立命大に大敗するも価値のある4位/全日本大学王座決定戦

2012.06.20
 連日行われた全日本大学王座決定戦も最終日。立命大との3位決定戦となった。前日の天理大戦から一転、善戦むなしく1―7と大敗。4位という結果に小櫻光暁主将(商4=横田)は「疲れが見えた試合かなと。失点が多過ぎましたね」と苦笑い。強豪ひしめく関西勢との戦いを通し、今後の課題を洗い直す形となった。

 試合を重ねるごとに蓄積した疲労が選手を苦しめた。前半の動き出しから思うように足が動かず、防戦が続く。しかし、疲弊しているのは立命大も同じ。そこは基礎体力の違いを見せつけられることとなった。今大会で好セーブを連発したGKの飯塚久志(文4=利根商)の負担が、時間を追うごとに増えた。フィールドゴール、PC(ペナルティーコーナー)の両面でゴールを脅かされ、計7失点。「点を入れられた時点で集中力が切れた。フルの状態なら立命大にも勝負できた」(松尾賢治・政経3=岐阜総合学園)と、悔しさが残った。

 天理大、立命大といった関西勢は日本リーグに出場し、社会人とも交戦している強豪だ。その相手と勝負できたことは大きな経験だ。「課題とすると23ヤードを越えてからサークルインさせる球。近距離戦とかフィジカルでまだやや負けているところがある」(小池文彦コーチ)「個人技だったりチームの組織力も上げていかないと」(小櫻)と、多くの反省点を得た。チームはオフに入り、立て直しを図る。次の大一番は全日本インカレ。秋季リーグも含め、課題を克服することで真価が問われる。

試合後のコメント
小池コーチ

「前半はよく守れていた。あれだけペナコーを取られても0―1だったので。後半何度か攻めるチャンスはあったけど、たたみかけられると取られてしまう。そこがまだ弱いところ。フィジカルが足りないというのもある。でも最終戦まで70分間戦ったわけだし、秋のリーグ、インカレに向けても体力づくりをしなきゃいけないという課題が明確になった。あとは個々のレベルアップ。特にDFの代えがいない。(王座の収穫は)みんな勝ちたいという気持ちが出てきた。PCの精度も上がってきている。ここからまたしっかりやっていけば、秋のリーグ取れるなという。インカレに向けてもしっかりつくっていけば必ず勝てる。結果もついてくると思う。春のリーグ戦では勝ち切れなかったけど初戦、2戦目と勝ったし、関西の強い相手とも試合ができた。天理や立命館は日本リーグでも戦っているチームで、攻守の切り替えが早い。それは選手たちも肌で感じているんじゃないかな」

小櫻
「疲れが見えた試合かなと。失点が多過ぎましたね、完全に。組織的に守るってのができてない感じですね。今日の入り方が悪かった。気持ちが入ってない感じだったんで。GKの飯塚も止めてはくれたんですけど。今回の王座で4位って結果を残せたのでこれを自信に。天理大学とやってもまだいけると思ったので、今度は全日本インカレに向けて、最低でもベスト4。優勝も狙っていきたいと思います。今回の大会を通して思ったのは、勝つって気持ちが大事なのかなと。この気持ちで春季リーグ戦ってたら、優勝できてたんじゃないかと。力付けていきたいのは体力面ですね。苦しい試合になると走れなくなってくるんで。今回も前半のしょっぱなはいいと思うんですけど、終わるにつれて。一番の目標は全国制覇なんで、それを取るためには今まで以上にきつい練習をしないといけないと思いますし、個人技だったりチームの組織力も上げていかないと。4位に入れたってことは今までの練習が間違ってなかったんで分かった。今の練習にプラスして体力面とか個人技ももっと向上して。正直、競った試合ばっかりだったんで、圧倒的に勝てるようにチーム作りをしていきたいと思います」

飯塚
「(立命大戦は)前半攻められっぱなしでしっかり指示が出せなかった。悪い流れをつくってしまった。後半は雨のせいもあって足が止まって、味方同士の連携ミスや細かいミスが続いてしまった。疲れた状態でのプレーが課題。(王座を通しては)チーム全体のプレーはまとまってきた。勝ちにこだわる姿勢が出てきたのは収穫かなと思います。最後は体力が欠点ということが表に出た試合。そこは意識して強化していってほしいし、自分も失点を減らせるようにしないといけない。まずはしっかりケガを治したい」

松尾
「昨日の勢いのままいけると思ったんですよね。試合を重ねていくごとに疲労が蓄積してプレーできない時間が続いた。点を入れられた時点で集中力が切れた。そこからは悪い流れで。フルの状態なら立命大にも勝負できた。試合内容が守ってばっかだったので。全体的にいえるのはランニングを取り入れて集中すること。走る時間帯が少なかったので。試合が終わってリフレッシュして、次からは走れるようにならないと。あとは個々の技術も伸ばして、やっていけたらいいですね。自分自身この大会で1得点しか決めれなかったんで、物足りなかったんですよ。次の試合や大会では自分が引っ張って、自分の点で勝てるようなチームにしていきたいですね」