「明治らしいサッカー」で4連勝!/関東大学1部リーグ戦

2011.11.13
 久しぶりの温かい日差しの中行われたこの試合。これを含めてリーグ戦も残り4試合となり、勝ち点3を奪い合う熱い戦いとなった。勝利すれば暫定で首位の勝ち点と並ぶ可能性のあった明大は、ここ数試合で取り戻しつつある自慢の守備をこの日も発揮。後半開始早々に奪った宮阪主将(文4)の先制点を守り切り、4連勝とした。

 前半の立ち上がりは流経大のボールを保持する時間が長くなる。明大はセットプレーから決定機をつくろうとするも、ゴールには至らない。「最初はプレスがそこまできいてなかった」(宮阪主将)という通り、自分たちのリズムができず苦しい展開となる。それでも21分、三田(政経3)がドリブルでゴール前中央まで運び、パスを受けた岩渕(文3)がシュート。惜しくも枠をとらえることはできなかったが神川監督から「ナイスプレーだぞ!」という声が飛ぶ。前半終了間際には、豊嶋(政経4)からの低いクロスボールに矢田(法2)が頭で合わせるも相手GKのファインセーブに阻まれた。試合に動きがないまま前半は終了。勝負は残り45分に委ねられた。

 後半が始まると歓喜の瞬間はすぐにやってきた。後半3分、中央の岩渕からサイドの小川(営2)に渡ったボールを小川が再び中央の宮阪へ。フリーの宮阪がペナルティエリア外から思い切ったシュートを放つと、選手の「きた!」という声とともにボールはゴールネットを揺らした。待望の先制点で勢い付いた明大はここから攻勢をかけるが追加点は奪えない。逆に流経大の攻撃陣が息をふき返す。ここで監督からの「1人必ずボールに行け!」という徹底した指示が相手の攻撃の芽を確実に摘んでいった。どちらに傾くかわからない試合展開となっていた後半30分、ハプニングが起きる。GK高木(文4)が相手シュートのボールをジャンプして取ろうとしたところで相手選手と交錯。しばらく立ち上がることができず、試合が5分ほど中断した。幸い高木は立ち上がり、試合が再開すると流れは明大へ。神川監督は「ここ数試合、とにかくシュートを打てと言ってきた」といい、岩渕を中心に流経大ゴールに迫る。しかしここでも追加点は奪えず、終了間際は流経大が粘りの攻撃。それを岩渕、阪野(商3)の前線からの守備で振り切り、怒涛の4連勝を決めた。

 「これが明治のサッカー」。試合後、神川監督は確かな手応えを感じていた。この4試合で1失点。粘り強い堅守が戻ってきた。「前線の2人が献身的」な守備をする現在のチームは「やっといい時の明治に追い付いてきた」(神川監督)という通り、明治の強さを表している。ファーストディフェンスをしっかりすること、さらにとにかくシュートを打つということ。監督のシンプルな指示を受けて選手たちはやるべきことが整理され、自信を持ってプレーしている。

 一方この勝利で一度は首位専大、2位筑波大の勝ち点と並んだが、別の試合で専大が勝利し筑波大が引き分けたため順位は変わらず。さらに今後2試合は降格の懸かった大学との対戦となるため、必死の相手に厳しい戦いが予想される。またDF丸山(法4)がU-22日本代表に招集されたためしばらくチームを離れることに。それでも「全然問題ない」(神川監督)と層の厚さには自信がある。一度は諦めかけた逆転優勝へ、「強い明治」が突き進む。

☆試合後のコメント☆

・神川監督
「しぶとさが出てきた。ファーストディフェンスにちゃんといけるようになった。後半開始前に三浦コーチからミスが多すぎるということと後ろが下がり過ぎて2トップが孤立しているからもっとサポートを、という言葉があった。宮阪のゴールは突然だったけどここ数試合とにかくシュートを打てと全員に言ってきた。それが結果に出た。シュート20本以上打てと今日は言ったのでこれでも足りないぐらい。そこ(シュート)までいって初めて攻撃が完結する。チームは執念が出てきた。追い付かれてたら駄目だったけど勝ち切ったからね。あと3試合思い切ってやるだけ。ただ次2試合は降格懸かってるチームとだから相手も必死だしわからない。でも石原や戻ってきた小川も含めて新たに出てきた選手がよくやってる」。

・宮阪主将
「苦しい試合だった。最初はプレスがそこまできいていなくて明治のリズムができず苦しい展開になってしまった。でも前半しっかり耐えてできて後半は早い時間に点取れたので良かった。シュート打とうとみんなで言ってて意識しながらやってた。まずパスじゃなくシュートを打つように心がけていた。国士戦から前からしっかりプレスにいこうというのができてそれで流れが良くなり、自信になった。国士戦はいいきっかけになった。(インカレはもとより優勝も見えてきたが?)最初の目標は優勝だったから1試合1試合大事にやっていきたい」。