終了間際の失点で、今季初黒星/関東大学1部リーグ戦
前半は互いにチャンスを生かせず、本学GKの三浦龍輝(商2=FC東京U-18)と相手GKの好セーブが光った。今季、大爆発が期待される本学攻撃陣だが、なかなかゴールを割ることができなかった。特に前半終盤は相手ゴール前でのプレーが増えたものの、相手GKに何度も阻まれ得点には至らない。ただ守備については、今季リーグ戦が始まって以来セットプレーから全ての失点を喫していたものの、ひとまずこの日の前半ではセットプレーからの得点も許さなかった。
後半に入り、20分ごろまでは本学ボールの時間が長くなる。しかしここでもゴールには至らず、それ以降は順大ボールの時間が続いた。すると後半31分、右サイドを崩され上げられたクロスボールに頭で合わされて失点。本学は右サイドバックを山本太朗(商4=静岡学園)に代え、守備を立て直そうとする。しかしその直後山本がケガで倒れ、3人の交代枠を全て使い切ってしまっていた本学は、残り約10分を10人で戦わなければいけないことに。このピンチに後半途中から出場で、神川明彦監督も試合後に「良かった」と合格点をつけた矢田旭(法3=名古屋グランパスU-18)が魅せた。後半46分、矢田の左サイドからドリブルで中央へ切り込みながらの、ファーサイドへの速いクロスボール。そこに飛び込んだ三田啓貴(政経4=FC東京U-18)がダイビングヘッドで見事ゴールを決めた。「1点取って守りにいくという引き分けでの戦い方は今季求めてない」(神川監督)本学は、逆転を目指して攻撃の手を緩めない。しかし、10人という劣勢で前のめりになったところを順大に利用されてしまう。再び右サイドからのクロスボールにヘディングシュートを決められ、そのゴール直後に試合終了のホイッスルが鳴った。
2失点目については神川監督も「10人の中で取りに行っての結果だし、引き分けでの戦い方は今季求めてなくてそこはちゃんとやれている」と一定の理解を示した。だが、「試合前のトラブルが今のチーム状態を表している。右サイドバックが弱い。サイドから攻めても最後が淡泊。今日の結果で明治(の攻撃)はこうすれば抑えられると分かってしまったと思う」と課題は山積みだ。主将としてチームを引っ張る松岡祐介主将(政経4=広島皆実)は危機感をあらわにし、「どこに目を向けなきゃいけないか分かったからそういうところから直していく」と語った。今季からこれまでチームの特徴であった守備力をベースに、次の段階への進化としてテンポの速い攻撃的サッカーを目指す本学。攻撃力を上げる代わりに守備力低下も懸念されたが、前節ではその心配を一掃したかに見えた。しかし今節の結果を受けて「もうリーグ3試合目。ここから優勝を狙っていかないといけない」(三田)と、チーム完成度を早期に上げたいという焦りも感じられた。次節までにどの程度修正がなされるのか、期待したい。
☆試合後のコメント☆
・神川監督
「(失点が続いていたセットプレーでの失点はなかったですが?)セットプレーは、今日はピンチの回数もなかった。順大が前からプレッシャーかけてきていつもの形ができなかった。次の相手うんぬんじゃなくしっかりやる」
・松岡主将
「結局最後に失点してまだ甘さがあると感じた。ただ負けたのは受け止めなきゃいけないけど、リーグで下は向いていられない。1点の重さを全員が感じてやらないとリーグは勝ち切れないと思う。先週勝って、これからってとこで負けてしまった。4年でもまた話して、どこに目を向けなきゃいけないか分かったからそういうところから直していく」
・三田
「悔しい。1点入れていけいけになってしまった。10人でも最後取られちゃったら駄目。シーズン入ってゼロに抑えたことほとんどない。攻撃も大事だけど、その分守備がついてきていない。それがうまくかみ合ったらいいチームになると思う。やっぱり10人になるときついので10人になったときの戦い方もちゃんとやってかないと。決定的なところを最初自分がはずしちゃったし、そういうところも決めていかないといけない」
関連記事
RELATED ENTRIES