
表彰台逃すも、層の厚さ証明/関東学生選手権
普段と異なるトーナメント方式であることに加え、2回戦までは自馬に乗れるものの、3回戦以降は普段乗ることのない他大の馬に騎乗して戦わなければならない厳しい試合環境。選手たちには、小手先ではない確固とした技術が要求される。それ故、いつも以上に乗り手の力量を試される戦いとなった。
大会初日は、1回戦の障害飛越競技(以下「障害」)と2回戦の馬場馬術競技(以下「馬場」)により、上位32人馬に絞られた。午前に行われた障害では、出場した5名中4名が総減点ゼロでまとめるなど、全員が難なく1回戦を突破し、弾みを付ける。勢いそのままに、午後の馬場でも結果を出す。渡邉、香田の両ルーキーが1、2位で通過するなど、「馬場の明治」の名の通り、各選手高得点をマークし、4名が2回戦を勝ち抜いた。
迎えた2日目。この日は3回戦の馬場と準々決勝の障害が行われた。3回戦からは、普段乗ることのない他大の馬に騎乗して争う過酷な戦い。各選手は、くじ引きによって決まった慣れないパートナーとペアを組み、馬場に臨んだ。明治の各選手は精一杯の演技を見せるが、4名の中で明暗が分かれる。田中、小野(太)はベスト16に残った実力者たちに一歩及ばず、ここで敗退となる。そんな中で奮起を見せたのは、1年生の2人。渡邉、香田ともに、ルーキーとは思えないほどの堂々とした演技を披露した。
そして迎えた準々決勝。まずは香田が2番目に出走した。1回戦では減点ゼロでまとめたが、この日は硬さが見られ、タイム減点、障害減点の総減点29点で惜しくも敗退した。そして、渡邉は9番目に出走。しかし、まさかの経路違反で失権。悔いの残る敗退となった。香田、渡邉ともに十分な活躍を見せたが、最後に経験の少なさが影響したのか、十分な力を出し切れなかった。
これまで出場機会の少なかった選手が多く出場した今大会。個々に課題は見つかったものの、着実に力が付きつつある手応えをつかんだ。そんな中で、特にルーキー2人の活躍は、今大会出場しなかった選手も含めて、チーム全体に刺激を与えただろう。
ほとんどの4年生がインカレで引退し、新陳代謝を図る明大にとって、今大会の結果は好材料だ。これを弾みにして、新生明治の礎を作りたいところ。先輩たちに追い付き、追い越せるか。エンジンがかかり始めたチームの今後に期待したい。
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