早大倒しベスト8進出決める/関東大学新人戦

 第1クォーター、残り4分を過ぎてからだった。それまで五分五分の試合をしていた明大は、PGの安藤誓哉(情コミ2=明成)が起点となり得点を重ねる。中東泰斗(文2=光泉)、水口雅也(法2=福大附大濠)がディフェンスリバウンドを押さえれば、皆川徹(営2=京北)がゴール下で存在感を示す。
 第2クォーターもこの流れは止まらない。残り6分には皆川がワンマン速攻からダンクシュートを決め、明大ベンチの盛り上がりは最高潮に達する。攻撃の良いリズムはディフェンスにも良い影響を与えた。明大の強固なディフェンスに早大はイージーなミスを連発。第2クォーターは早大の得点を10点に抑え、中でも早大のスコアラーである木村(早大)を得点0に抑えたのは大きかった。塚本ヘッドコーチも「早大のミスを誘ったのは明大のディフェンスが良かったから」と合格点を与えた。

 しかし、第3クォーター、残り8分半から早大に連続得点を許す。いままで抑えていた木村に得点を許すと池田(早大)の3Pシュートが決まりだす。残り6分を切ったところで、20点差あったリードは9点差にまで縮められていた。ここでタイムアウトをとった明大。「リードしていたことで気の緩みがあった」(安藤)。しかし、タイムアウトで気持ちを切り替えた明大は何とか持ち直し、その後は流れをつかむ。結局17点差までリードを広げ、第3クォーターを終える。

 第4クォーターは、1年生を出場させ伊澤実孝(政経1=愛知産大工)、吉本健人(法1=藤枝明誠)が得点を決める。このクォーターは得点の取り合いとなるが、リードを守り切った明大は77―58でベスト8進出を決めた。

 今日の試合では2人の2年生の活躍が光った。まず1人は21得点を挙げた皆川だ。ゴール下でのプレーはまさに圧巻。相手ディフェンスも歯が立たなかった。ミドルレンジからのシュートも決まり「今日はかなり調子が良かった」と皆川は笑顔を見せた。次の青学大戦では、フィジカルの強い皆川がキーマンになることは間違いない。「明日はゴール下を制す」と頼もしい言葉を残した。

 もう1人は、皆川に次ぐ17得点を決めた佐藤紘之(理工2=幕張総合)だ。現在ベース(2軍)にいる佐藤であったが、今日の活躍はトップ昇格への猛アピールとなった。3Pを中心に安定したプレーを見せた佐藤は、次戦の目標について「いつも通りにやるだけです」と落ち着いた表情だった。

 明日は、昨年の王者青学大との大一番。「優勝」を目標としている明大にとっては最初の大きなカベとなる。ハードな試合が予想されるが、明大の真価が問われる試合となるだろう。