「全勝優勝」に王手/関東学生春季1部リーグ戦

2012.05.16
 春季リーグ戦6試合目、中大に4-1で勝利。松下海輝(希望が丘=商1)が敗れたものの、平野友樹(野田学園=商2)が単複で活躍し、目標である「全勝優勝」に王手をかけた。また、同日に行われた早大対専大で早大が敗れたため、リーグ戦最終日の明早戦を前に優勝が決まった。

 明大のもう1人のエースがチームに勢いを与える。単複で登場した平野は1番手で橋本(中大)と対戦。橋本には中学校時代に負けているだけに「やりづらい」と顔をしかめた。しかし、持ち味の前陣からの速い攻めで見事勝利を収める。ダブルスではフルセットにもつれる接戦となるが、要所で大学日本一の力を見せつけ勝利。チームに流れを呼び込む二つの勝ち星を挙げた。「平野が勝つとチームに勢いが出る」(根田雄一主将・営4=仙台育英)とチームの起爆剤として明大に流れを引き寄せた。

 あくまでも「全勝優勝」しか見えていない。早大が敗れたために、全試合をこなす前に優勝が決まった。しかし、選手たちには関係がない。選手一同、目標は「全勝優勝」と宣言する。優勝には特に喜ぶこともない。なぜなら、ただ優勝するだけでなく「全勝」することに意味があるからだ。

 伝統の明早戦。長年、激しい戦いが繰り広げられてきた。両校のプライドがぶつかり、絶対に負けられない。「明早戦は特別、優勝が決まっても早大に負けたら、優勝の価値は薄れてしまう」と厳しい表情で語った田崎俊雄監督。ただの優勝ではなく、「全勝優勝」を。さらには明大のプライドを胸に明早戦に臨む。