接戦になるも早大に敗れ、決勝進出を逃す/東日本大学新人戦

2011.11.12
<国際選抜選手権>
 本学から75㎏以下級に西野、久保島が、75㎏超級に神田主将、岡部、平松、向井がそれぞれ出場した。自衛隊所属の選手がほとんどという中で本学勢は苦戦。ベスト16の神田主将が部内最高成績となった。それでも「自衛隊選手相手にそれぞれがベストは出せていたと思う。あとは府立目指して精進するだけ」と神田主将。今季最後の個人戦を終えた。

<東日本大学新人戦>
 1、2年生が戦う今大会。明大は個人インカレで好成績を残した大石(文2)、大貫(文1)ともう1人のルーキー榊原(法1)を中心に優勝を目指したが、準決勝で早大に敗れてしまう。しかし、3位決定戦で日大工学部に圧勝し、なんとか3位入賞。一般入部の1年生の台頭もあり、収穫のある新人戦となった。

 初戦と2回戦を危なげなく勝ち進み、宿敵である中大との決勝戦に向けて準々決勝では早大との対戦を迎えた明大。先鋒の榊原が抑え技2本で快勝し、続く柳口(商1)が格上相手に臆せず臨んだものの0―2で敗れてしまう。そして、このチームのエースである2年生の大石は中堅で出場。試合開始から終始相手を圧倒し、2本連取で圧勝する。2―1となり、このまま勝負を決めたかったが、渡辺(商1)は有段者相手にあえなく敗退し、勝負の行方は大将戦へ。大将は今シーズンを通し安定感のある大貫。誰もが勝利を願ったが、なかなか審判の旗が上がらない。「自分の中では勝ち試合だったが一本が取れなかった」(大貫)と攻めあぐねてしまった大貫は、結局一本が遠く引き分けで試合は終了。早大戦の決着は代表戦へともつれ込む。明大の代表は大石、早大は好調の石田で試合が始まると、一本を取られ思わぬ展開となってしまう。大石も負けじと一本を奪うものの、相手の強気の姿勢になかなか決定打を放てない。すると相手の突きが決まり試合は終了。「代表戦に出させてもらったのに負けてしまい情けない」(大石)と優勝も狙えた中での準決勝敗退に選手たちは落胆の色を隠せなかった。
 切り替えが難しい中で迎えた3位決定戦。しかし、日大工学部を相手に圧倒的な強さを見せつける。榊原、大貫、大石が2―0で圧勝し、1年生の唐橋(情コミ1)も2―1、野澤(法1)は0―0の引き分けで負けなしの4―0。本来の拳法を見せた明大は最後の試合を素晴らしい形で終えた。
 3位と振るわぬ結果だったものの、一ノ宮監督は「一般入部の1年生ががんばってくれたので負けた気はしない」と収穫は上々。一般入部の1年生である唐橋と神野(政経1)、柳口は公式戦で初勝利を収め「昇級の試合で手応えは感じていた」(唐橋)と日頃の練習で得ていたものは大きかったようだ。スポーツ推薦で入部した大貫も「ほかの大学の1年よりもずっと頼れる」。部を引っ張っていく立場になる大貫にとってもうれしい収穫となった。

 決勝戦では早大が中大を破り優勝するという波乱が起きてしまった今大会。大会後には早大の校歌が体育館中に響き渡った。それを聞いていた榊原は「優勝して校歌を歌うのは明治。(府立では校歌を)聞かせます」と頼もしい言葉を聞かせてくれた。高い意識を持って1年間練習に臨んできた明大拳法部の集大成を見せる日は、ついに1か月を切った。

◇試合後のコメント◇

一ノ宮監督
「(府立に向けて)7人をそろえるのはコンディション的にもスタミナ的にも難しい。際どい戦いになるのは必至。その時に勝負を分けるのは立ち技より組み技。キーマンは組みの強い平松と加藤(文3)になる」。

大石
「(代表戦での敗戦について)今日の負けは府立に向けていい薬になった。浜田(中大)に勝ったことで慢心していた部分があった。もっと高いレベルでやらなければいけないことを痛感した」。

大貫
「(新人戦を振り返って)いいチームだった。3位だったけど優勝は狙えたチームだった。唐橋は練習の時よりも試合の時の方が強い。柳口と神野も自分の得意技を出せていた。(府立では)一度試合に出た1年の応援の仕方は変わると思う。チームワークを高めるために今大会はいい機会だった」。

榊原
「(新人戦を振り返って)全部2―0で勝てたけれど、試合内容としてはあまり良くなかった。立ち技で勝てる相手にわざわざ組んで行ってしまった。もっと立ちをやってもよかった。(府立では)優勝する気しかしない」。

渡辺
「相手が攻めてくる前に自分から攻めることができてよかった。しかし、逆にカウンターをもらったのでまだまだ練習は足りないという感じ。来年は絶対優勝したい」。

唐橋
「(初の公式戦での勝利について)1戦目はよかったけど、2戦目では狙いすぎた。試合をやってみて課題の残る試合だったのでこれからの練習で克服していきたい。チームの雰囲気はとてもよかった」。

柳口
「試合前に積極的にやろうと決めていたが、高校時代の柔道のようにうまくはいかなかった。まだまだ練習が足りない」。

野澤
「(初めて公式戦に出て)昇級の時にも試合はしたけれど、その時とは全然違って緊張もしていた。練習でやっていたことがなかなか出せなかった。団体戦では、だれか1人が負けると流れが変わってしまう。その中で勝てなかったので、チームに迷惑をかけてしまったかなと思う」。

神野
「(試合を振り返って)1回しかでなかったけれど内容があまり良くはなかった。柔道をやっていたので組み技でもっと戦っていきたい。」