
粘りの守備で中大に勝利し、後半初戦を白星で飾る/関東大学リーグ戦
試合を優位に進めるために先制点が欲しい第1ピリオド。リーグ前半戦では序盤に先制点を取られてしまい苦しい展開に持ち込まれる場面が多かっただけに、いつも以上に注意して臨んだ。そのかいもあり、序盤から明大はキレの良い動きを見せ、前線から激しいプレスをかけるなど中大を圧倒。03:53には上野が放ったシュートのこぼれ球を小原が拾い、ゴールに冷静に流し込む。「早い時間に決められてよかったです」(小原)と開始早々に欲しかった先制点を挙げる。その後もペースを握った明大は07:29、ゴール前の混戦からのこぼれ球を楠本が遠目から強烈なシュート。パックは相手GKが反応できないほどのスピードでゴールネットに突き刺さり2点目に。全員守備、全員攻撃が機能し、理想的な試合運びで第1ピリオドを終えた。
良い流れのまま臨んだ第2ピリオド。勢いそのままに03:54には小原が今日2点目となるゴールを決める。相手陣内でパスを回し、ワンツーから上野が右サイドをかけあがる。上野からの折り返しを受けた小原が態勢をくずしながらもシュートを決め、貴重な追加点に。リードを3点に広げ、このまま一方的な試合になると思われた。だがその後は一転、小さなペナルティが重なり、キルプレーの時間帯が続く苦しい展開に。04:26には遠目からGKの股を抜くシュートを決められ2点差。続く15:04にもゴールを決められ、あっという間に1点差となってしまい、中大に追い上げを許してしまう。
悪い流れの断ち切りたい第3ピリオドだったが、なかなかペースを取り戻せない。第3ピリオド中盤にはDFのパスミスから立て続けにシュートを打たれる。だがGK伊藤(商2)を中心とした粘りの守備で間一髪のところで防ぐ。試合終了間際にもGKを下げ、6人攻撃の猛攻を仕掛ける相手に対し、体ごと投げ出してまでパックに食らいつく執念をみせ、ゴールを死守。最後はセンターライン付近からのシュートをGKがキャッチすると同時にブザーが鳴り試合終了。苦しみながらも3-2で勝利を収めた。
シュート数で中大が48に比べ、明大は29と数字からもはっきりとわかる厳しい試合だった。特に第2ピリオドで多くペナルティをもらってしまっただけに、数的不利の時間が長くなり体力を消耗。第1ピリオドで見せていたキレの良い動きが第3ピリオドまで持続できず苦しい戦いになってしまった。だが「苦しい展開の中、勝てたことは大きいです」(本野・商3)と粘り強さを発揮できたことは大きな収穫。状態も前半戦に比べ一段と良くなってきただけに今後の巻き返しに大きな期待がかかる。「優勝はあきらめていません」(藤井監督)。依然として厳しい状況に変わりはない。だが明大にできることは勝ち続けることのみ。逆転優勝への望みを信じ、選手たちは氷上を走り続ける。
☆監督・選手コメント☆
藤井監督
「(今日の試合を振り返って)選手たちの状態はよかったので、試合で先に先制点を挙げ、良いスタートを切れたことが良かったです。第2ピリオドではちょっとしたペナルティから相手にチャンスを与え、守りに入ってしまいました。だけど簡単に失点せず守り切れたのは大きかったです。楽に勝つよりも今日のような厳しい戦いを勝っていく方がチームの成長にもつながると思います。(守りについて)キルプレーも5対5も完全ではないが、やっと上のレベルでも通用するところまできたと思います。(前半戦では敗れた来週の早大戦について)前半戦は選手の状態が良くなかったが、今は状態が良くなってきているので良い勝負ができると思います。早大は勝てなくはない相手だし、勝たなきゃいけない相手だと思っています。優勝はまだあきらめていないので一戦一戦戦っていくだけです」。
FW角橋部門主将(政経4)
「今日は勝つしかなかった試合でしたが、ひとつ勝つことの難しさがわかった試合でもありました。反省点は第2ピリオドでのペナルティです。我慢の時間が続きましたが耐えられたので良かったです。自力優勝はありませんが早大を倒して、ひとつでも上の順位を目指していきたいです」。
2得点を挙げたFW小原
