奪われた勝利。痛すぎる引き分け/関東大学リーグ戦

 まさかの幕切れだった。秋の関東大学リーグ戦の東洋大2回戦、ここで東洋大を下せば優勝への希望が見てくる重要な一戦だ。試合は本学が序盤に先制され、ビハインドの場面が続く展開に。しかし第3ピリオド残り2分で同点打を放ち追いつき、さらに試合終了直前に小原が逆転ゴールを決めた。だがこのゴールは審判によって取り消され、本学の勝利は消失。リーグ戦の大一番は本学の優勝が遠のく悔しい引き分けに終わった。

 勝負は最初から緊迫したものになった。互いに緊張からか足が動かず、互いに攻めあぐねる形になり、なかなか相手を崩せずに時間が経過した。試合が動き出すのは09:54。選手交代のタイミングでこちら側のDFのミスを犯し、相手をフリーにしシュートを打たれてしまう。このシュートはゴールネットを突き刺し、相手の先制点に。今季の本学は先制点を取られると苦しい展開になる傾向が強く、このまま崩れるかに思われた。がしかしここで守備を立て直し、相手に追加点を与えない。

 第2ピリオドも時折、退場者を出しながらも堅守を貫く。ここ数試合ゴールを守り続けたGK伊藤(政経2)が東洋大に立ちはだかる。何度か危ないシーンがありながらも、GK中心にゴールを守り抜いた。そして勝負は第3ピリオドに動き出す。最終ピリオドで、本学の攻撃が活性化する。攻撃に連動性が生まれ、次々に東洋大ゴールに襲いかかる。しかしそれでも東洋大のゴールを割る事が出来ない。刻々と時間が過ぎていき、試合終盤を迎える。ここで相手は退場者を出し、本学のパワープレーに。その直後の17:43に小原が待望の同点ゴール。体勢を崩しながらも僅かな隙間にパックを叩きこんだ。優勝の為に引き分けも許されない本学は18:57からタイムアウトを取り、6人攻撃を仕掛けた。残り時間は少ないながらも、本学攻撃陣はゴールに向かう。そして試合終了と同時にゴール前に控えていた小原の足にパックが当たり、ゴール。時計は0秒を示していた。この劇的ゴールに選手全員が飛び出し。このゴールを祝った。
 
 だが、この後事態が急変する。このゴールに関して主審はゴールの判定をするものの、小原の後方にいたラインズマンはキックショットと判定しゴールは取り消しに。この判定に角橋アイスホッケー部門主将(政経4)が抗議するものの実らず、勝負は引き分けとなった。今季屈指の名勝負に水がさされる結果となってしまった。

 この引き分けにより、東洋大は大きく優勝に近づいた。本学が優勝するためには、本学が2連勝し、東洋大が2連敗するという厳しい条件を乗り越えなければならない。この日の引き分けという結果は大きな意味を持つ。「今は部員にかける言葉もない」(角橋アイスホッケー部門主将)と精神的にも、部員は大きなダメージを受けた。「もうこうなったものはひっくりかえらない。誰もがゴールというのに、今回の判定はおかしい。間違いを認めてほしい」(藤井監督)と、今回の判定について抗議していく方針だ。まさかという結果に終わった勝負の一戦。優勝はかなり厳しいものとなった。残るは法大戦と日体大戦。ここできっちり勝ってインカレにつながる結果を出して欲しい。

☆監督が選ぶ「今日のMVP」☆
GK伊藤(政経2)

「何度も選んでいるようだけど、彼はよく踏ん張っていたし、何度も決定機をとめていた。」(藤井監督)

Next game 
◆11・13 法大戦:17:00~
≫会場アクセス
・ダイドードリンコアイスアリーナ
――西武新宿線「東伏見駅」駅前

[田中敬祐]

◆平成23年度関東大学リーグ戦星取表◆(明治戦スコアをクリックするとその試合の記事をご覧になれます)
東洋大 早大 中大 明大 法大 日体大 勝敗 勝点 順位
東洋大 △4-4 ○3-2 ○5-1 ○4-1 ○12-1 6勝2分 20
△1-1 ○7-2 ○10-2
早大 △4-4 ●1-2 ○5-3 ○5-2 ○10-0 4勝3敗1分 13
●3-6 ●2-4 ○3-0
中大 ●2-3 ○2-1 ●3-7 ○4-1 ○5-0 5勝3敗 15
○6-3 ●2-3 ○5-0
明大 ●1-5 ●3-5 ○7-3 ○3-1 ○12-1 5勝2敗1分 16
△1-1 ○4-2 ○3-2
法大 ●1-4 ●2-5 ●1-4 ●1-3 ○9-1 2勝6敗
●2-7 ●0-3 ○9-1
日体大 ●1-12 ●0-10 ●0-5 ●1-12 ●1-9 0勝8敗
●2-10 ●0-5 ●1-9