王者大熊・今井ペア、まさかの初戦敗退/関東学生選抜インドア大会

2011.11.09
 昨年王者がまさかの初戦敗退となった。関東地区の強豪ペアが一堂に会する今大会。明大からは2連覇を狙う大熊・今井ペアを含む3組が出場した。エースである大熊らに期待が寄せられるも、ゲームカウント4-5で宇野・古谷ペア(日大)に敗北。連覇の夢は、あっけなく途切れた。

 誰もが大熊・今井ペアの勝利を確信していたはずだ。序盤から相手のミスや後衛・大熊のショットなどでポイントを重ね、あっという間にゲームカウント4-0。5セット先取で勝ちが決まるため、勝利はもう目の前まで見えていた。圧勝ムードで迎えた5セット目、ところがここからが悲劇の幕開けだった。

 ミスから5セット目をポイント0-4で落とすと「巻き返され始めて攻撃ができなくなった」(大熊)。前半までの攻めのテニスが影を潜め、レシーブするのがやっと。大熊最大の武器であるロブが浅めに入り、ことごとくスマッシュをたたき込まれてしまう。波に乗った日大にはスマッシュも通用せず、ロブでもしのぐことができない。どうすることもできなかった。そのまま第6、7、8セットを立て続けに奪われ、ゲームカウント4-4。流れを引き戻し切れず不穏な空気が漂う中、最終セットを迎えた。

 その最終セットでは一気に4ポイントを先取し、一時は再び勝利へ光が射し込んだ。しかし、そこから日大の容赦ない攻めに対応し切れず、ポイント6-6でタイブレークへ。次から次へとショットを打ち込んでくる宇野・古谷ペアに対しこちらも負けじとラリーを展開するも、最後は大熊のショットがわずかにアウトラインの外に打ち込まれゲームセット。あと1セット奪取すれば勝利というところから「油断した」(大熊)。一瞬の気の緩みが命取りとなってしまった。

 一方の竹綱・望月ペアも4年の意地を見せる間もなくストレート負け。今大会初出場となる白井・堂野ペアも「相手が強かった」(堂野)と品川・中本ペア(早大)の前に敗れた。明大勢は全ペア初戦で早々とコートを立ち去ることとなった。

 過去にないほど無念の敗北を喫した昨年の覇者は「最悪ですね」(大熊)。わずかな油断が引き金となっての結果に、やるせなさだけが胸に残った。他の2ペアも初戦敗退と悔やまれる成績を受け、終始表情は暗かった。しかし「まだ(全日本)インドアがあるからしっかりやっていきたい」(大熊)。23日に行われる全日本インドアは全国から強豪が集い、よりハイレベルな戦いとなってくる。この悔しさをバネに、リベンジを果たすことができるか。今回のようにあと一歩攻めきれず勝ち星を失ってしまう、そんな試合はもう許されない。