復帰戦Vインカレへの足掛かりに/日立明三大レガッタ

2012.04.12
 桜が咲き誇る中、56回の歴史を持つ三大レガッタ開催された。今年も日大の壁は厚く、男子はほとんどの艇が2位に沈む。一方、女子舵手付きクォドルプルはケガから復帰したばかりの選手3名を含む明大Bが優勝と順調な仕上がりを見せた。

 「Aクルーに勝ちたい」(高島・農4=坂出)。主力選手をそろえたAクルーに一矢を報いたいという思いがケガで失った時間をものともせず、勝利へと導いた。レース序盤は明大Aに先行される。だが「先に出られるのは想定内」(高島)と落ち着いて好機を待った。そして1000~1500mの苦しい区間で逆転に成功。復帰戦を優勝で飾った。中には1カ月もの間、ボートにも乗れない選手もおり、万全の準備とは程遠い状況。練習はクォドルプルの艇のスピードに慣れることから始めたという。それでも勝てたのは「全員が全力で取り組むことができたから」と高島は顔をほころばせた。

 端艇部は最大の目標、インカレ総合優勝に向け冬から動き出している。今年から体力トレーニングのコーチが就任。ウエイトトレーニングからコーチの組んだ個人メニューに練習を切り替えた。実際に体の動きが良くなってきたと手応えもある。まだまだレガッタシーズンは始まったばかり。新たな試みが夏に実を結ぶのを心待ちにしたい。

☆試合後のコメント☆

角監督
「今回は結果は気にしてない。こうやって三大学が交流しながら大会を開くというボート界の伝統とか重みを選手たちが感じ取ってくれたと思う。自分たちがボートをするのにはОBとかマネジャーといろんな人に支えられていることを感じた上で競技をしてほしい」

栗山(法3=浜松湖南・男子ダブルスカルクルー)
「最初の1000mは前に出られたけど最後は抜かれてしまった。でも今回のレースはオールの動かし方など明確な課題が見えた。(上級生として)僕はプレーで後輩を引っ張っていきたい。次の軽量級選手権は(男子舵手付きクォドルプルの)連覇を目指すつもりでやっていきたい」

宮崎(法4=熊本学園大付・男子エイトクルー)
「自分たちのベストを尽くすことが課題。スタートがうまく決まらなくて空回りしてしまった。厳しいレースだったが自分たちのプレーができたら、もう少し良い結果が残せたと思う。インカレではこのエイトのメンバーが引っ張っていく存在になりたい」

高木(法4=坂出・女子舵手付きクォドルプルAクルー)
「クルーとして切磋琢磨(せっさたくま)してきたが、やはりAクルーとしては勝たなきゃいけないと思った。そこは反省しないと。今年のチームは昨年の先輩がつくってくれた風通しのよい先輩後輩の関係を築き上げていきたい。インカレ総合優勝を目標にやっているのでそこに照準は合わせている」

高島(女子舵手付きクォドルプルBクルー)
「インカレへのステップとしてAクルーに勝ちたいと思っていた。先に出られても、全員が落ち着いてさしにいけた。自分以外の3人はあまりこぎ込めていない状況だったが、復帰戦を優勝できて良かった」