早大相手に久々の白星/関東1部リーグ戦
集中応援日となった対早大戦は、小雨の降りし切る中、応援に駆け付けた多くの明大生の声援と共に幕を開けた。立ち上がりは順調。前半11分、松岡祐介(政経4=広島皆実)のパスに飛び出した梅内和磨(政経3=FC東京U-18)をおとりにして、阪野豊史(商4=浦和レッズユース)が倒れ込みながらシュートを決める。これを皮切りに、明大の得点劇が始まる。積極的なプレーでゴールを予感させると、前半26分、阪野のグラウンダー気味のクロスに反応したのは岩渕良太(文4=FC東京U-18)。ダイレクトに蹴り込んだボールはキーパーを掠めてネットに突き刺さり、これが2点目となる。明大スタンドは現在3位に位置する早大を相手に2-0でリードする展開に大いに湧いた。しかしまだまだ勢いは止まらない。惜しくも得点とはならなかったが、阪野を中心にゴールを狙い、攻めの姿勢を貫き通す。そして前半38分、またしても阪野が得点を決めると、スタンドの興奮は最高潮に達した。しかし勢いを盛り返した早大がゴールを狙う。危うい場面もあったものの、キーパーの浅野伸吾(文4=滝川第二)が守り抜き、前半を終えた。
このまま流れに乗り、さらに得点を重ねたい明大だが、後半3分に失点を許すと後半4分、またも得点を入れられてしまう。この時点で3-2。ここで失点の流れを変えたのは、やはり攻めのプレーであった。気持ちを切り替え、梅内が果敢にゴールを狙うと、明大は調子を取り戻す。攻めるところは攻め、守るところは守る、というプレーを展開。その後は両者とも得点が動かないまま試合は終了した。
久々の勝利となったが、今季は低迷している明大。今年は総理大臣杯と天皇杯予選の出場権を手に入れることができなかった。しかし、「総理大臣杯は決して一方的に負けた訳ではない」(神川明彦監督)、「一番はリーグ戦なので、やるべきことは明確になった。かえって専念できるかな、と思う。」(松岡)と、チームは前向きだ。さらに「3点を取ってうちのペースで進めていけたが、後半の立ち上がりは前半でできたことが少しできなくなっていた。それがあの2失点につながった」(松岡)というように、修正すべき課題も試合から明らかになった。今回の試合から得たものや、例年よりも余裕のある後期のリーグ戦の準備期間を、これからの勝利につなげたい。明大はもともと大器晩成型で、後期に成績が上向くことが多い。ここからの追い上げに明大の真価が問われる。
☆試合後のインタビュー☆
・神川監督
「1カ月も勝てないことはなかなかないこと。それだけに今回の勝利はうれしい。チーム一丸となって掴んだ勝利だった。今日のメンバーはスタメンが3、4人しかいないが、現時点でのベストメンバー。やはりベテランはいい。総理大臣杯は決して一方的に負けた訳ではないので、今日はその肌感覚を大切に、選手の悔しい気持ちをバネにする試合という位置付け。戦術的な面では一切言わず、気持ちの面での指導をした。アスリートだったら同じような2連敗はないだろうと。去年のインカレのファイナルでの敗北は、僕の人生で最も悔しいゲームの三つに入るので、来週の試合では借りを返したいと思っている。対陣の練習を増やしたことが、1対1の対応にしっかり出ている。ここから少しずつ上げて、後期の快進撃を狙いたい」
・松岡
「3点を取ってうちのペースで進めていけたが、後半の立ち上がりは前半でできたことが少しできなくなっていた。それがあの2失点につながったので、修正しなくてはと思う。でも今回の試合で評価できることは、負けているチームのなかで、2得点されても最後の1点を取らせずに勝利をもぎ取れたということ。これは次の試合につなげていきたい。今回の勝利で久々に勝つ気持ち良さを体感した。スポーツマンとして勝利にこだわっていきたい。今日は総理大臣杯の悔しさをぶつけられた。天皇杯にも出られなくて悔しいが、一番はリーグ戦なので、やるべきことは明確になった。かえって専念できるかな、と思う。来週は専大戦だが、去年のインカレでもやられているし、踏ん張って良い試合をしたい」
・阪野
「早大はずっとライバルで、リベンジという気持ちもあったし、集中応援日でもあったので、声援に応えたいという気持ちもあった。それが今回の勝利につながったと思う。前半で3点を入れられて思うようにできたが、後半すぐ2点を返されたのは良くなかった。1点目はいいところにボールをもらったので、相手が来る前にすぐに打つようにした。2点目はクロスを上げたが、よく反応してくれたので良かったと思う。3点目はパスを受け取って、うまく持ち直してできた。インカレを考えると上位のチームには負けられないので、上を目指して頑張っていきたい」
・岩渕
「いろいろな方々が来てくれた中で、勝てたのはうれしかった。久々に勝ててうれしかったが、まだまだこれから勝っていかなくてはいけないと思う。後半に入って2失点した時は焦ったが、ここで踏ん張らなければ、と思った。次の試合に向けては勝つことだけを目標にしていく」
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