わずかな差に泣き、3位に終わる/全日本学生優勝大会

2012.06.26
 5月に行われた東京学生柔道優勝大会では、二強の一つ東海大を倒した明大。今回の大会では二強のもう一つである国士大も倒しての、11年ぶりの優勝を狙った。しかし、東海大に準決勝で敗れ、願いは叶わなかった。

 「持ってる力を出し切れなかった」(猿渡琢海監督)とわずかなところで勝ち切れず、準決勝で姿を消した。対帝京大6-0、対埼玉大7-0、対桐蔭横大5-1と準決勝までは危なげなく進んだ明大。準決勝の相手は優勝候補の東海大となった。先鋒(せんぽう)は主将の菅原健志(政経4=愛知県私立大成)。中盤まで有効を取ってリードするが、後半は相手に技に入らせてもらえず、「積極的戦意に欠ける」と指導を取られ、指導二つで引き分ける。しかし、次鋒(じほう)の六郷雄平(政経3=愛知県私立大成)は、自分より二回りほど大きな相手にもかかわらず、小内刈りで技有二つ。一本勝ちを収める。その後、兒玉雄一(政経4=修徳)、渡辺智人(法4=埼玉栄)、上田轄麻(政経1=愛知県私立大成)が引き分け、逃げ切りを図った明大であったが、副将の高橋良介(政経3=愛知県私立大成)が相手の攻撃に耐え切れず、あと15秒というところで反則負けを喫し、勝負は大将戦となる。嫌な流れはそのままに、大将の寺崎達也(政経3=崇徳)も指導二つで優勢負け。前半に4年生を集中させ、前半で勝負を決めようと狙った明大であったが「主将、副主将が一つも取れず、取るべきところで取れなかった。」(猿渡監督)と、勝てるところで勝ち切れなかった。

 今後は「接戦でいかに自分の力を出し切るか、ということ」(猿渡監督)。夏に向けて良い課題が見つかった。今大会では先月の大会で明大が辛勝した日大が、下馬評を覆し国士大に勝利を収める場面もあった。二強と言われていた東海大・国士大との差は確実に縮まっている。次の10月の団体戦は期待できそうだ。

試合後のコメント
猿渡監督

「(東海大戦の敗因は)4年生が勝てなかったこと。主将、副主将が一つも取れず、取るべきところで取れなかった。3本柱として鍛えてきたポイントゲッターが起動せず、下級生に負担がかかった。その結果が高橋良の失点。六郷、高橋は負けても、(上記の)3人がしっかり取れてれば内容で勝てると踏んでいたが、4年生が一つも取れなかった。持っている力を出し切れなかった。普段の練習で出しているものを出せれば勝てた試合。普段の練習が出せなかった。(今回の収穫は)良いところはない。悪いところが出てしまっていた。(これからの課題は)接戦でいかに自分の力を出し切るか、ということ。きつい状況の中、選手や監督、コーチの指示なしで積極的に試合ができるようにしたい」

氏名 学部・学年・出身校 身長・体重
◆大会登録メンバー一覧◆
菅原 健志 政経4=愛知県私立大成 179㎝・90㎏
兒玉 雄一 政経4=修徳 186㎝・135㎏
渡辺 智斗 法4=埼玉栄 189㎝・120㎏
高橋 昴太 商4=田村 173㎝・90㎏
藤本 英謙 政経4=青森山田 178㎝・81㎏
福田 渉 商4=世田 谷学園 173㎝・73㎏
寺崎 達也 政経3=崇徳 180㎝・120㎏
庄司 博一 法3=山形工業 179㎝・100㎏
高橋 良介 政経3=愛知県私立大成 178㎝・100㎏
稲木 貴統 政経3=愛知県私立大成 176㎝・95㎏
六郷 雄平 政経3=愛知県私立大成 170㎝・73㎏
上田 轄麻 政経1=愛知県私立大成 185㎝・125㎏