男女で3位入賞!今季に幕/全日本新人選手権

2011.10.19
男女で3位入賞!今季に幕/全日本新人選手権
  今シーズンのラストを飾るのがこの新人戦。出場資格は中高校生や大学生1,2年生に加え社会人も含まれ、レベルは高い。明大は男子エイトと女子舵手付きクォドルプルというボートの花形種目で3位入賞、今シーズンを好成績で終えた。だが最大の収穫は結果ではなく、大学日本一を目指すチームとしての意識の変化だった。

 まずは女子舵手付きクォドルプル。予選を1位でゴールし、難なく決勝に駒を進める。しかし、同じく予選で決勝行きを決めたライバル・早大とは20秒近いタイム差があった。目指すは「くらいついて競り負けないレース」(赤津・政経2)。スタートから早大がリードを奪い、明大は追いかける展開に。「早稲田の姿が見えなくなって少し気持ちで負けてしまった」(赤津)と抜き去ることはなかったが、最後には早大に詰め寄り、意地を見せた。赤津は悔しさをにじませたが、大学トップレベルの実力を印象づけたレースであった。

最後まで力を振り絞り、水上を駆け抜けるクルー
最後まで力を振り絞り、水上を駆け抜けるクルー

 ラスト300mに泣いたのが男子エイトだ。準決勝では昨年2位の仙台大を破って決勝に勝ち上がった。6年ぶりの優勝へと期待が膨らむ中で迎えた決勝。500m地点はトップ通過も気付けば追い上げてきた早大と並走状態に。両者突き放せずに勝負はラストスパートへと持ち越される。飛び出したのは早大。必死にくらいつくもじわりじわりと差がついていく。さらに仙台大が底力を発揮し巻き返しにかかる。「終わるまでは何があるかわからない。諦めていたクルーはいなかったと思う」(斉藤・文2)とベストを尽くすもあと一歩及ばず結果は3位。練習中は調子が良いとは言えなかったが、予選前日に出た会心の漕ぎを皮切りに毎日のように調子を上げていった。表彰台で見せた笑顔には日々成長していくクルーに対する充実感が感じられた。

 4年生引退後、初めてのレース。3年生の最上級生としてのリーダシップはもちろんのこと、下級生にも自覚が芽生え始めている。「自分の言葉に重みがないので、もっと実力をつけて自分の言葉に重みをもたせたい」(赤津)。「戦力的にも部の運営に関しても3年生を支えていく。底上げが必要」(斉藤)。強いチームを作るには意識の高い下級生が、輝かしい夏のためには厳しい冬の練習が欠かせない。冬が終わった頃には、一回りも二回りも成長した明大端艇部に出会えることだろう。