
順大に快勝もリーグ戦2位 阪野は得点王に/関東大学リーグ戦
明大は直前に行われた第1試合の専大対神大の結果次第では優勝の可能性が残っていたものの、専大が8-0で神大に勝ったため専大の優勝が決定した中での試合になった。ホイッスルが鳴り、ゆっくりとしたペースで始まった最終戦。立ち上がりは順大にゴール前でボールを回されるもディフェンス陣が落ち着いて対応。順大の攻撃を守りきるも明大は順大の守備を崩すことができない。前半20分には田中(恵・営4)が遠目からゴールを狙うもボールはバーの上に。24分にも宮阪主将(文4)がロングシュートを狙うもわずかに逸れる。午前中の雨でピッチに水がたまり、選手は足を取られてしまいパスをつなげられない。しかし35分に試合が動く。石原(政経1)がドリブルで攻め上がり、左サイドからクロスを上げる。これはタイミングが合わないがコーナーキックに。この右コーナーを宮阪主将が蹴り中に入れ、最後に阪野(商3)がヘッドで押し込みゴール。先制点を勝ち取る。このままの流れで前半を折り返す。
後半戦は開始直後から激しい展開になる。後半3分、左サイドからまたも石原がクロスを上げ阪野が合わせ、こぼれ球を三田(政経3)がシュート。2-0と追加点を決める。このまま順大を突き放すかと思われた後半5分。楠木(営4)のファールで順大に直接FKを与えてしまい、これをヘディングで決められ2-1に。しかしこの後は明大のペース。16分に小川(営2)のロングパスに相手の裏を突いた阪野が飛び出しシュートを決め3-1と再び順大を突き放す。19分には矢田(法2)のアシストで三田が再び決め4-1に。31分には「運が良かった」という楠木が頭で決め5-1と順大を圧倒。明大は自分たちのペースで試合を終え、最終戦を勝利で飾った。
リーグ戦の開始直後は勝つことができず最下位にいた明大だったが追い上げて最終順位は2位。優勝あと1歩という結果ではあったが、最後は8試合負けなしで「今年は悔しさを持ってインカレに行ける。こんなに良い状態でインカレに行けるのは初めて」と神川監督が語るようにチームは最高の状態。このままの勢いでインカレ制覇を目指す。
また今年度はGK高木、DF丸山、FW阪野がベストイレブンに選ばれ、特に阪野は16得点で得点王にも選ばれた。
☆試合後のコメント☆
・神川監督
「開始15分は本当に押し込まれる我慢の状況になった。でもそこでしっかり相手をシャットアウトして反撃のチャンスを待つとゲーム運びがしっかりしていた。まあ今日みたいなグラウンドでサッカーするとセットプレーが重要になる。そんな中で先にコーナーキックから先制点を決めることができて選手たちは落ち着けたと思うし、次に向かう良い自信が持て大変良かった。2点目を後半開始直後に取れたので選手たちが伸び伸びプレーできた。2-1になった時間帯が本当はいやらしい時間帯だったが、そこでも落ち着いた対処で3点目を奪ったので快勝と言っていい内容。相手はほとんどシュートがない、高木が脅かされた場面はまったく無かった。今日は試合前に専大が勝って優勝したがそれは99%想定の範囲内だった。でも選手たちはやっぱりショックだったみたいでちょっと重たい感じで試合に入ったので、ハーフタイムに三浦コーチから指摘されて後半からは指摘されたことを活かしながら、阪野をうまく使った攻撃ができたので良かった。結果は11勝5敗6分だからまあまあ。でもこの引き分けの試合がもうちょっと勝ちにつながれば優勝もあったと思うけど、後から追い上げたチームとしてはよくやったと思うし、最後8戦負けなしで終われたのはインカレ向けていい流れ。こんな状態でインカレに行けるのは初めて。なんかまだ成長できるところがあって、リーグ戦2位の悔しさがあって、インカレに懸ける気持ちが強い。リーグ終盤にきて、石原の存在とか可能性が増えてきている。阪野の得点王は素晴らしい。今日も先制点に、相手を突き放すゴールと貴重な存在。他には三田の成長もすごい。1年コンスタントにやったGKの高木もよくやった。インカレではこの流れを大事にしていきたい。僕自身インカレが楽しみ。選手と共に戦っていきたい」
・宮阪主将
「今日は優勝の可能性が消えた状況で試合が始まり、最初はかなり相手に押されていた。だけど耐え忍んで先制することができて試合の流れが変わった。全体的にいい試合結果だった。リーグ戦後期開始から勝つことができない時期があってからの最後に8試合負けなしという結果だがこれといったことはしていない。スタッフの方の指示と自分たち選手が感じてやってきたことがバランスよくかみ合って勝てるようになった。これから始まるインカレはトーナメントなので負けたら終わり。勝つには勢いが大事。優勝したい」
・楠木
「今日は前の試合で専大の優勝が決まってしまい、自分たちはまだ諦めてなかったんですけど、みんな切り替えてインカレに向けていい形でつなげられるように意識してやったらいい結果が出た。専大の優勝をしっかりと見ておけとコーチにも言われ、悔しい気持ちを持ってインカレに向かうことができ、モチベーションを落とすことがないので良かったと思う。4年生で最後のリーグ戦だったが試合に出ることのできなかった4年生の気持ちを思って試合でプレーした。今日の得点は政樹(宮阪主将)が良いボールをくれて運が良かっただけ。インカレは本当に最後の試合になるので自分がどんな立場でもチームに貢献できるようにしたい」
・阪野
「前の試合に得点ランキング2位の専大の選手が得点を決めて総得点が自分と並んだのと、前の試合で専大は優勝が決まってたので自分のプレーに影響が出ないようにしようと思って試合に臨んだが、やっぱり初めはそのことが気になった。だけど逆に気合いが入って先制点を決めることができたと思う。3点目は2-1の状況で決められたら同点になってしまう状況で、今日は雨だし裏を返せばチャンスがあると思ってたのでちゃんと集中して狙って決めることができた。(得点王について)得点王を意識したのは最後の2試合ぐらいから。それまでは点を決めるという自分の仕事をこなしていただけ。結果を残すことが大事なので得点王という結果を残せたことは素直にうれしい。でも後期何試合も得点できないときがあって、そこはプロとかにいったら厳しい評価を受けるだろうし、メンバーから外されてしまうと思うので、コンスタントに得点を決めることができたら良かったと思った。(今年度リーグ戦を振り返って)自分は1年生の時からちょいちょい試合に出ていたんですがスタメンでずっと全試合に出るのは今までなかったので、試合に出ることがいい経験になった。自信もつき、責任感も生まれて成長をすることができたと思う。リーグ戦は2位という結果に終わってしまった。駒大戦で自分がキーパーを交わしたのに点を決められなかったシーンがあって、そこで自分が点を決めて試合に勝っていれば最終戦の状況も変わっていたと思う。この悔しさはインカレにぶつけたい。インカレでどんなチームに当たっても自分たちのやれることをきちんとできれば勝てると思う。インカレの目標はもちろん優勝。個人的には1試合1点を取れるようにしたい」
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