ルーキー杉山が優勝、梶村、白石が3位入賞/東日本学生春季新人戦

2012.06.16
 準決勝で第3ピリオド、クリンチまでもつれる展開を制し決勝に進出した杉山。決勝でも準決勝と同じくもつれる試合展開となった。杉山は「相手が柔道の中国地方の高校チャンピオンだったので投げ技を狙ってくることが多かったが、うまく投げられずにかわしたのが勝因だと思う」と決勝での自身の試合展開を分析した。第1ピリオド、組み合ったまま試合が動かず0-0。クリンチで守りになり、守り切ってこのピリオドを取った。第2ピリオドは外に押し出され0-1で落としてしまう。そして勝負の第3ピリオド、杉山が序盤から攻めるがポイントが奪えないまま0-0。クリンチで攻めにまわり攻め切った。優勝の瞬間「うれしかった」と、明大のMのマークを指先で作り、チームに駆け寄った。

準決勝では防戦一方になってしまった梶村 JOC杯で悔しい結果に終わった梶村は3位に入賞した。準決勝では「相手は足首に入ってくると聞いていたので気を付けていたが、そればかり気にしてしまってバックを取られたりしてしまった」と相手に攻められ防戦一方の試合展開になってしまった。準決勝の試合後に左膝が腫れ、グレコローマンスタイルへの出場は棄権した。「試合中は普通だった」という。3位入賞にも「もう一つ勝ち進んで決勝まで行きたかった。もっと動ければ良かった」と悔しい気持ちを語った梶村。悔しさを糧にインカレで奮起したい。

 
思うようにいかなかった白石84kg級の白石も3位に入賞した。準決勝では「相手が強いのは分かっていた」と第1ピリオドから相手に圧倒された。0-3でこのピリオドを落とすと、第2ピリオドは相手の攻めに耐えるが、フォールを取られてしまった。「3位はうれしいけど、全日本組がいないということでもっと上に行きたかった」と肩を落とした。

 「比較的悪くなかった。杉山が優勝したし、粘りがあった」と今大会の総括をした多賀恒雄総監督。「わずかなチャンスをものにする力が足りない」と前から言われていたが、今大会は「チャンスをものにできたと思う」(多賀恒雄総監督)。ただ、グレコローマンスタイルで期待された遠藤彪梧(営2=向上)や重量級が粘れなかったのが今大会の課題だろう。次の舞台はインカレ。1、2年生の活躍に期待したい。

☆試合後のコメント☆
多賀恒雄総監督

「比較的悪くなかった。杉山が優勝したし、粘りがあった。チャンスをものにできたと思う。梶村、杉山は試合運びがうまい。遠藤と重量級にはもっと頑張ってほしかった」

梶村
「準決勝の相手は強かったが1年生だったので負けたくはなかった。相手は足首に入ってくると聞いていたので気を付けていた。でも、そればかり気にしてしまってバックを取られたりしてしまった。当初は3位以内が目標だったので最低限のところまではこられた。結果はまあまあ。もう一つ勝ち進んで決勝まで行きたかった。もっと動ければよかった。インカレではベスト8までは最悪でも残りたい」

白石
「準決勝の相手が強いのは分かっていた。でもその相手も決勝では負けていたから…。3位はうれしいけど、全日本組がいないということでもっと上に行きたかった。タックルのタイミングは高校時代の感覚に戻ってきていい感じではあるけど、相手が組み手でくるとバタバタしてしまう」

杉山
「優勝できた瞬間はうれしかった。当初の目標は3位入賞。目標を超えることができた。準決勝では相手が左利きだったので、出せる技も限られて手こずった。相手にタックルを3回入られたが、1点ずつに抑えることができたのは良かった。決勝は相手のがたいが良かったが、手足が短かったのでリーチの差で取られる気はしなかった。相手が柔道の中国地方の高校チャンピオンだったので投げ技を狙ってくることが多かったが、うまく投げられずにかわしたのが勝因だと思う。これからもしっかり練習してインカレで3位以内に入りたい」