結果が振るわずも、収穫のある全日本選手権に/全日本選手権
佐々木彰生 SP(ショートプログラム)――10位 FS(フリースケーティング)――15位 総合――14位
自分の色で会場を盛り上げた佐々木
「自分の演技で会場を一番盛り上げたい。それが自分の持ち味でもある」と大会前に言った佐々木。その言葉通り、会場を一番わかせ、自分の持ち味を最大限に生かした滑りを全日本選手権で見せた。忍者の衣装で登場したSPでは、最初のトリプルアクセルを失敗してしまう。しかし、自分の持ち味であるステップではエンターテイナー・佐々木の色で会場を盛り上げる。フィギュアスケートでは珍しく笑い声も響く。得点は伸びなかったが「FSではミスなく滑りたい。公式練習ではしっかり修正します」と前向きにSPを終えた。FSでは、演技冒頭の3回転-2回転-2回転のコンビネーションジャンプは成功するものの、それ以外では回転不足や転倒、といったミスが目立つ。「ジャンプは緊張して力が入ってしまって、思うようにならなかった」と悔しそうに語った。得意のステップでは、SP同様会場を盛り上げ、佐々木にしかできない演技で観客の視線をくぎ付けに。「会場を盛り上げることはできたが、昨年の全日本選手権より、体力、メンタル、ジャンプを強化してきたのに、出し切れなかったのが悔しい」と演技後に今年の全日本選手権を振り返った。
石川翔子 SP――14位 FS――16位 総合――15位
ケガを乗り越え出場した石川
今年はケガに悩まされ、思ったような演技ができずにいた。時には涙を流すことも。そのため、先月行われたNHK杯でもふがいない結果で終わってしまっていた。しかし、全日本選手権前には完治することができ「今は集中して練習できているし、自分の力を出し切りたい。NHK杯の時のような悔しい思いはしたくない」と全日本選手権に向かう。SPでは、3回転-3回転のコンビネーションジャンプなどが、回転不足の判定により減点の対象になった一方、スピンでは加点評価を得ていた。それだけに悪くはない滑りであったが、ステップの時にエッジがぶつかりまさかの転倒。演技終了後には思わず苦笑いがこぼれる。翌日に行われたFSでは、「テンパってしまった」と言うようにコンビネーションジャンプの跳ぶ順番を間違えるミスをしてしまう。しかし、演技中盤からのスピンでは最高評価のレベル4がもらえ、最後も美しいキャメルスピンで演技を終えた。SP、FSともに得点が伸びなかった石川。「ちゃんと滑り込めていた分NHK杯の時のような悔しさはない。でも、自分の最大限が出せればもっとできたのに、出せなかったのが悔しい」と悔しさが残る今年の全日本選手権となった。
高山睦美 SP――12位 FS――19位 総合――18位
昨年のリベンジを果たしFSで滑る高山
昨年の全日本選手権はまさかのSP落ち。「あの時の悔しさは今でも忘れない」と今年の全日本選手権に向けたモチベーションは高い。そんな高山のSP、最初の3回転-2回転のコンビネーションジャンプを決めるが、続くジャンプは3回転が2回転のものになってしまう。しかし、2回目のジャンプ以外ではミスがなく、安定感のある滑りを見せた。「今日は楽しく滑れた。最初のルッツとトーループのコンビネーションジャンプは良かった」と本人も納得の演技、文句なしでFSへと進んだ。「調子は悪くなかった」というFS。演技冒頭の3回転-2回転のコンビネーションジャンプを決める。その勢いで演技が進むかと思われたが、それ以降のジャンプは思うように決まらない。そのため、FSでは得点が伸びず、総合順位も落としてしまった。「結果はともかく、去年に比べてベストではなかったものの、良くはなってきている」と演技後に今大会を振り返った。
松村成 SP――22位 FS――20位 総合――21位
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