
大学生の力見せつけ、三原が優勝/全日本ジュニア選手権
1日目に行われた62㎏級には原が出場。試合新記録をマークしたが、5位と表彰台には届かなかった。
昨年10月に行われた全日本新人戦以来の大会ということもあり「久しぶりの試合で緊張した」と少し表情をこわばらせ、プラットに向かった原。「本番に強い」と部内からも定評のある彼だが、今大会成功させたのはスナッチ、ジャークともに1本ずつ。「やる気はあったけど、体が重かった」と不調が目立った。大学に入り、階級を上げてからはずっと調子が良かった原。「減量なしで調子が悪いのは初めて」と本人も首をかしげた。
昨年出場した同大会で、原は3位入賞。今年は「最低3位」とそれ以上の結果も視野に入れ臨んだが「高校生2人に負けて恥ずかしい」と自身の結果を振り返った。
明大に来て1年。ケガで前期のほとんどの期間、練習に参加できなかった。それ以来「危ないと思ったらすぐに止められるようになった」と自分をコントロールするようになったが、一方で「ぎりぎりの練習ができなくなった」とケガに対する恐怖はまだ拭い切れない。しかし、新学年を迎える今、原は先輩として「新入生が明治に来て良かったと思えるように指導していきたい」と意気込む。そして来年度の目標は「国際試合出場と国体メンバーに選ばれること」。原の挑戦と活躍に新シーズンも期待したい。
2日目に行われた94㎏級には三原が出場した。昨年度もこの大会に出場したが、結果は2位。「高校生に負けたのは悔しい」と肩を落としていた。今年度も優勝争いを繰り広げたのは高校生。「昨年も高校生に負けたし、高校生が強いと言われていたので、大学生の力を見せつけたかった」。この言葉の通り、今大会は見事優勝。しかし「トータルで最低305㎏はいきたかった。こんな総合点で優勝はラッキーだと思う」と、決して満足な顔は見せなかった。今大会で優勝したため、三原の世界ジュニア選手権出場への可能性が広がった。今年度は、「とにかく1番を狙う」。新体制になってから約2カ月、三原は新しいシーズンへの気持ちを新たにした。
最終日、105㎏級には畠山が姿を見せた。1カ月前まで神経痛で練習に参加できず、調子が戻らないまま迎えた今大会。ジャークでは1本も挙げることができず、記録なしと悔しい結果に終わった。
「とりあえず1本目」。畠山はそう意気込んでプラットへ向かった。しかし、スナッチの1本目をなんとか成功させるも、後が続かない。以前の大会でとれていた重量も挙げることができなかった。「スナッチで116㎏とれば、ジャークでついていって良い勝負ができるかなと思っていた」と予定していた重量を挙げられず肩を落とした。
明大での1年間を畠山は「最初はきつかったけど、最後の方は慣れてきてみんなで楽しくできた」と振り返った。競技面では全日本新人戦で準優勝など「後期の始めあたりまでは良かった」がそれからは不調続きだという。しかし気持ちはもう新年度へ向かっている。「2年生になれば余裕ができるから、その時間を練習に当てて、先輩として記録を伸ばしていきたい」と新学年を迎える準備も万端だ。
来年度の目標は「インカレメンバーに選ばれるように。1部に上がれるように」。成長を遂げた彼の姿が待ち遠しい。
4年生の選手が引退し、新たなスタートを切ったウエイトリフティング部。練習では3年生が高校時代やっていたという練習メニューを集め、それを基にメニューを決め練習を行っている。チーム意識を高めるために2週間おきに全体でミーティングも開くようになった。昨季のインカレでの2部降格。選手一人一人がその事実をしっかりと受け止め「1部に上がらなきゃ」という意識を強く持ち、練習に励んでいる。「明治としてまとまって向かっていける」(畠山)。今季も彼らの活躍に、そしてチームの成長に注目だ。
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