黒星も、粘りを見せリーグ終盤へ展望開く/関東大学1部リーグ戦
この日のスタメンは田村(政経4)、西川(情コミ2)、森山(営2)、安藤(情コミ1)、皆川(営1)。
試合開始早々、東海大に先制される。しかし明大も3分、田村が3Pシュートを決め3―4とすぐさま反撃。逆転したい明大は、田村、安藤を中心にボールを集め、連続攻撃で相手を揺さぶるものの、トラベリングを取られるなどして流れをつかみ切れない。一方の東海大は、坂本、田中(ともに東海大)の2人が両サイドから攻め上がるなど、積極的な攻撃を見せ得点を重ねていく。負けじと明大も、今季リーグ戦初スタメンの森山のドライブや皆川の献身的な守備からリズムをつくる。すると6分10秒、土井(政経1)がスクリーンからボールを受け、相手ディフェンスのブロックをかいくぐりシュートを決め7―10。その後も相手コートに攻め入るものの、東海大にカウンターを食らい、逆に点差を広げられる。結局、9―16とリードを許したまま最初の10分間を終える。
追撃したい第2クォーター。開始わずか30秒で東海大に先制を許す。しかし明大も1分、加藤(法3)の3Pシュートで応酬する。勢いに乗りたい明大だったが、4分を過ぎた辺りからトラベリングやターンオーバーが重なり、逆に相手を勢いづかせてしまう。東海大のスピード感溢れる攻撃にも揺さぶられ、失点が続く。5分50秒、安藤が正面から3Pシュートを沈め、19―30とするが、あとが続かない。リズムに乗り切れずにいると、明大はここから連続で失点し、19―34と引き離される。残り1分過ぎ、ゴール下の混戦からザック(東海大)に決められるが、明大も安藤のブザービーターで執念を見せ、22―36で前半を折り返す。
点差を詰めていきたい第3クォーター。明大は加藤、皆川の効果的なスクリーンによりスペースを作り、シュートチャンスが増える。なかなか得点できない明大を奮起させたのは、この試合スタメンから外れた佐藤(卓)主将(法4)だった。5分、ディフェンスリバウンドを奪った加藤からパスを受けた佐藤(卓)主将は、キレのあるドライブでフロントコートへ攻め入る。そこから安藤、土井とつながり最後は加藤がダブルクラッチからレイアップシュートを放つが、相手ディフェンスに阻まれる。しかし、このプレーでリズムが出た明大は、直後に佐藤(卓)主将の2連続得点と安藤のレイアップで32―45と追い上げる。ディフェンスでも粘りを見せる明大だが、東海大の守りも堅く、じりじりとした展開のまま残り1分。田村がドライブでファウルをもらうと、2本のフリースローを確実に決める。残り20秒から東海大の猛攻に合うも、明大も必死の守備で得点を許さず、34―47で第3クォーターが終了。「第3クォーターの出だしが課題で、『強気で行け』と言われていたし、それを実践できた」と安藤が手応えを感じたように「3クォーターは、いかに耐えるか」という塚本ヘッドコーチの言葉を体現した。
第4クォーターの序盤、勝利に向けて逆転するしかない明大は、必死のチームディフェンスから攻撃を仕掛けるが、坂本、満原(ともに東海大)の両センターの強力なブロックに苦戦し、思うようにボールを回すことができない。逆に明大は、要所でターンオーバーやファウルを犯してしまい、相手に主導権を渡してしまう。それでも残り3分、懸命に食い下がる明大は土井のシュートで49―58と9点差まで詰め寄る。しかし、疲労の見え始めた明大ディフェンスの一瞬のスキを突いた東海大は、狩野(東海大)のミドルシュートや満原のドライブなどで49―64まで突き放す。残り12秒、東海大が24秒ルールのバイオレーションを犯し、明大ボールになる。残り1秒、土井の放ったブザービーターが決まり、意地を見せるも51-64で敗戦。後半だけ見ると1点上回った明大。粘りを見せたものの、前半に許したリードが響き、東海大に振り切られた。
本日を終えて1勝10敗と、苦しい状況を強いられている明大。「ロースコアゲームに持っていっただけで、目指すバスケットではない。技術の精査が必要」と塚本ヘッドコーチは声を振り絞る。しかし、悪い面だけが見えたわけではない。「(これまでと)ポジションを変えて、思い切りやれた。ミスってもいいから攻めようと思った」と佐藤(卓)主将が手応えをつかみ「気持ちが奮起して後半の追い上げという良い結果になったのであれば、それは良いこと」と塚本ヘッドコーチが、チームの浮上へ糸口を見つけたように、徐々にチームの状態は上向きつつある。そこで大事になってくるのは気持ちの問題だ。「メンタルメンタルと言ってもしょうがないが、やはり気持ち。1勝10敗というのを見るのではなく、トーナメントだという意識で戦う」と塚本ヘッドコーチは、目の前の一戦に集中することの重要性を説く。
間もなく3分の2を終えるリーグ戦。「もう負けられない。何としてでも勝ちたい」とは安藤。選手たちの勝利への執念が実を結ぶ日は、もう間もなくだ。
☆試合後のコメント☆
塚本ヘッドコーチ
「何かを変える必要がある。連敗中で選手たちはきついと思うが、あえて厳しくいく。(試合に出ている選手、ベンチ入りしている選手は)1軍の環境の良さをもっと自覚しないと。明日からのゲームが最も大事になってくる。負けているチームではあるが、7連勝もあるかもしれない。選手たちには、試合をやれる喜びを感じて戦ってほしい」
佐藤(卓)主将
「 (慶応戦に向けて)勝っているが、チーム状況は違う。こっちがチャレンジャーの気持ちでいきたい」
森山
「リーグ戦初めてのスタメンだったけど、通用する部分もあった。点は決められなかったが、いいところもあった。ただ大事な場面ではベンチと、まだ信頼感を得られていないと思う。(今後は)プレータイムを増やしたい。(慶応戦に向けては)前回勝った。負けたら最下位決定だが、気負わずにできたら」
安藤
「足は動いていた。チーム全体としてディフェンスは良かった。個人的には、相手のガードへのディフェンスが良かった。3Pシュートなど、シュートは決まっている場面もあるが、確率の問題が大事。(自分は)ガードである以上、精度を上げないといけない。試合の流れは良い。明日から頑張る」
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