試合を掌握し28点差の大勝/関東学生春季1部リーグ戦

2012.05.02



 筑波大に勝利し、4戦を終え6位の明大。第5戦の相手は今季より1部に昇格してきた順大だ。前半から攻撃陣が圧倒的な力の差を見せつけ28点差の完勝。しかしこのままでは「上位校とは自分たちのプレーができないと感じた」(大倉有勲・商3=北陸)と選手は次を見据えている。厳しい戦いが予想される後半戦へ向け、弾みをつけるとともに気を引き締めた。

 開始30秒、明大はゴールエリア内で反則をしてしまい、いきなり7mスローのピンチを迎える。だが「今日は調子が良かった」とキーパーの荻原良太(営3=駿台甲府)がこれを阻止。チームに流れを引き寄せると、パスカットから速攻などで3連続得点を挙げる。その後はミスが目立ち、1点差まで詰め寄られる時間もあったが、荻原が前半だけで3本の7mスロー全てを止める活躍で、ペースは明大に。徐々に速攻も決まり出し20-11と点差を広げ前半を終える。

 後半立ち上がりに、ディフェンスからの速攻が決まり、7連続得点で一気に突き放す。ディフェンスも後半10分までで、順大の攻撃をわずか2失点抑えた。「序盤の試合でディフェンスが受け身になる試合が続いたのでアタックディフェンスに磨きをかけ」(松本勇監督)強く当たりにいくディフェンスを心掛けたことが奏功。大量リードを奪い試合をほぼ決定付けると、明大は控え選手を投入。「1人でもメンバーが変わったときにもチームの色を出せるように」(大倉)とフレッシュなメンバーで戦う。スタートメンバーほど得点はできなかったものの、まずまずの試合運びで順大にスキを与えなかった。終わってみれば47-19で勝利。後半戦に向け勢いをつけた。

 大差の勝利となったが「次の試合まで時間はないが今日目立ったノーマークシュートを確実に決められるようにしないといけない」と松本監督。プレッシャーのない中でシュートをどれだけ決められるかがオフェンスのカギになるようだ。ディフェンスも荻原の好セーブに「チームとしてありがたかった。でも止めてくれたから良かったではなくて、7mスローにさせないようにディフェンスしたい」(寺津篤・農2=藤代紫水)とさらに上を目指す。今後は4日に中大と、5日に早大との試合があり厳しいスケジュールをこなす。「上にいくためには上位校を倒さなければ。何事も試合では勝つことが大事」(大倉)となる。

~今日のコメント~
松本監督
「今日の試合は勝敗は問題ないと思った。先週は昨日の筑波大を見据えて練習してきた。序盤の試合でディフェンスが受け身になる試合が続いたのでアタックディフェンスでを磨きをかけた。そこから速攻につなげるシステムが昨日の後半から機能し出してよくなってきた。キーパーの荻原もここ2日間よく当たっている。次の試合まで時間はないが今日目立ったノーマークシュートを確実に決められるようにしないといけない」

横田健嗣(商4=藤代紫水)
「今日は昨日せっかく重要な試合に勝ったのだからそれを無駄にしないようにと気を引き締めて臨んだ。結果的に大差で勝てて良かった。明大の課題である離すところで離すことが今日はできた。できる限りのことをして次の試合以降に挑んでいきたい」

荻原
「今日は調子が良かった。声も集中力も切らさずプレーできた。(7mスローは)相手との駆け引きがうまくできた。失点も少なく、速攻もあって良かった。前半は少し悪かったが、後半に修正ができたのも良かった。(1、2年生のプレーについて)個人の能力を生かして自由にプレーができていた。キーパーの藤本は緊張があったかのか練習と違った。受け身になってしまっていたのが残念」

大倉
「前半は速攻が少なく、ノーマークを連続で決めれなかった。それができていれば余裕のある試合運びができたはず。点差はあったが1本を決める力が必要となるからこれでは上位校とは自分たちのプレーができないと感じた。次戦では決めるところを決めて100%波に乗れるようにしたい。筑波に勝って流れがいい。やっとメンバーとかみ合ってきた。上にいくためには上位校を倒さなければ。何事も試合では勝つことが大事。立教に勝って勝つ雰囲気を味わえたのが良かった。(1、2年生のプレーについて)明治は人数が少ないのが常に課題。1人でもメンバーが変わったときにもチームの色を出せるように考えや意識を統一しなければいけない。下級生には技術よりもそれを出してほしい」

寺津
「まだノーマークをはずしている。もっと点差を離せた。シュートのリバウンドを取るという意識をもっと出したかった。荻原さんのセーブはチームとして助かったしありがたかった。でも止めてくれたから良かったではなくて、7mスローにさせないようにディフェンスしたい。筑波戦の前から練習で、ディフェンスがもっと強く当たるようにしている。筑波のときも後半それで追い上げらなかった。監督からノーマークを入れないという指示もあったし、これからは強い相手なのでディフェンスも当たっていかないと勝てない。得点できるところで入れて、止めるところで止めないといけない。個人的にはもっと速攻を展開できればいい」

池田稔(農1=藤代紫水)
「シュートをはずしてしまった。全部決められるようにしたい。そしてディフェンスも自分の役割を果たせるようにやりたい。当たりやフィジカルが大学生は違う。ディフェンス面でチームに貢献したい」