空中戦を制し全勝キープ/関東学生1部リーグ戦

 リーグ戦も中盤戦を迎え、厳しかった残暑も徐々に和らいできた。明大グリフィンズは日体大トライアンファントライオンにわずか1TDに抑えられるものの、K#77坂井(政経3)の3本のFGに加えディフェンス陣の奮闘で16―7と勝利。リーグ戦4勝目を手にした。

 やはりこれまでの対戦校とは違った。グリフィンズは試合開始直後にRB#28有馬・RB#10山田(ともに日体大)らのランプレーで先制点を許してしまう。取り返したい直後のシリーズは持ち味のランプレーに加え、ショートパスからのランアフターキャッチなどでゴール前25ヤード付近へと迫る。しかしここからゴールラインが遠い。日体大ディフェンス陣の集まりは速く、これまでの対戦校のように獲得ヤードが得点に結びつかない。そして第1クォーター7:14、TDまで遠いと判断したグリフィンズベンチはK#77坂井を投入しFGキックを敢行。35ヤードのキックが成功し7―3となった。好ディフェンスによって日体大側に行きかけていた試合の流れを、グリフィンズ側に引き戻すFGとなった。また日体大に得点されたことで「気を引き締めて修正することができた」(LB#8長田・商4)というディフェンスチームは、DL#9高橋(輝)主将(法4)のQBサックやDB#27枝崎(政経4)のハードタックルで追加点を許さない。「今日の試合もディフェンスチームが流れをつくった」(岩崎監督)というようにディフェンス陣がつくった流れに乗って、オフェンス陣も第2クォーター以降、日体大ディフェンスを突破する場面が増える。

 山場となったのは第2クォーター終盤。グリフィンズはこのクォーターにK#77坂井の今日2本目のFGに加え、9:37にRB#31川上(商4)の左サイドを駆け上がる60ヤードものTDランで13―7とした。このTDラン直後の日体大の攻撃だった。グリフィンズは、日体大RB#10山田の23ヤードの好ランでゴール前35ヤード付近まで攻め込まれる。この局面が逆転へのターニングポイントと読んだ日体大ベンチは、残されていたタイムアウトを使い切り一気に勝負に出るが、今度はグリフィンズのディフェンス陣が奮闘。日体大オフェンスをこの地点に釘付けにする。ほとんどゲインできず4thダウンを迎える日体大。ここで日体大ベンチもキッカーを投入しFGを狙ったが、ボールはわずかにゴールをそれてノーゴール。この後、日体大はオフェンス・ディフェンス両面で精彩を欠いたプレーが少しずつ出るようになる。第3クォーターにはパントをファンブルしてグリフィンズ側に攻撃権が移るという場面もあった。しかし、グリフィンズオフェンス陣がこのスキを、いまひとつ効果的に突くことができない。「WR陣のキャッチミスでオフェンスのリズムが崩れた感はある」と岩崎監督。結局後半もヤード数は獲得するものの得点まで結びつかず、FG1本による3点しか加えることができなかった。

 リーグ戦も中盤に差しかかり、グリフィンズはいよいよ日大・早大とのリーグ戦全勝対決に突入していく。オフェンス陣にQBとレシーバー陣の意思疎通という課題は残るも、ディフェンス陣はここまでロスタックルを35本決めるなど好調をキープしている。オフェンス陣はディフェンス陣がつくったリズムにうまく乗っていきたいところだ。「日大・早大を倒すために1年間やってきた。集中力を切らさずにやっていかなくてはいけない」と高橋(輝)主将。またWR唯一の4年生、森野(営4)は「今日のようなキャッチミスは絶対に許されない。パスプレーで流れをつくる」と意気込む。
 

 東日本学生選手権、そして甲子園ボウルへ――まずは来週16日、‘赤の日大’こと日大フェニックスと対戦する。

☆今日のコメント☆
岩崎監督
「レシーバーのファンブルが目立つ。上級生がああいうことをやっていたらリズムが崩れるし肝心なところで競り負ける。今日もディフェンスに助けられたという感じ。ディフェンスは最初に1本取られても、その後は集中していて立て直していた。オフェンスは崩れてからの立ち直りが2テンポほど遅い。QBは堂々としてきているが、やはり限界はある。無理矢理パスを投げさせてはいるが、微妙に合わなかった場面がいくつかあって、そこに試合経験というものが出る。崩れたときに立て直すのは上級生の役目だし、盛り上げるのも上級生。収穫としては反則罰退を一つに押さえられたこと」

