大量4得点で力の差見せつける/関東大学1部リーグ戦

2011.11.29
 前節、引いて守る駒大に対して自分たちのサッカーを展開することができなかった本学。その前節から少しメンバーを入れ替えて臨んだ青学大戦は、前線からの守備が功を奏して4-1と快勝し、得失点差で筑波大を追い抜き2位に浮上した。
 本学はインカレ出場権獲得へ向けて、青学大は1部残留へ向けて、お互いに負けられない戦いとなったこの試合は、前半開始直後から激しいボールの奪い合いとなった。すると8分、右サイドの田中(恵・営4)からのクロスボールを最後は石原(政経1)が詰めて先制点を奪うことに成功。「クロスからのシュートというのをずっと練習してた」(石原)成果が立ち上がりのいい時間帯、さらに石原にとってリーグ戦初となるゴールにつながった。これで勢いに乗った本学は「自分たちのサッカー」(宮阪主将・文4)を発揮し、試合の主導権を握る。そして20分、コーナーキックからゴール正面で待っていたのは楠木(営4)。宮阪主将の放ったボールにきれいに頭で合わせ、追加点を得る。さらに直後の21分、今度は素早いチェックから中盤でボールを奪った矢田(法2)のスルーパスに抜け出した阪野(商3)が相手GKとの1対1を制して早くも3点目を追加。その後も高木(文4)のコーチングで青学大の攻撃に対してもしっかりとブロックをつくって対応した本学がゴール前にボールを送らせず、終始相手を圧倒した形で前半を折り返す。

 順位を一つでも上げるために無失点で終わりたい後半も、序盤は本学のペースで進んでいく。ピンチらしいピンチもないまま迎えた21分、またも右サイドを駆け上がった田中(恵)の鋭いクロスにファーで合わせた阪野がゴール。これで阪野は今季14点目と、リーグ得点王に向けて大きく前進した。35分にも田中(恵)のクロスにファーの位置にいた阪野が飛び込むも、とっさに出した右足にはタイミングが合わずチャンスを逃してしまった。すると41分、最終ラインの選手を入れ替えた直後の「バタバタしてしまったとき」(三浦コーチ)に青学大に1点を返されてしまう。そのあたりの時間帯から何度か青学大に決定機をつくらせてしまうも、DF陣が体を張った対応で追加点を許さずに快勝という結果に終わった。
 
 「課題は決定力」と楠木が言うように、決定機を何度か逃してしまったことは否めない。それでも依然として得点ランキングトップを走る阪野の7試合ぶりのゴールが決まるなど、リーグ戦を勝利で締めくくるためのいい流れをつくることができた。他力本願ではあるもののまだ優勝の可能性もゼロではない。次節は運命の最終節。確実に勝ち星を奪い、一つでもいい順位でリーグ戦を終えたい。
 なお、27日に行われた他大学の試合結果によりリーグ戦4位以上が確定し、インカレ出場が決定。本学は3年連続での出場となる。決勝はサッカーの聖地・国立競技場。昨年度、準々決勝で高知大に敗れた屈辱を晴らしに行く。

☆試合後のコメント☆
・三浦コーチ
「全体としては別に悪い試合ではなかったが、失点したシーンはやっぱり集中力を欠いていた。それ以外は選手の中で解決しようとする意識があって安心して見ていられるゲーム運びをしていたので、いいゲームだったと思う。(前節と比べて別のチームみたいだったが)メンバーを入れ替えたということもあるが、しっかり自分の役割をそれぞれが分かった上でプレーしたから今日みたいな結果が出た。(神川監督のように声を張り上げることはなかったと思うが)やるのは選手なので。選手のやることを、そして選手の判断を信じて黙って見守ろうと思っている。(課題は)単純なミスが多いこと。点差とか状況によって責任の重さが軽くなったり重くなったりするので、そういうところが改めて出た課題だと思う。(次節、順大戦は)今までの流れを大事にしながら勝って終わりたい。4年生にとってもリーグ戦が最後なので、4年生全員の思いを汲んでしっかりとやりたいし、選手たちにもそれを大事にしてやってもらいたい」。

・宮阪主将
「前半から自分たちのサッカーできていい時間で点入れられたことは良かった。ただ失点してしまったことは詰めが甘かったのでそこは修正しなければいけないと思っている。選手が交代して集中力が欠けてしまっていた。(4得点については)前からプレスいけて前線に多くの人数かけられた結果。相手どうこうでなく自分たちのやることは決まっていた。優勝懸かってるから。それができた。(現在のチームについて)祐市(丸山・法4)いなかったけど、どの選手も経験残せたしいい雰囲気。(次戦は対順大だが)前期の順大戦は悔しい試合だったからしっかり勝っていきたい。祐市が戻ってくるしチーム内での競争もまた生まれるだろうから競争してしっかりやっていければと思う」

・楠木
「立ち上がり点が取れたのでいい流れになったけど後半失点の前から危ない場面が増えてそこから修正できなかった。課題は決定力。クロスシュートを練習してきたけどなかなかうまくいかないところもあったし練習し直さないといけない。最終戦は何があるかわからない。守備陣はケガ人が多くて代わりの人が頑張ってる」

・阪野
「相手が前がかりでいつもに比べてシュート打てた。でももう少し点入れられてたら良かった。(田中(恵)からのクロスに合わせた得点シーンについて)ニアに入るよりフォアがあいてたし試合前もクロス入れていこうと言ってた。課題は最後15分の運動量。動けなくなってしまった。あとドリブルでカットインしてた時にシュートをしっかり打てなかった。とりあえず次ちゃんと勝ってインカレに向けていい流れでいきたい。今日は守備が良くてそこから得点に繋がったと思うから次も守備からしっかりやって勝ちたい。(得点ランキング1位について)それを取るためにやってるわけじゃないけどFWだし点は狙っていきたい」

・石原
「最初から圧倒しようということで、優勝も懸かってるしお互いに負けられない戦いだったので勝てて良かった。(得点シーンについて)クロスからのシュートというのをずっと練習してたがなかなか点につながらなかった。それが今回それで決められて、しかも初ゴールでもあったのでとてもうれしく思う。順大戦もしっかり勝つってことで、みんなで攻守に体入れてやっていく」