しく射つことのために一人一人がすごく考えてくれるチームなので、みんなで楽しむことができました。本当みんなに感謝の一言です。私は予選で選ばれたにも関わらずなかなか応援に応えるような結果を出せなかったので申し訳ない気持ちと悔しい気持ちでいっぱいでした。でも今日はみんなと一体になって、仲の良さを感じながら参加できました。一生の宝物となる思い出ですし、本当に明治のアーチェリー部を誇りに思います。(これから個人戦が始まります)明治の看板を背負って結果を残せるよう頑張っていきたいと思います」

・深澤
「前々から色々な人に応援してもらって、とにかく楽しむことを目標にしてここまで来たので、とりあえず自分たちらしい試合ができればいいと思いました。(2回戦では)向こう(近大)も調子が悪かったみたいなので、こちらがベストを出すことができたら勝てた試合だと思いました。点数を見ても、あれぐらいの点数は練習でも出していました。勝てない相手ではなかったのですが、やはりまだ力及ばずというか、悔しかったですね。もう一回みんなの応援の前で射ちたかったがという思いが強くて、相手がどこでも、点差がいくつ開いてももっと試合をしたかったので悔しかったです。だけど1回戦も2回戦もみんなが応援してくれて良い試合でした。(ご自身の出来は)4月あたりからずっと調子が悪くて全国大会でも結果を残せませんでしたが、王座で個人5位に入ったので、何とか少し調子を戻してチームを引っ張れたかなという点で収穫は大きかったですね。来年も絶対に王座に出場してもう1回勝つこと(ベスト4)を目標にします。また新しいチームで王座に出場できたらなと思います。今まで2、3年生も4年生の先輩方にひたすらついてきたのですが、これからは支えてくれる先輩方はいないので自分たちで試行錯誤しながら頑張っていかなくてはいけません。先輩方が培ってきたものをしっかりと受け継ぎます。(これから個人戦が始まりますが)いつも明大は個人戦が弱いのでなんとか今年は切り替えて一人でも多くインカレに行けるようにそれぞれがベストを尽くせる環境をつくっていきたいと思います」

・中村
「結果的にベスト8、2回戦で敗退してしまったわけですが、強豪の近畿大相手に接戦できたことはすごく自信になりました。王座の緊張感や雰囲気を経験できたことは来年、再来年に生かせるのではないかと思いました。やっぱり負けてしまったことはすごく悔しいですし、ここまで引っ張ってくれた4年生の先輩方を上に連れて行きたかったというのもありますけど、それでも先輩たちが引っ張ってきたチームで王座のベスト8に入れたのは誇らしいです。来年も再来年も王座に出場したいと思います。すごく楽しかったです。(緊張は)思ったよりはしませんでした。でもさすがに2回引き戻したときはすごく焦ってしまいました。でも先輩方が絶対射ち切ってくれるという安心感と、絶対大丈夫だという確信があったので、ちゃんと引き戻して射てて当てることもできたと思います。やっぱり先輩方や応援してくれた人たちがいたので心強かったです。(今年の団体戦を振り返って)私が1年生の時に初めて出場したリーグ戦の時と比べると選手層が厚くなったと感じます。3年生の先輩たちや私たち2年生もどんどん頼もしくなってきている。これから個人戦ばかりになるので個人個人がどんどん技術を上げて、次のリーグ戦のときはもっと強いチームになっているのではないかと思います。来年も再来年も私がチームを引っ張ります」

[関根里穂]

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