強豪・東海大を倒すも決勝で敗れ2位/東京学生優勝大会

2012.05.29
 五輪の日本代表にも選ばれた海老沼匡選手(平24商卒・現パーク24)、上川大樹選手(平24営卒・現京葉ガス)などの主力選手が抜けただけに、新体制の柔道部の真価が問われた今大会。優勝候補である東海大を倒すなど、底力を見せつけた明大であったが、決勝では不完全燃焼のまま試合が終了してしまう課題も見つかる大会であった。

 2回戦の大正大を7-0、3回戦の相手駒大を6-1で倒し、危なげなく勝ち進んだ。準々決勝では強豪・東海大と対戦。昨年は1度も東海大に対し、勝利することのできなかった明大だが今回は違った。「チーム全員が東海大に勝利するという強い気持ちで試合に臨むことができた」(猿渡琢海監督)との言葉通り全員が闘志をむきだしにして試合に臨む。渡辺智人(法4=埼玉栄)、藤本英謙(政経4=青森山田)、兒玉雄一(政経4=修徳)ら上級生たちが貴重な勝利。ルーキー上田轄麻(政経1=愛知県私立大成)の踏ん張りなどによって3-0で東海大を下し、準決勝に駒を進めた。東海大戦での疲れを残したまま戦った準決勝、日大戦は3-3の内容でつらくも勝利し、いよいよ決勝戦に辿り着いた。決勝戦はつわものがそろう国士大が相手。先鋒(せんぽう)に起用された寺崎達也(政経3=崇徳)は、相手に攻められつつも何とか耐え次の試合につなげた。しかし、次鋒高橋良介(政経3=愛知県私立大成)が払巻込で一本負けを喫し、嫌な流れとなった。明大は何とか流れを引き戻そうとするも、菅原健志主将(政経4=愛知県私立大成)、渡辺、六郷雄平(政経3=愛知県私立大成)、上田、兒玉と負けを喫し、流れをつかめないまま試合が終了した。結果的に明大らしさを出せないまま0-6というスコアで敗退。東海大戦で好調だった藤本を負傷で欠いたことも一つの敗因ではあるが、何よりも気持ちの面で強気になれなかったのが最大の敗因であった。

 今大会では、東海大に勝つことで自信を得ることができた反面、決勝戦のように気持ちの面で課題を見つけることもできた。今回得たものを生かし、全日本学生優勝大会では頑張ってほしい。

試合後のコメント

猿渡監督
「(今日の試合を振り返って)まず、1つ目の目標である東海大を倒すということを達成できたことは評価できるが、決勝戦で負けたことは反省しなければならない点である。(決勝戦の敗因)チーム全体が弱気になっていたこと。東海大や国士大が相手でも臆することなく普段通り戦っていれば勝てていた。今回は相手の勢いに飲み込まれていた。(次の大会に向けて)自信を付けるために突き詰めた練習を行い、優勝を狙う」

菅原
「やはり最後の国士大戦で1ポイントも取れなかったのは心残り。チームには普段通りやろうと声を掛けてきたが、終始動きが硬いとかはなく、普段通りできていたと思う。準決勝までは各メンバーの良いところが全て出ていた、逆に決勝では悪い部分しか出ていなかった。全日本に向けて、足りない面がまだまだ多いので、日々の練習からしっかり取り組みたい」

渡辺
「今日は全部駄目。いいところがない。組み手が課題。全日本までに修正して優勝する」

六郷
「今日は意識していた組み手はできていたが、寝技が駄目だった。これからは、寝技をもっと強化して全日本では優勝したい」

上田
「(東海大戦について)相手が格上だったので燃えた。次からはもっとつり手を強化して、素早く自分の形に持っていけるようにしたい。次は勝って優勝する」