「今日は勝てて良かったです。守りの意識は全体で高かったと思います。(先制の1点目は)GKがいなかったので打てば入ると思いました。早い時間帯に点がとれたので良かったです。(貴重な追加点となった3点目は)シュートを打った後、転んでしまったが積極的に打っていったことが良かったのだと思います。早大には前半戦負けているのでリベンジしたいです」。
全3ゴールをアシストしたFW上野
「良い意味でシンプルに戦えました。守りの意識は高かったです。第2ピリオドはキルプレーが多く、疲れも出てしまいあのような結果になってしまいました。次の試合も落とせません。内容もともなった勝ちを目指したいと思います」。
好セーブを見せたGK伊藤
「今季で1番調子が良かったけれどペナルティが多くて流れが悪くなってしまいました。守りは良かったので、次も全力で頑張ります」。
FW金(文3)
「後半初戦ということもあり重要な一戦だと思って試合に臨みました。やってみて思ったのは我慢ができないということです。第2ピリオドではチャンスをつくりながらもペナルティで駄目にしてしまいました。だけど最後はみんなで守れて押しきれたことは良かったです。1セット目だけでなく、2セット目以降でも点が取れたりしっかり守れたことは大きかったです。今日はGKに助けられました。ペナルティの悪循環で苦しい展開でしたが2年の伊藤がよく守ってくれました。次の早大戦だけでなく、これからもう1敗もできないので自分たちから崩れることなく精一杯戦っていきたいです」。
DF本野
「苦しい展開の中勝てたことは大きいです。次につながる勝利だと思います。前半戦は毎回取られていたので、先制点を取ることができて良かったです。第2ピリオドはペナルティが多くて良くなかったがGKを中心によく守れたと思います。早大はよく走る選手が多いので、こっちも走り負けずに粘り強く戦っていけば結果はついてくると思います」。
FW木谷(商4)
「勝ちはしましたが、力の差はなかったです。反省点としては第2ピリオドのペナルティで流れが悪くなってしまいました。でも全体的に守備は全員で守れたし、得点は泥くさい形で奪えたので良かったです。早大戦には絶対に勝ちたいと思います」。
☆監督が選ぶ「今日のMVP」
GK伊藤
「第1ピリオドから集中を切らさずにしっかり守れていました。失点はしょうがない部分もあります。最後もよく守っていたし、試合をつくってくれたと思います」(藤井監督)。
Next game
◆10・23 早大戦:17:00~
≫会場アクセス
・ダイドードリンコアイスアリーナ
――西武新宿線「東伏見駅」駅前
東洋大 | 早大 | 中大 | 明大 | 法大 | 日体大 | 勝敗 | 勝点 | 順位 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東洋大 | * | △4-4 | ○3-2 | ○5-1 | ○4-1 | ○12-1 | 5勝1分 | 16 | 1 | ||
○10-2 | |||||||||||
早大 | △4-4 | * | ●1-2 | ○5-3 | ○5-2 | ○10-0 | 4勝1敗1分 | 13 | 2 | ||
○3-0 | |||||||||||
中大 | ●2-3 | ○2-1 | * | ●3-7 | ○4-1 | ○5-0 | 3勝3敗 | 9 | 4 | ||
●2-3 | |||||||||||
明大 | ●1-5 | ●3-5 | ○7-3 | * | ○3-1 | ○12-1 | 4勝2敗 | 12 | 3 | ||
○3-2 | |||||||||||
法大 | ●1-4 | ●2-5 | ●1-4 | ●1-3 | * | ○9-1 | 1勝5敗 | 3 | 5 | ||
●0-3 | |||||||||||
日体大 | ●1-12 | ●0-10 | ●0-5 | ●1-12 | ●1-9 | * | 0勝6敗 | 0 | 6 | ||
●2-10 |
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