立ち上がりに課題残す敗戦/関東大学1部リーグ戦

 またしても連敗のトンネルから抜けられなかった。リーグ戦を3試合残して2部との入れ替え戦出場が決まっている明大。入れ替え戦に向けて弾みをつけるためにも是非とも勝ちたい試合だったが、専大に振り切られ4連敗となった。

 スターティングファイブは佐藤(卓)主将(法4)、田村(政経4)、加藤(法3)、中東(文1)、皆川(営1)。

 試合の流れを左右する意味で大事な第1クォーター。開始早々、23日終了時点で得点ランキング2位の宇都(専大)に長い距離のドライブを許し得点を献上してしまう。流れを変えたい明大だったが、その後も攻守に渡って精彩を欠き、最初の10分間を7-19と大きくリードされたまま終える。

 反撃したい第2クォーターだが、三井、廣島(ともに専大)に立て続けに得点を許し第1クォーター同様ペースをつかめない。1分30秒、明大は三富(営3)、目(法2)を投入すると、この2人がリズムをつくる。三富はインサイドへの切り込みで相手ディフェンスをかく乱。目は自らの武器である3Pシュートを狙いにいき、相手のマークを引き剥がす。2人の動きによって生まれたスペースを生かし、3分10秒、安藤(情コミ1)が3Pシュートを決めるなど反撃する。さらに、水口(文1)が綺麗な放物線を描くミドルシュートを立て続けに決め、オフェンスをけん引し、明大に流れが傾きかける。しかし、専大は落ち着いていた。明大の高いセンター陣の好守もありインサイドからは崩せないと判断すると、一転アウトサイドへの展開を多用し、突破口を開く。これでリズムが生まれ、ボール運びがうまくいくようになると、5分過ぎ、前がかりになった明大の隙を突き、太田、藤岡(ともに専大)が連続得点を決める。その後も両チームの攻防が続くが、一枚上手だった専大がリードを保ち、24-38で第2クォーターが終了。

 巻き返しを図りたい第3クォーター。明大は安藤、中東を始めとした1年生が思い切りの良いプレーでチームを鼓舞するが、昨年からレギュラーとして試合に出場している選手の多い専大に経験の差を見せつけられ、追いつくことができない。数少ない見せ場だったのは6分30秒、皆川がそのフィジカルを生かしバスケットカウントワンスローをもらい、得点したシーン。しかし流れを変えるまでには至らず、専大に要所で得点され、結局43-57でこのクォーターを終える。

 勝利に向けて奮起を誓った第4クォーター。40秒、中東がシュートを沈め、勢いづく。その後も安藤を起点としたボール回しで良い形は作るものの、なかなか得点には至らない。逆に専大は宇都の広角からのシュートが当たり出し、明大ディフェンス陣の手を焼く。次第にディフェンスの時間が増えた明大は、バックコートに貼りつけられてしまう。そんな中でもディフェンスの要である加藤、皆川が献身的なリバウンドでチームにボールを供給し、チームの攻撃時間を増やす。しかしながら、ゴール前でのファウルやターンオーバー等のミスで流れを逸し、カウンターの機会も失ってしまう。終盤に安藤が得点し一矢報いるも、追い上げ及ばず試合終了。専大へのリベンジも実らず、59-67でリーグ14敗目を喫した。
 
 
 連敗が続く明大だが、下を向いてばかりはいられない。既に出場が決まっている2部との入れ替え戦を少しでも良い状態で迎えるためにも、残り2試合の戦い方が大事になってくる。指揮官も「残り2試合で1つ勝てれば弾みがつく」と前を向く。

 目の前の一戦を全力で戦い抜くことが、浮上のきっかけをつかむためのカギなのかもしれない。

~試合後のコメント~

塚本ヘッドコーチ
「1・2年生を多く使った。選手はよく頑張っているが、ゲームで勝つところまではいっていない。オフェンスは修正が必要。明治の中でボールを持ちすぎた。4年生の光(宮川)(営4)、味志(法4)は頑張った。(連敗が続いているが)耐えて耐えて耐えるしかない」。

水口
「しっかり声を出していくことを心掛けた。シュートを決めることはできたが、練習通りの動きからではなかったので、明治のスタイルの中で得点できるようにしたい。遠くから狙ってしまった場面も目立ったので、次回はガードの指示をちゃんと聞いてやっていく。ドライブ後のパスミスをしてしまい、そこは反省点。言い方は適切ではないかもしれないが、先輩たちに気持ち良くバスケをさせてあげたい。今後も頑張る」。

安藤
「後半で1年生が多く出ていたと思うんですけど、1年が出たら気持ちを出して勢いをつけていかないといけないという意識があったので技術どうこうじゃなくて気持ちの部分では表現できたと思う。技術の部分ではやっぱりまだまだなので、しっかり練習していきたい。個人としては今日は点数を取りに行くっていうのもあったので、もうちょっとセレクションをしっかりできていればよかったというのが反省点。残り2試合は、まず、絶対に1勝っていうのが欲しいので、2試合の中でどうやったら勝てるのかっていうのをもっと真剣に考えなければいけない」。