
箱根駅伝選考レース、芳しくない結果に終わる/上尾シティマラソン
明大トップでゴール地点に帰ってきたのは、4年生の細川(勇)。記録としても自身自己ベストをマークし、4年生の意地を見せた。明大2番手でフィニッシュした石間は「箱根だけは今年こそ絶対に走りたい」という思いを体現させる走りで、首脳陣にアピールを続ける。
また初ハーフマラソンの1年生では後藤が好走。「後藤は良く走ったと思う」(山本コーチ)と期待以上の快走で、箱根駅伝メンバー入りにも希望の光が差す。
しかし全体としては、「6、7分台がこんなにいたのではまだまだ」(遠藤監督)とチームとしての課題は多い。また全日本駅伝に出場した有村や田中の記録が芳しくなく、「今日は来るべき選手が来なかった」(西駅伝監督)と後味が悪い選考レースとなった。
[西井岬]
レース後のコメント
西駅伝監督
「今日は来るべき選手が来なかった。田中、有村といったところ。64分台で来てほしかった。合格点をあげられるのは細川(勇)と石間の2人だけ。後藤は力的にいま持っているものを出したと思う。67分、68分台では話にならない。
(トラックの結果と駅伝の結果が結びついていないことは)やはりロードに慣れていないということだと思う。どうやって一つ一つの試合を次につなげていくかが大事。箱根は特殊区間もいっぱいあるので、そこにどう合わせていくかということも重要。12月中旬以降にどれだけ合わせられるか。(23日は1万m記録挑戦会があるが)北(商2)、八木沢(商1)は良くなってきた。練習はこなせている。このあたりはメンバーに入ってこないと」。
遠藤監督
「6、7分台がこんなにいたのではまだまだ。今日のレースは次のステップアップのために走らなくては。このために(調子を)合わせたレースではないけれど、走るからにはもっと(力を)出していかなければいけない。特に今回は(箱根の)メンバー入りがかかったレースなのだから。
(今日走りが良くなかった理由は)体はできているのに意識がついていっていないこと。それ(その意識)が見えたのは上位層だけ。レベルに応じてのこと(走り、意識)をやらないと。これからしっかり上がって行くためにも(箱根で)優勝するという意識をしっかり持たなければならない」。
山本コーチ
「トップは2分台とかが出ていて、その割にはよくなかった。5km、10kmの通過タイムを聞いていて4分前後で来てくれればと西さんとも話していたが、それをクリアできたのは2人だけだった。30秒ずつくらいみんなもっと早ければ。後藤は良く走ったと思う。有村は初めてのハーフ、4分台で来てほしかったが後半失速してしまった。1年生は長い距離がまだなので箱根のために慣らすという意味でも走らせた。あとは全日本駅伝であまりよくなかった選手は追試という意味で走らせたがあまりよくなかった。勇介と石間はよく走ったと思う。石間は全日本駅伝で外れて悔しかったはず。苦手な長い距離も頑張って走ったんじゃないか。6分以降はだめ。今回はタイムより順位で見た方がいい。6分台は(全体でみると)かなり下の方。(1、2年は)メンバーに入ろうと思ってくれないと。来年、再来年彼らの伸びに期待したい。鎧坂も抜けて戦力はいくらか落ちるわけだから」。
細川(勇)
「(1時間)3分台を出したかったが4年生としてチームトップで走れて、その点は良かった。ただ明治大学として考えると他の大学より走れていない。
(チームの)課題はどう意識を変えて長い距離に対応できるか。チームメートは、スピード・スタミナは自分よりあるが調子が合わせられなかった。そこが課題」。
石間
「今日は考えていた通り最初抑えてラスト5kmで上げていく走りができた。イメージ通りの走り。タイムどうこうではなく内容が良かった。出雲駅伝、全日本大学駅伝では補欠、特に全日本では9人目で悔しい思いをしたので、箱根だけは今年こそ絶対に走りたい。走らなきゃいけない、走って当たり前だというくらいの気持ちでやる。2年生はこの1年元気がないと言われてきたので、しっかりできたのは良かった。今日良かったから次もいいとは限らないけど、2年生の存在感を出していきたい。自分は去年合宿でレギュラーから遠ざかってしまったので、ポイント練習をしっかりやって、アピールしていきたい。箱根へは個人としてもチームとしても気を抜くことなく上がっていく意識で向かっていきたい」。
後藤
「自分はトラックよりロードの方が好きなのでそこで絶対に今までの葛藤を全部だそうと思って今日は走った。はじめの10kmはよかったが、後半の10kmはまだまだスタミナが足りない。折り返してからの15kmからは一番苦しいところだが、1年生の有村が見えて頑張ろうと元気になった。(今日のレースは)60点。前半きつかったがかせげた。後半はだめだった。
まずトラックのベストを更新して、学年が上がるにつれてどんどん記録が伸びていく選手になりたい。悪くても今日くらいのタイムではしっかり走り、箱根のメンバーを考えさせるような走りをしたい。先輩にも同級生にも強い人がたくさんいる。その中この箱根の選考レースできっかけを作ることができた。これからも伸ばしていきたい。この大学に入って(メンバーに)本当に入りたいと思って、今まで全然入れなかったが希望が見えてきたのでもっともっと頑張りたい。しっかりと走れてチャンスをつかんだ。箱根のメンバーに入る争いをしたい」。
高城
「目標にしていたタイムはでなかったが、レース内容としては想定通りできた。後半ねばれるかというところができた。前半抑えすぎてしまったが今まで走ったレースよりねばれたことが収穫。今シーズンは故障したり不調だったり、レースは半年ぶり。そういう面ではよく走れた。最近調子がよくなってきていたから、なんとしてでも箱根のメンバーに入ろうと思って走った」。
有村
「今日は西駅伝監督とも前半から積極的に前にいこうという話をしていた。自分ではいっていたつもりだったけど、折り返しから落ちてしまって後半は自分の力不足を感じた。課題の残るレースだった。出雲、全日本とチームのために貢献できていないので、箱根も見据えてしっかり走りたかったが、もっと力をつけないといけない。公式戦で10kmを超えて走ったのは駅伝も含めて初めてだったので、15km過ぎてからは本当にきつかったけど、一つ経験できたことは今回自分のためになったかなと思う。合宿は最後の追い込みになる。走った量が力になると思うので、万全の状態で箱根に臨めれば。(トラックのタイムが駅伝に結び付いていないことは)トラックで出したベストタイムは条件も良かったし自分の力ではないと思っている。ただ周りからはそう思われてしまうし、自分でもロードの方が得意と言っているのでそれを出せるようにしていきたい」。
田中
「タイムとかも含めて全てがダメだった。西さんには64分前後で走るように言われていたけど、あまり体調がよくなかったので自分の中では65分前後で走れればと思っていた。ただそれにも遠く及ばなかったので残り1ヵ月しっかり練習したい。こんな走りでは箱根のメンバーにも入れるか分からないけど練習をするしかない」。
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