高橋(輝)主将
「ディフェンス陣はファーストシリーズで失点して、その後はゼロに抑えられたもののベストはやはり完封だった。オフェンスの面でいえば何度もTDが狙えるところまで行っているのに抑えられてしまったことが大きな問題。相手QBの積極的なランやOLのブロックなど守りにくい部分もあったが相手の動きが止まるようになってきてからは守りやすくなった。今までに比べ1段上のレベルになることは想像していたが、もう少し良い内容でいけたのではないかと思う。(控え選手の出場機会を作れなかったことについて)点差的にスターターを下げられなかった。ディフェンスがきっちり抑えてオフェンスにつなぐという形にしたかった。反則が減ったのは、練習時にとにかく意識した効果が出たのではないかと思う。ノーイエロー(反則ゼロ)は当然の事として、今後の3試合も続けていきたい。(山場の日大・早大戦について)日大と早大を倒すためにやってきた。日大戦まで1週間と短い時間しかないが、だからこそ集中力を切らさずにやっていきたい」

川上
「今日はベンチの雰囲気は悪くなかったが、要所で持っていけなかった。広瀬がパスを通していたのに、TDが一つだけなのは問題だと思う。しかもそのTDも外に展開しただけで、中を突っ切れてない。パントにしろ、パスへのケアにしろ、プレーにスピードがあった。ランもかなりマークされているようだった。ただ、プレーがマークされていたとはいえ、そこで出してこそのグリフィンズだし、日大や早大はもっと速いのでできるところでプレーを出していかないといけない」

長田
「相手には最初にタイミングよくTDを1本取られてしまったが、そこから気を引き締めて修正し、抑えることができた。ただ、ブロッカーに邪魔されてボールキャリアーに行けないことも多かったので、ボールキャリアーに対し全員で集まることを徹底しないといけない。ブリッツはうまく決まったので次回もロスタックルを決められるようにしたい。
日大は特にQBの安藤とOLのサイズが脅威となる。自分たちの持ち味であるスピードを出していきたい。やっとここまできたという感じ。全てをぶつけて勝ちたい」

森野
「ゴール前30ヤードからランもパスも出なくなってFGに持ち込まれてしまった。とにかくTDを取らないと今後の相手は勝てない。リズムよくコンスタントに攻撃を出さないといけないし、ランだけでは日大・早大には勝てない。今日は比較的パスが通ったが、QBが投げたいところと、WRが捕れるところの意思疎通がまだ不十分。また、WRとして1年生のQBに対する今日のようなキャッチミスは絶対に許されない。パスプレーでリズムをつくって勝ちたい。日大戦は内容よりとにかく勝ちという結果がほしい」

枝崎
「最初のシリーズで3rdダウンからパスを通してしまいTDにつながったことが1番の心残り。ふがいなかった。DBとしてまだ細かい役割ミスがある。ミスが日大戦では1番怖い。4年生として、死に物狂いで山場の2試合に臨みたい」

RB#33 高松(政経3)
「日体大がランをケアしていたのもあってやりにくかったというのが印象強い。TDが一つだったのは今回1番の問題。敵陣に入ってからのオフェンスが相手ディフェンスにアジャストできていなかった。そういったところが日大、早大戦で響いてくるので練習で突き詰めて克服していきたい。パスも課題ではあるが、その中でもランを出していかなければいけない。パスは結構決まっていたし、QBの廣瀬はしっかりやってくれた。やはり苦しい状況をつくらないように下級生を引っ張っていくのが上級生の仕事。個人的には1発でTDに持っていければ良かった。もう1段階上に成長していかないとこの先は勝てない。日大は個々の能力高くきっちりしたチーム。厳しい試合になるが、早いタイミングのランプレーを出していってゲームコントロールしていきたい」

RB#25 小形(政経2)
「敵が今までよりも強くスピードが速かったので、OLのブロックなどが全然駄目だった。自分自身もカットがしっかりきれなかった。パスをランのフェイクで投げようとしていたが、相手が速くてランファーストで止めてくるのであまり決まらなかった。課題はパスもそうであるがランももれている場面が結構あったので修正していきたい。次の日大戦は今まで以上の相手なので全員で一丸となってやっていきたい。日大はパワーがあるという印象。OLのブロックが1対1で勝てるかどうかがカギ。個人的にはTDを決めることはもちろんだが、ドライブを取れるように頑張りたい」

QB#15 廣瀬(商1)
「今まで以上に強い相手だった。試合を増すごとにランを止めに来ている感じがある。前半は勢いでパスを出せたが後半が少なかった。後半に入って自分の中で守りに行ってしまった。パスをもっと投げていく必要性をあらためて感じた。しかしここにきて緊張することがなくなってきたので、パスの精度は最初よりは良くなっていると思う。(全体的に見て)守ってもらっているのに攻め切れなかった。あれだけ攻め込んでTDが一つしか取れないのはこの先の日大、早大戦で致命傷になってくるので突き詰めていきたい。日大を上回るためにタイミングや明治の伝統であるプレースピードで勝っていきたい」

Next Game
10・16 対日本大学フェニックス
アミノバイタルフィールド
16:00 Kick Off